実家にある大事なものを、親が勝手に処分することがあります。
実家を離れて一人暮らしをしていて、久しぶりに帰省をしたとき「それ」がなくなっていることに気づきます。
「あれはどこにやったの?」と親に聞くと「処分したよ」とさらっと言うのです。
そういうときは、絶望感を覚えます。
「何てことをしてくれたんだ!」と憤りを覚えることもあるかもしれません。
貴重なものだったり、昔からこつこつ集めていたものだったり。
時間とお金をかけたものだとなおさらです。
やりきれない思いがするのです。
しかし、親を恨まないことです。
親は悪くありません。
普通に処分をしただけです。
自分にとっては大事なものでも、親から見ると、ごみにしか見えないケースはよくあることです。
ごみだと思ったらから、処分しただけです。
最初は不満いっぱいでいらいらするところですが、冷静になることです。
いつの間にか大事なものが処分されてしまいました。
つらく悲しく絶望感を覚えますが、実際は何でもありません。
命が取られるわけでも大きな借金を背負うわけでもありません。
前向きに考えればいいのです。
「身軽になった」「執着から解放された」「部屋がすっきりした」とポジティブに考えれば「まあいいか」と思えるでしょう。
代わりに親が処分してくれたと思えばいいのです。
「ないと生きていけない」と思っていましたが、気のせいです。
実際になくても意外と生きていることに気づかされます。
ショックはショックですが、健康に影響はありません。
「人生が終わった」と思うかもしれませんが、普通に明日はやってくるし、まだまだ人生は続きます。
なければないで、何とかなるものです。
そもそも自分にも非があるといえます。
「処分してはいけない」と親に伝えておかなかったことが原因です。
一人暮らしで実家を離れているなら、親が子どもの部屋を掃除するのは普通のことです。
荷物の処分をすることも十分予想できます。
子どもの持ち物でも、ごみだと判断したものは処分することも考えられたはずです。
責めるなら、親ではなく、自分です。
勝手に処分した親が悪いように思えますが、危機管理意識が低い自分にも、非があるといえます。
保管したいものがあるなら、今後はきちんと親に伝えておきます。
「これは大事なものだから処分しないで」と念押ししておけば、親も理解して、安易に処分することはありません。
口頭だけでも十分安心とは限りません。
口頭で伝えたとしても、失念することが予想されます。
年を取れば、記憶力は低下します。
そのため実家を離れる間は「保管用」「処分厳禁」といった注意書きを貼っておく工夫をしておくと万全です。
仕事でも言えることですが、口頭と文書の両方で伝えておけば、トラブル発生は防げるのです。