借金癖を直す最後の手段があります。
それは「債務整理」です。
「債務整理」と聞けば「最悪の状況」「人生の終わり」と思い込んでいる人もいるかもしれません。
もちろん厳しい制限があるのは事実です。
ブラックリストに載るため、クレジットカードを作れなくなります。
利用中のクレジットカードも強制退会になります。
債務整理の後は、すべての金融機関で新たな借り入れができなくなります。
キャッシングはできなくなり、ローンも組めなくなります。
住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなどが利用できなくなるのは、大きな痛手と言えるでしょう。
しかし「債務整理をすれば、最悪の状況になって人生が終わる」と思っているなら誤解です。
債務整理をしたからといって、法を犯すわけでもなければ、刑務所に入らなければいけないわけでもありません。
債務整理は、借金問題を合法的に解決する手段です。
一部の職業に就けなくなる制限はありますが、普通に正社員として働くことができます。
固定電話も携帯電話も使えます。
公共交通機関も利用でき、国内旅行も海外旅行も自由に行けます。
自宅を売却する必要もありません。
アパートを借りることもでき、引っ越しも自由にできます。
また、クレジットカードを持てなくなるとはいえ、一生涯持てないわけではありません。
債務整理でブラックリストに載りますが、一定期間が経過すると回復するため、再びクレジットカードを持てるようになります。
状況にも寄りますが、5年から7年程度が一般的です。
また、クレジットカードは制限されますが、デビットカードは制限されません。
デビットカードは審査がないため、債務整理後でも持つことが可能です。
プリペイド式であれば、電子マネーも使えます。
ブラックリストへの登録も、債務整理をした本人だけで、家族が登録されることはありません。
このように、債務整理をしても、意外と多くの権利と自由が確保されていることがわかるでしょう。
制限はあるものの、普通の生活レベルなら十分実現できます。
最悪と言うほど厳しいわけでもありません。
債務整理には厳しい制限がありますが、裏を返せば、メリットとも言えます。
債務整理によって、完全に借金が不可能な状態になれば、価値観や生活習慣を猛省せざるを得なくなります。
これまでの生き方や考え方を改めることになるでしょう。
お金の使い方が慎重になり、お金に対する考え方も変わるはずです。
債務整理を「人生の終わり」と思い込んでいるなら、考え直したほうがいいかもしれません。
事実、債務整理をしてから、生き方が変わったという声も多く聞かれます。
もちろん債務整理は、安易に取るべき手段ではありません。
借金があるなら、借金返済に向けて最大限の努力をすることが大切です。
借金癖を直すためにも、長い時間がかかってもいいので、こつこつ借金を返済していくのが理想的です。
安易に取るべき手段ではありませんが、借金癖を直す方法に行き詰まったなら、最後の手段として検討する価値はあるでしょう。