トイレの列に並んでいるとき、真後ろにいる人が急いでいることがあります。
具合が悪そうで「しんどい」とつぶやいていたり、親子連れで子どもが「漏れそう」と言っていたり。
そわそわしている様子から、トイレを急いでいることがわかります。
そんなときは、順番を譲ると喜ばれます。
相手にお願いされてから譲ればいいと思いますが、なかなか難しいことがあります。
心理的な抵抗があって「順番を譲ってください」とは言いにくいもの。
本当につらいときは「順番を譲ってほしい」と言う余裕すらないときもあります。
だからこちらから声をかけ、快く順番を譲るのです。
「もしよかったら、お先にどうぞ」と一言言えばいいだけのこと。
列の前後が入れ替わり、自分の番が1つ遅くなりますが、大したことではありません。
周りの人に迷惑をかけるわけでもありません。
本当にぎりぎりで危ないというときがあるものですね。
漏れるか漏れないかの瀬戸際のとき、順番を1つ譲ってもらうだけでも助かります。
ささいなことですが、これも善行です。
道徳にかなった良い行いなのです。
相手が喜んでくれると、自分にとっても気持ちがいいものです。
自分に得があるわけでもなく、順番を譲らなければいけない義務もありませんが、できるだけ心がけたい行いです。
「よし、今日は1つ良いことができた」と嬉しくなれます。
喜ばれる行いができることは素晴らしいことです。
譲る人は譲られます。
列に並んでいて自分が大変な状況のとき、今度は自分が順番を譲ってもらえる立場に恵まれるかもしれません。
困ったときはお互いさまです。
優しい気持ちは、世の中を回っていくのです。