私たちは、強い心に憧れます。
多くの経験を積み、メンタルを鍛えて、強い心を持とうとします。
もちろん強い心は大切です。
ストレスのシャワーがあっても、強い心なら耐えられるでしょう。
強い心があれば、パワフルな行動力を発揮できます。
強い気力を発揮でき、やる気と元気に満ちた生活を送れるでしょう。
強い心があれば、困難があっても、負けん気と底力で乗り越えやすくなります。
強い心があれば何でもできそうな気がします。
「強い心は大切」
誰も異論を唱える人はいないでしょう。
メンタルトレーニングを通して、心を鍛えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、ここに落とし穴があります。
強い心とはいえ、万能ではありません。
強い心にも限界があります。
ストレスを受け続けると、いずれ限界に達して、心が折れてしまいます。
やる気や元気を出すとはいえ、無限に出るわけではありません。
いつもアクセル全開では、心も疲れ果ててしまいます。
困難があったとしても、強い心があれば、確実に乗り越えられるとは限りません。
不可能なことは、いくら挑戦しても不可能です。
強い心があると、自分の実力を過大評価しやすくなり、無謀な行動を取ることがあります。
強い心とは、固い鉄の棒と同じです。
鉄の棒は頑丈で衝撃に強いですが、折れるときは一瞬です。
限界を超えると、ぽきっと簡単に折れます。
強い心も同じです。
強い心も頑丈でストレスに強いですが、限界を超えると、ぽきっと折れてしまいます。
強い心は立派で素晴らしいことですが、限界があるのです。
ここで気づいてほしいことがあります。
強い心より、もっと大切な心があります。
それが、柔らかい心です。
柔らかい心は、強い心より大切です。
柔らかい心があれば、ストレスの大きさは関係ありません。
ストレスを受け止めず、すらりと交わして無害化します。
柔らかい心があれば、思うようにいかないことがあっても平気です。
人とトラブルがあっても、相手を恨まず、すぐ許してしまいます。
許してしまえば、ストレスに悩むこともありません。
理性と自制心を保て、精神状態も安定します。
人をねたんだり憎んだりすることもなく、いつも穏やかな気持ちでいることができます。
柔らかいとストレスを受けにくくなります。
たとえ受けたとしても、柔らかいのでクッションになり、ほとんどダメージを受けません。
心を強くするのではありません。
心を柔らかくするのです。
私たちは強い心を目指そうとしますが、本当に目指したいのは柔らかい心です。
柔らかい心のほうが、大きな可能性を秘めています。
柔らかい心を身につけるには「柔らかい習慣」が大切です。
嫌なことがあれば、すぐ忘れましょう。
小さなことなら、笑って済ませましょう。
傷つくことを言われても、すぐ許しましょう。
柔らかい心があってこそ、優しい気持ちも湧き出てきます。
ストレスに対する防御力では、強い心より柔らかい心のほうが上回っています。
本当に柔らかい心になれば、無限の防御力と可能性を発揮します。
強い心は素晴らしいですが、柔らかい心はもっと素晴らしいのです。