時間を作ろうとするとき、睡眠時間を削ることから始める人がいます。
これがいけないのです。
まさに元凶の始まりです。
睡眠時間を削るのは、最後の手段です。
他の手段をすべて試して、ほかに方法がなくなって「いよいよ」というときになって、ようやく手を付けるものです。
にもかかわらず、多くの人は、時間を作るための「最初の手段」として安易に睡眠時間を削っているのです。
睡眠時間を削ると、まもなく悪循環が始まります。
睡眠不足でまともに頭が回らなくなり、日中のパフォーマンスが著しく低下します。
思考力が落ちて良いアイデアも出ない……。
集中力できないので仕事は遅くなる……。
仕事の精度も下がってミスも増える……。
ミスが増えると、そのフォローのタスクが増え、タイムロスが生まれます。
ますます時間が足りなくなり、再び「睡眠時間を削る」という手段に走り、事態がエスカレートするという悪循環です。
常時睡眠不足となります。
表情も悪くなり、新陳代謝も低下して、美容にもよくありません。
いつも目の下のくまが取れなくなるのです。
睡眠欲は人の3大欲の1つであり、生きていくうえで欠かせません。
人は、一切眠らない状態が続くと、最終的に生命を維持できなくなることがわかっています。
だから現在、時間無制限の不眠耐久レースは行われていません。
昔行われていた時期はありましたが、健康に対する影響が大きすぎることが判明し、行われなくなりました。
あるとしたら、24時間や48時間など、制限時間付きの不眠耐久レースです。
睡眠時間を削ることは、命を削ることと等しい行為なのです。
睡眠時間を削らなくても、時間を作る手段はたくさんあります。
気づかないうちに余計なことをたくさんしているので、それらを削っていけば、自然と時間はできます。
「周りに迷惑がかかる」「先方に迷惑がかかる」という考えにとらわれすぎないことです。
睡眠時間を削るのは最後の手段です。
健康と生命に関わる手段ですから、安易に手を出してはいけません。
大事な睡眠時間だけは、死守することが必要なのです。