せっかちはいけないことであると思われています。
「あなたはせっかちだね」と言われると、何となくいい気がしないもの。
ネガティブな評価をされているような印象を受けるのではないでしょうか。
せかせかしていると落ち着きがない印象が出て、周りにプレッシャーを与えてしまいます。
できるだけせっかちな性格は直したほうがいいと言う人が多いものです。
ここに誤解があります。
本来せっかちであることはいいことです。
言い換えると「行動力がある」「スピードがある」「仕事が早い」ということです。
せっかちな人は、仕事を後回しにせず、むしろ前倒しで進めようとします。
明日できることも、できるなら今日のうちにやろうとします。
どんどん前倒しで動いていくので、仕事が予定より早く進み、それゆえ結果を出すのも早くなります。
フロア移動の際も、ワンフロアやツーフロアなら、エレベーターより階段を使います。
よく階段を使うので、適度な運動にもなり、足腰が鍛えられます。
成功者はせっかちな人ばかりです。
人より早く行動することは、成功に欠かせない要素です。
せっかちであるのは悪いことではなく、むしろ良いことなのです。
では、せっかちの何が悪いのか。
ぴりぴりした雰囲気を出すのがいけないのです。
せっかちな人は、落ち着きのない振る舞いが目立ちます。
しょっちゅう時計を気にしたり、まくし立てるような話し方だったり、小走りが目立ったり。
もたもたしている人がいると、つい厳しい態度を取ってしまいがちです。
「急いでいるのだから早くしろ」と言わんばかりの態度になり、ぴりぴりした雰囲気になりやすい。
短気のような印象を与えがちです。
そのことで周りにプレッシャーを与えてしまい、時には不快な気持ちにもさせてしまうのです。
これは良くありません。
せっかちな人が嫌われる理由は、ここにあります。
せっかちは素晴らしい性格ですが、一方で言葉や態度には気をつけることが大切です。
ぴりぴりした雰囲気を出さないよう心がけるのです。
できるだけ余裕と落ち着きのある態度を見せます。
頭の中はハイスピードでも、表に出さなければいいのです。
心では「早く、早く」と思っていても、にこにこした表情を心がけたり、柔らかい態度を意識したりします。
相手の仕事が遅くてプッシュしたいときは、言い方に注意します。
「早くしてください!」という命令形ではなく「お手伝いできることはありませんか?」という疑問形の言い方をします。
「今すぐやりましょう!」と相手に押しつけるのではなく「よかったら今のうちにやりませんか」という提案の言い方をします。
せっかちな人は、性格を直す必要はなく、むしろその性格を生かしましょう。
とにかくぴりぴりした雰囲気を出さないこと。
柔らかい態度を意識して落ち着いた雰囲気を醸し出せば、人に嫌われることはないのです。