立派な社会人になろうとしていませんか。
親や先生から「社会に出て、立派な社会人になりなさい」と言われていれば、自然と目指す人も多いはずです。
社会に出て、職に就くからには「できるだけ立派な社会人になりたい」と思うでしょう。
大人として、胸を張った生き方をしたいことを願う。
そしてそのために努力するはずです。
もちろん立派な社会人を目指すのは素晴らしいことです。
人は、社会性の伴った生き物です。
できるだけ多くの人から「立派」と認められる人物になろうと目指す人も多いでしょう。
自分が上司になったとき、立派な社会人であるほうが、部下にも示しがつきます。
自分が親になったとき、子どもからも尊敬されるでしょう。
まだ立派な社会人でなくても、心がけている姿勢があるだけでも尊敬されるはずです。
意地とプライドをかけて、立派な社会人を目指している人も多いでしょう。
しかし、ここに注意したいポイントがあります。
最初から立派な人を目指すのは大変です。
言うのは簡単でも、実際は大変困難です。
平均以上に能力を高めなければいけません。
マナーと礼儀作法を磨き、品格を兼ね備えなければいけません。
高度なコミュニケーション能力を身につけなければいけません。
人望と人徳のある人間性を身につけなければいけません。
優れた実績を残し、素晴らしい社会貢献を果たさなければいけません。
難易度が高くて大変です。
実現には、膨大な時間と努力、そして実績が必要になります。
全員が達成できることではありません。
むしろ達成できるのは、ほんの一部でしょう。
社会全体から見ても、本当に立派な社会人は希少です。
立派な社会人を目指すのはいいですが、高すぎる目標は失敗を招く原因になります。
途中で挫折することも少なくありません。
ここで、少し目標を変えてみませんか。
最初から立派な社会人を目指すのではありません。
まずは普通の社会人を目指しましょう。
能力も普通。
マナーや礼儀作法も普通。
コミュニケーション能力も普通。
人間性も普通。
実績も社会貢献も普通。
可もなく不可もなく、人並み程度ですが、これで十分です。
文句を言われることはありません。
何も悪いことをしているわけではありません。
実際のところ、普通の社会人で十分立派です。
立派な社会人でなくても、堂々と社会を生きていけます。
最初は普通の社会人を目指し、そのうえで余裕があれば、次に少しずつ立派な社会人を目指していけばいいでしょう。
立派な社会人にならなくても落ち込む必要はありません。
もちろん自分を責める必要もない。
立派な社会人になる必要はありません。
普通の社会人で十分素晴らしいのです。