ときどき借金を推奨する言葉を見聞きすることがあります。
「すべての借金が悪いとは限らない」
「自分への投資なら、借金が許される」
「事業の拡大や投資には、借金が必要」
「初期投資では、借金をするのが当たり前」
「成功する人は、必ず大きな借金の経験がある」
どの言葉も「なるほど」と思え、一理あります。
もちろん借金が正解になるケースも存在します。
自分への投資として、一時的に借金をすることもあるでしょう。
奨学金は借金に当たりますが、見方を変えれば「自分への投資」と考えることができます。
経済的に厳しいなら、奨学金を利用して大学を卒業して、就職後に返済していくのも悪くありません。
自分にやりたい仕事があって、大卒の学歴が必要なら、奨学金の利用も1つの賢明な判断でしょう。
起業開業や事業拡大でも、借金が正解になるケースがあります。
お店を開くとき、初期投資・先行投資として借金が必要になることがあります。
さらなる事業拡大のために、銀行から資金の借り入れ、設備を仕入れることもあります。
世の中には、借金が正解になるケースも少なからず存在するのも事実。
借金が正解になるケースがあるとわかれば「借金をしたほうがいいのではないか」と思いそうになるかもしれません。
しかし、ここが要注意です。
借金が許容されるケースもありますが、それはあくまで回収のめどが立っている場合です。
回収のめどが立っていないなら、借金は言語道断。
ましてや借金癖がある人のように、節約意識・金銭感覚・自己管理能力がない場合は当てはまりません。
甘い言葉に乗せられると、ますます借金が増えるばかり。
節約意識も金銭感覚もない人が借金をしてしまうと、地獄が待っているだけ。
どんどん金欠がエスカレートして、別のところから借金して返さなくてはいけなくなります。
借金の利息を返すだけで精いっぱいの毎日になるでしょう。
借金癖を直すなら、まず借金を避けることが最優先課題です。
すでに借金があるなら、これ以上借金をするのは避け、こつこつ借金を返していきます。
借金を推奨する言葉があっても「自分には当てはまらない」と無視する勇気を持つことです。
安易に信じないこと。
一部の人しか当てはまらない言葉をうのみにすると、余計な借金が増え、取り返しがつかなくなります。
借金癖があるなら、借金を推奨する言葉は無視しましょう。
本に書かれていれば、すぐ本を閉じます。
テレビで聞いたら、すぐチャンネルを変えます。
キャッチコピーを見かけたら、その場から離れます。
借金を推奨する言葉を無視できれば、誘惑に振り回されることもなくなります。