癖を直そうとするとき、最初から「完全」を目指す人もいるでしょう。
「完全に悪い癖を直す!」
「今日からきっぱり癖をやめる!」
「100パーセントの改善を目指す!」
もちろん完全になくすのは立派な心がけです。
完全に癖が直すことが、最終目標であり理想的です。
癖を直すからには「完全に直す」と思うのは当然のこと。
当たり前のことであり、普通のことに思えます。
特に完璧主義者や真面目な人であれば、最初から完全を目指すことが多いことでしょう。
しかし、ここが注意ポイントです。
最初から完全に直そうとするのは、思うのは簡単でも、実際はなかなか難しい。
人間は、ロボットではありません。
人間ですから、不注意をすることもあれば、ど忘れをすることもあります。
うっかりするのが人間らしいと言えるでしょう。
思い立った瞬間から、きっぱりやめることができればいいですが、それがうまくいかないから苦労します。
最初から完全を目指すのは、高難易度です。
自分を甘やかす必要はありませんが、だからとはいえ、最初から完全を目指すのは厳しすぎます。
目標が高すぎると、少しでもうまくいかなかったとき「自分はダメな人間だ」と自己否定をしてしまいます。
自分を責めると、自己嫌悪になって、自分を苦しめてしまう。
精神的な負担が大きく、ストレスが増えてしまいます。
かえって挫折を招きやすくなるのです。
ますますストレスが増えるばかりか、つまらなく感じます。
考え方を変えましょう。
「完全」でなくていいのです。
最初の目標は「半分」でいい。
いきなり完全に直すのは難しくても、半分であれば、楽に取り組みやすいでしょう。
「たった半分」と思うなら誤解です。
癖が半分になるだけでも、大きな変化であり、十分な改善です。
「スマートに生まれ変わった」と言っても差し支えありません。
合格の範囲であり、堂々と胸を張って「ほとんど癖が直った」と言うことができるでしょう。
そのうえで余裕があれば「4分の1」「5分の1」へと減らしていきます。
最終的にゼロを目指せばいいでしょう。
低い目標から始めて、段階的に上げていくほうがいいでしょう。
挫折をすることなく、無理なくステップアップできます。