執筆者:水口貴博

子どもがすくすく成長する30のしつけ

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子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。

子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

スピードの問題があります。

今は国際社会です。

スピードが物を言う時代であり、仕事の速い人が評価される世の中です。

大人である親なら、痛切に実感していることでしょう。

そのため、わが子を思う親なら「スピードのある子に育ってほしい」と願います。

将来、わが子がスピード社会でうまくやっていけるように、早い時期から「スピード」を求めようとします。

その結果、子どものしつけにもスピードを要求してしまうようになるケースがあります。

お買い物をさっさとできるようになってほしい。

素早く着替えができるようになってほしい。

早足で歩けるようになってほしい。

もっと勉強のスピードを上げてほしい。

教育熱心な親ほど、いつの間にか子どもの教育に「スピード」を求めようとします。

のろのろ動く子どもにいらいらしていませんか。

それは知らぬ間に、子どもへスピードを求めている兆候です。

そういう親に限って、子どもができるようになってもそれが当然だと思い素直に喜びません。

いつもいらいらを隠せず「早くしなさい!」と叱ってばかりになります。

子どもは叱られて元気をなくし、なかなかスピードが身につくようになりません。

生きていくために、速いかどうかは問題ありません。

もちろんスピードがあれば、強力な武器の1つになりますが、必須ではない。

あればいいですがなくてもいい。

英語と同じです。

あったほうが便利ですが、生きるために必須ではありません。

なくても生きていくことはできますし、幸せになることもできます。

本当に大切なのは、速いかより、できるかです。

「できること」が1つでも増えれば、素直に心から喜べる親になりましょう。

できることが増えていく子どもの成長に喜びを感じてください。

親が喜ぶと、子どもは嬉しくなります。

できるかどうかを親が喜ぶと、実は子どもは自然にスピードが出てきます。

もっと手際よくやってみせ、親を驚かせようとするからです。

親の喜んでいる顔を見たいと思い、手際よくするために知恵を振り絞り始めるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(27)
  • 子どもができるようになることを、素直に喜ぶ。
しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。

子どもがすくすく成長する30のしつけ

  1. 自由奔放は教育ではない。
    きちんとしたしつけを施すのが親の努め。
  2. 子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。
  3. 食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。
  4. 「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。
  5. 歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。
  6. お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。
  7. 言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。
  8. 整理整頓の基本は、実にシンプル。
    「使い終われば、元の場所に戻す」
  9. 品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。
  10. 子どもは、親が考えるよりはるかに怯えやすい。
  11. 父と母の教育論は、違っていて当然。
  12. 時には、夫婦喧嘩も必要。
    大切なことはきちんと仲直りすること。
  13. 子どもの前で、夫婦喧嘩をしない。
  14. 子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。
  15. 子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。
  16. 面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。
  17. 意味もなく、子どもにお金を与えない。
  18. 子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。
  19. 喧嘩は、最初に手を出したほうが負け。
  20. 一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。
  21. 靴とはいえ、侮れない。
    脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。
  22. できなかった部分より、できた部分を見て褒める。
  23. 10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。
  24. 子どもにも家族運営に参加させる。
  25. やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。
  26. 外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。
  27. 子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。
  28. しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。
  29. 親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。
  30. しつけは弱くても問題ない。
    むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

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