公開日:2010年2月18日
執筆者:水口貴博

子どもがすくすく成長する30のしつけ

  • 自由奔放は教育ではない。
    きちんとしたしつけを施すのが親の努め。
子どもがすくすく成長する30のしつけ

自由奔放は教育ではない。
きちんとしたしつけを施すのが親の努め。

教育とはいえ、家庭それぞれにやり方があると思います。
しつけの方法、程度などは家庭それぞれでしょう。
そんな中、ときおり次のような教育論を掲げている家庭を見かけます。

子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。

日本には、箸の文化があります。
欧米人から見ると、箸を使っているアジア人はとても手先が器用に見えるそうです。
特に、2本の細い棒を使って、小さなご飯粒をつかんで口にしているのは、驚かれます。

食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。

ファストフード店では、トレーをごみ箱へと戻すセルフサービス式が一般的です。
ファストフード店の低価格は、サービスの一部を削ることで、実現できています。
お客さんは食べればそのままにせず、指定された返却口に戻すのがマナーですね。

「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。

「勉強と遊び」
子どもにどちらが好きかと言えば、当然「遊び」を選ぶ返事が返ってきます。
初めから勉強が好きな子どもは、なかなかいるものではありません。

歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。

歯がぼろぼろになった。
そんな人に共通するのは、歯磨きをしない習慣です。
子どものころに歯磨きをしていなかったので、当たり前だと思う。

お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。

はるか昔、まだ私が幼いころです。
たしか幼稚園に入園したばかりのころだったと思います。
ある日、親から「お墓参り」なるものに行くと言われ、とぼとぼついていった記憶があります。

言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。

トラブルがあったとき、子どもはまず言い訳をしようとします。
自分が悪くても悪くなくても、言い訳です。
たとえば、テーブルから皿を落として割ってしまった。

整理整頓の基本は、実にシンプル。
「使い終われば、元の場所に戻す」

整理整頓の基本は、単純かつシンプルです。
「使い終われば、元の場所に戻す」
これだけです。

品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。

赤ちゃんは、何も知らない状態で生まれてきます。
常識も、作法も、礼儀もわかりません。
何をどうしていいのかわからないことだらけ。

子どもは、親が考えるよりはるかにおびえやすい。

親は、自分の立場で考えすぎる傾向があります。
親には、叱るとき「これくらい厳しく言ってもいいだろう」と思います。
「本当にダメな子ね」

父と母の教育論は、違っていて当然。

子どもをきちんと育てようとする父と母の間で、よくありがちな対立があります。
「教育論の違いによる対立」です。
おおむね父は厳しく育てようとする傾向があり、一方で母は優しく育てようとする傾向があります。

時には、夫婦喧嘩も必要。
大切なことはきちんと仲直りすること。

夫婦とはいえ、まったく喧嘩をしない夫婦は珍しいです。
生まれも育ちも性別も違う。
いくらお互いの仲がよくて結婚をしたとはいえ、結婚してからも、まったく喧嘩がないということはまれです。

子どもの前で、夫婦喧嘩をしない。

夫婦の喧嘩は、悪いことではありません。
喧嘩をすることで、本音を出し合えます。
それも大喧嘩こそ、本音が出し合える。

子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。

ギリシャ神話には「ピグマリオンの恋」という有名なお話があります。
キプロス島の王ピグマリオンは、ある日、象牙で女性の像を造りました。
彫刻作品とはいえ、その出来栄えが素晴らしく、恋をしてしまいました。

子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。

子どもは何でも興味を持ちます。
「紙は何からできているの?」
「なぜあの人は太っているの?」

面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。

素晴らしく面倒見のいい親がいます。
落としてもすぐ見つかるように、子どもの持ち物すべてに名前を書きます。
ズボンにも、ティッシュとハンカチをあらかじめ入れておきます。

意味もなく、子どもにお金を与えない。

学校では、お金の勉強をきちんと教えてくれません。
教えてくれないからこそ、家庭の中でお金の教育が必要です。
子どもとはいえ、お金の勉強もきちんとさせる必要があります。

子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。

「トイレをきれいに使いなさい」
親なら、一度は口にするしつけでしょう。
まだやんちゃな子どもは、親からきれいに使えと言われてもなかなか言うことを聞いてくれません。

喧嘩は、最初に手を出したほうが負け。

「喧嘩は、最初に手を出したほうが負け」
これは、私が親から教わったことでした。
幼いころからいつも言っている口癖です。

一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。

しつけには根気が必要です。
1回言って子どもが納得し、次からきちんと言うとおりにできるのはまれです。
子どもはすぐ忘れます。

靴とはいえ、侮れない。
脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。

アメリカでは、家の中も寝室も土足で入るのが一般的です。
ずっと靴を履き続けるのは蒸れたり疲れたりするので、家庭によっては、スリッパやサンダルなどに履き替える家庭もあるようです。
しかし、まだ少数であり、土足文化は根強くあります。

できなかった部分より、できた部分を見て褒める。

テストで悪い点を取れば、叱る。
テストで良い点を取れば、褒める。
親としては、子どもの成績で善しあしを判断してしまいがちです。

10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。

10歳以前の子どもは、まだ十分な分別がありません。
まだ手先も不器用ですから、道具を誤って使い、大けがをさせてしまうこともあるでしょう。
まだ親の関与が必要な時期です。

子どもにも家族運営に参加させる。

まだ1人で買い物ができないくらい幼いころは、家のことを親が全部してくれました。
子どもは、何もしなくてよかった。
たとえば食事です。

やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。

親は子どもにたくさんの習い事をさせようとします。
親としては、子どもにたくさんのことを覚えてもらいたいと思います。
子どもを思う、当然の親心ですね。

外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。

現在、世界共通語といえば「英語」です。
国際的に定められているわけではありませんが、世界経済では英語を使ってビジネスをするケースが多い。
事実上の標準になっています。

子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。

スピードの問題があります。
今は国際社会です。
スピードが物を言う時代であり、仕事の速い人が評価される世の中です。

しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。

「モンスターペアレント」という言葉をご存じですか。
そのまま直訳すれば「怪物のような親」という意味です。
子どもを大切にする気持ちが行きすぎて、社会のルールを破ったり、度が過ぎたクレーマーになっていたりする親のことです。

親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。

あなたが自分の部屋のドアを閉めるとき、どのようなときでしょうか。
大きく分けると、次の2つのうちどちらかです。
・見られたくないから

しつけは弱くても問題ない。
むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

最後にお話ししたいのは、少々ショッキングな内容です。
「しつけ」というテーマですから、本当は最初に話をしようかと思いましたが、あえて最後に持ってきました。
しつけをしすぎる弊害についてです。

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