公開日:2010年2月18日
執筆者:水口貴博

子どもがすくすく成長する30のしつけ

  • 自由奔放は教育ではない。
    きちんとしたしつけを施すのが親の努め。
子どもがすくすく成長する30のしつけ

自由奔放は教育ではない。
きちんとしたしつけを施すのが親の努め。

教育とはいえ、家庭それぞれにやり方があると思います。
しつけの方法、程度などは家庭それぞれでしょう。
そんな中、ときおり次のような教育論を掲げている家庭を見かけます。

子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。

日本には、箸の文化があります。
欧米人から見ると、箸を使っているアジア人はとても手先が器用に見えるそうです。
特に、2本の細い棒を使って、小さなご飯粒をつかんで口にしているのは、驚かれます。

食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。

ファストフード店では、トレーをごみ箱へと戻すセルフサービス式が一般的です。
ファストフード店の低価格は、サービスの一部を削ることで、実現できています。
お客さんは食べればそのままにせず、指定された返却口に戻すのがマナーですね。

「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。

「勉強と遊び」
子どもにどちらが好きかと言えば、当然「遊び」を選ぶ返事が返ってきます。
初めから勉強が好きな子どもは、なかなかいるものではありません。

歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。

歯がぼろぼろになった。
そんな人に共通するのは、歯磨きをしない習慣です。
子どものころに歯磨きをしていなかったので、当たり前だと思う。

お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。

はるか昔、まだ私が幼いころです。
たしか幼稚園に入園したばかりのころだったと思います。
ある日、親から「お墓参り」なるものに行くと言われ、とぼとぼついていった記憶があります。

言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。

トラブルがあったとき、子どもはまず言い訳をしようとします。
自分が悪くても悪くなくても、言い訳です。
たとえば、テーブルから皿を落として割ってしまった。

整理整頓の基本は、実にシンプル。
「使い終われば、元の場所に戻す」

整理整頓の基本は、単純かつシンプルです。
「使い終われば、元の場所に戻す」
これだけです。

品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。

赤ちゃんは、何も知らない状態で生まれてきます。
常識も、作法も、礼儀もわかりません。
何をどうしていいのかわからないことだらけ。

子どもは、親が考えるよりはるかにおびえやすい。

親は、自分の立場で考えすぎる傾向があります。
親には、叱るとき「これくらい厳しく言ってもいいだろう」と思います。
「本当にダメな子ね」

父と母の教育論は、違っていて当然。

子どもをきちんと育てようとする父と母の間で、よくありがちな対立があります。
「教育論の違いによる対立」です。
おおむね父は厳しく育てようとする傾向があり、一方で母は優しく育てようとする傾向があります。

時には、夫婦げんかも必要。
大切なことはきちんと仲直りすること。

夫婦とはいえ、まったくけんかをしない夫婦は珍しいです。
生まれも育ちも性別も違う。
いくらお互いの仲がよくて結婚をしたとはいえ、結婚してからも、まったくけんかがないということはまれです。

子どもの前で、夫婦げんかをしない。

夫婦のけんかは、悪いことではありません。
けんかをすることで、本音を出し合えます。
それも大げんかこそ、本音が出し合える。

子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。

ギリシャ神話には「ピグマリオンの恋」という有名なお話があります。
キプロス島の王ピグマリオンは、ある日、象牙で女性の像を造りました。
彫刻作品とはいえ、その出来栄えが素晴らしく、恋をしてしまいました。

子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。

子どもは何でも興味を持ちます。
「紙は何からできているの?」
「なぜあの人は太っているの?」

面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。

素晴らしく面倒見のいい親がいます。
落としてもすぐ見つかるように、子どもの持ち物すべてに名前を書きます。
ズボンにも、ティッシュとハンカチをあらかじめ入れておきます。

意味もなく、子どもにお金を与えない。

学校では、お金の勉強をきちんと教えてくれません。
教えてくれないからこそ、家庭の中でお金の教育が必要です。
子どもとはいえ、お金の勉強もきちんとさせる必要があります。

子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。

「トイレをきれいに使いなさい」
親なら、一度は口にするしつけでしょう。
まだやんちゃな子どもは、親からきれいに使えと言われてもなかなか言うことを聞いてくれません。

けんかは、最初に手を出したほうが負け。

「けんかは、最初に手を出したほうが負け」
これは、私が親から教わったことでした。
幼いころからいつも言っている口癖です。

一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。

しつけには根気が必要です。
1回言って子どもが納得し、次からきちんと言うとおりにできるのはまれです。
子どもはすぐ忘れます。

靴とはいえ、侮れない。
脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。

アメリカでは、家の中も寝室も土足で入るのが一般的です。
ずっと靴を履き続けるのは蒸れたり疲れたりするので、家庭によっては、スリッパやサンダルなどに履き替える家庭もあるようです。
しかし、まだ少数であり、土足文化は根強くあります。

できなかった部分より、できた部分を見て褒める。

テストで悪い点を取れば、叱る。
テストで良い点を取れば、褒める。
親としては、子どもの成績で善しあしを判断してしまいがちです。

10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。

10歳以前の子どもは、まだ十分な分別がありません。
まだ手先も不器用ですから、道具を誤って使い、大けがをさせてしまうこともあるでしょう。
まだ親の関与が必要な時期です。

子どもにも家族運営に参加させる。

まだ1人で買い物ができないくらい幼いころは、家のことを親が全部してくれました。
子どもは、何もしなくて良かった。
たとえば食事です。

やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。

親は子どもにたくさんの習い事をさせようとします。
親としては、子どもにたくさんのことを覚えてもらいたいと思います。
子どもを思う、当然の親心ですね。

外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。

現在、世界共通語といえば「英語」です。
国際的に定められているわけではありませんが、世界経済では英語を使ってビジネスをするケースが多い。
事実上の標準になっています。

子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。

スピードの問題があります。
今は国際社会です。
スピードが物を言う時代であり、仕事の速い人が評価される世の中です。

しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。

「モンスターペアレント」という言葉をご存じですか。
そのまま直訳すれば「怪物のような親」という意味です。
子どもを大切にする気持ちが行きすぎて、社会のルールを破ったり、度が過ぎたクレーマーになっていたりする親のことです。

親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。

あなたが自分の部屋のドアを閉めるとき、どのようなときでしょうか。
大きく分けると、次の2つのうちどちらかです。
・見られたくないから

しつけは弱くても問題ない。
むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

最後にお話ししたいのは、少々ショッキングな内容です。
「しつけ」というテーマですから、本当は最初に話をしようかと思いましたが、あえて最後に持ってきました。
しつけをしすぎる弊害についてです。

全文

プロローグ
1

自由奔放は教育ではない。きちんとしたしつけを施すのが親の努め。

自由奔放は教育ではない。きちんとしたしつけを施すのが親の努め。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

教育とはいえ、家庭それぞれにやり方があると思います。

しつけの方法、程度などは家庭それぞれでしょう。

そんな中、ときおり次のような教育論を掲げている家庭を見かけます。

「自由奔放」

子どもにこれといったしつけを施さない。

自由にさせ、好きなことを好きなだけやらせる。

子どもの自由を最大限に強調した教育です。

一見すると、子どもの意思を最大限に尊重した素晴らしい内容のように思えます。

自由にさせることで、のびのび子どもは育つだろうと思いますが、本当にそうでしょうか。

もちろんさすがに高校生のような分別も考える力もつく時期になれば、そのやり方は合理的です。

分別がつく年齢になれば、自分のことは自分がいちばんよく知っています。

自由にさせることで才能や成長が最大限に引き延ばされるでしょう。

しかし、まだ幼稚園や小学生のような幼い時期に、自由奔放は良くありません。

子どもをほったらかしにすれば、人に迷惑をかけたり、楽な方向へと傾いたりするからです。

自由にさせると、自分のことを第一に考え始めます。

たとえば、おもちゃ屋でほしいおもちゃがあれば、わがままを言うでしょう。

それでも自由にさせるなら、盗んでしまうかもしれません。

「物を盗んではいけない。時には我慢も必要である」

親は、そういう社会ルールを教える必要があります。

食事もしつけが必要です。

「ご飯とケーキのどちらが食べたい」と聞けば、子どもなら十中八九、ケーキを選びます。

甘くておいしいですから、毎日でも食べたいと思います。

本当に自由にさせるなら、毎日ケーキを食べることでしょう。

しかし、ケーキをご飯の代わりにするとどうなるか、想像できますね。

健康面では最悪です。

甘いものばかり食べていると虫歯の原因にもなりかねません。

幼い時から毎日甘いものばかり食べていると、糖尿病のリスクも高くなります。

そこで親はしつけが重要です。

甘いものばかりを食べているとどうなるのか、教えます。

野菜のように、味が薄くて苦い食べ物も、体のために我慢して食べる必要があるとしつける必要があります。

食事が終わった後の対応も、しつけが必要になる点です。

自由にさせれば、食器をほったらかして終わりです。

誰も後片付けをしようなんて思いませんし、面倒だと思います。

食事の後は、後片付けですね。

身長はまだ低くて、食器を洗うのが難しくても、せめて食べ終わった食器などを台所へ持っていくくらいならできるはずです。

食べたら終わりではありません。

後片付けするまで教えてこそ、しつけです。

次に、食事が終われば歯磨きです。

子どもにとって歯磨きは面倒と感じるのは当然であり、しつけないまま自由にさせていると、歯を磨かないまま寝てしまいます。

歯は虫歯でぼろぼろになって大変です。

まだ生え替わる乳歯ならいいですが、生え替わった後の永久歯の場合は、虫歯になれば取り返しがつきません。

「食後は歯磨き」というしつけをしていると「食後は歯磨きをしないと落ち着かない」と感じ、歯を磨く習慣が根づきます。

「物を盗んではいけない」

「甘いものをご飯の代わりにしない」

「食後は後片付けをする」

「寝る前の歯磨きをする」

こうした、しつけが必要です。

どれも面倒ですが、子どものためにどうしても必要なことです。

まだ分別が十分についていない時期だからこそ、親の介入が必要です。

それこそ「しつけ」の意義です。

子どもをいじめるわけでも、虐待するわけでもありません。

社会で生きていくために、最低限守らなければいけないマナーを、できるだけ早い時期に叩き込みます。

常識・礼儀・作法のある子どもへと育てるのが、大切な親の役目です。

「自由奔放は教育ではない」と断言します。

単に親が楽をしたいだけです。

親がそんなふうにだらしないと、子どもも当然そういうだらしない子へと育ちます。

かわいい子ほど、幼い時期に、ある程度の厳しいしつけが必要なのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(1)
  • 自由奔放に育てるのは、やめる。
2

子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。

子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

日本には、箸の文化があります。

欧米人から見ると、箸を使っているアジア人はとても手先が器用に見えるそうです。

特に、2本の細い棒を使って、小さなご飯粒をつかんで口にしているのは、驚かれます。

日本人が精密機械をつくるのが得意なのは、箸の文化によって手先が器用になったからだともいわれています。

私たちには当たり前のことですが、箸の文化は意外にも、手先の器用さに一役買っています。

そんな箸の使い方を、あなたなら子どもに対してどう教えますか。

使うのが難しい箸です。

箸の正しい持ち方や使い方を、言葉だけで教えるのは難しいことです。

口でうまく説明するのは難しいですね。

そういうときは、まず親が手本を見せることです。

子どもへのしつけは、常に親が先行する形です。

親が見せて、子どもに真似をさせるという順です。

「脱いだ靴をきれいにそろえなさい」という前に、親がきれいに靴をそろえます。

親がきれいに靴をそろえているところを見て、子どもも真似をして、上手に靴をそろえるようになります。

「勉強しなさい」という前に、親がきちんと勉強する。

親が楽しく勉強していると、子どもも勉強がしたくなります。

「人と会ったら挨拶しなさい」という前に、まず親がきちんと挨拶します。

親が人と挨拶をして明るくなっているところを見て、子どもも人と会ったら挨拶がしたくなります。

子どもは、親のやっていることを真似して、習得します。

親が手本を見せることそのものが、重要なしつけになっています。

箸の使い方も、言葉で説明する必要はありません。

「こうやって使うんだよ」と言って、親が箸の持ち方を子どもに見せればいい。

難しくはない。

これだけです。

しつけを施す前に、まず親が手本であることが大切なのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(2)
  • しつける前に、親が手本を示す。
3

食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。

食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

ファストフード店では、トレーをごみ箱へと戻すセルフサービス式が一般的です。

ファストフード店の低価格は、サービスの一部を削ることで、実現できています。

お客さんは食べればそのままにせず、指定された返却口に戻すのがマナーですね。

返却口に戻すからテーブルもきれいになり、次の人が気持ちよく使えます。

しかし、ときどき食べたものをそのままにして、帰っていく人を見かけることがあります。

トレーがそのまま置いてあるので、知らない人が見たら、まだ人がいるのかと思います。

たまたまトイレに行っているのか、席を外しているのだろうと勘違いすることでしょう。

トレーが置かれたままになっていると、ほかのお客さんはまだ人がいるものだと思い、座りたくても座れません。

ほかの人にとって迷惑です。

そういうのは、ほとんど親のしつけがなっていないせいです。

おそらく子どものころに「後片付けの習慣」がなかったのでしょう。

食べたらそれで終わりだと思っています。

食べて終わりではありません。

片付けができて、終わりです。

では、親はどういう教育を施せばいいのか。

「食べたものは台所へ戻しなさい」というしつけです。

食事をした後、それで終わりにさせない。

食べた食器を台所まで持っていかせるというしつけを施しましょう。

きちんと後片付けができるような子どもに育てるだけでなく、親には後片付けが楽になります。

お互いが気持ちよく食事をするときのマナーです。

食べたものを台所に戻すのは、早い時期からしつけておくに超したことはありません。

そういう感覚を当たり前だと思わせるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(3)
  • 食べたものを台所まで持っていくように、しつける。
4

「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。

「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

「勉強と遊び」

子どもにどちらが好きかと言えば、当然「遊び」を選ぶ返事が返ってきます。

初めから勉強が好きな子どもは、なかなかいるものではありません。

勉強より、外で遊びたいと思うのが子ども心です。

しかも、親が「勉強しなさい!」と口うるさく言いますから、余計に勉強が嫌いになる悪循環。

あなたにも心当たりがあるのではないでしょうか。

子どもに「勉強しろ!」と言っても、なかなか素直に聞きません。

そんなとき、あるパターンがあります。

子どもに「勉強しろ! 勉強しろ!」と言う親に限って、自分が勉強していない。

勉強しない親の言葉だから、説得力がなく、子どもは言うことを聞きません。

ここがしつけの難しいところです。

では、どうすればいいのか。

親が勉強をすればいい。

自分の好きな本を買って、子どもの前で読書をしている姿を見せます。

「勉強は楽しい。面白い。刺激的だ」

そういう勉強を楽しんでいる姿を見せます。

見せつけるように見せて結構です。

親が勉強を楽しんでいる姿を見せることで、子どもも「勉強は楽しそうだ。自分も勉強がしたい」という気持ちになります。

もちろん親が勉強によって豊かになっていく姿を見せれば「勉強は面白いよ」という言葉にも説得力がつきます。

「勉強すると将来、楽になるよ。面白い。勉強も遊びと同じ」

そういう親の言葉も信用してくれるようになります。

「そうか。勉強すればもっと人生が明るくなるのだな」と思い、親につくように勉強がしたくなるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(4)
  • 子どもに「勉強しろ!」と言う前に、親が勉強する。
5

歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。

歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

歯がぼろぼろになった。

そんな人に共通するのは、歯磨きをしない習慣です。

子どものころに歯磨きをしていなかったので、当たり前だと思う。

気づけば、歯が黄ばんでいたり、ぼろぼろに抜け落ちたりしてしまいます。

歯磨きの習慣がないまま大人になると大変です。

黄ばんだ歯のせいでイメージが下がり、くさい息のせいでいつの間にか他人にも迷惑をかけてしまう。

そんな状態では異性にモテるはずもありませんね。

単なる歯とはいえ、その影響は大きいです。

食後の歯磨きをうっかり忘れると、あとからが大変になります。

歯磨きの習慣こそ、子どものときにしつけることです。

歯が生え始めれば、できるだけ早い段階で習慣にさせます。

食事が終われば、それで終わりではない。

きちんと汚れた歯を磨くまでを覚えさせる。

きちんとした親のしつけが表れる部分です。

理想は、やはり食事ごとの歯磨きです。

時間がたつと歯垢しこうが歯に吸着して取れにくくなるので、食事の直後がおすすめです。

食後の歯磨きが、虫歯予防に最も効果的です。

どうしても一食ごとが難しければ、最低限、寝る前だけは必ずするようにしつけましょう。

寝る前に歯磨きを忘れると、寝ている間に虫歯が進行します。

歯磨きの習慣が一度身につくと、継続しやすいのが特徴です。

磨いた後の爽快感を知るからです。

慣れてしまえば、むしろ歯磨きをしないほうが落ち着かなくなります。

いつも歯を磨く習慣があれば、歯を磨かないほうが不自然になります。

ねとねとした口の中が気になるようになり、歯を磨きたくなります。

そういう気にさせれば、しつけは大成功です。

歯を磨いた後の爽快感が病みつきになり、夜、歯を磨かないと寝られなくなるほどです。

親ががみがみ言わなくても、自分から進んで歯磨きをするようになるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(5)
  • 食後の歯磨きを、しつける。
6

お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。

お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

はるか昔、まだ私が幼いころです。

たしか幼稚園に入園したばかりのころだったと思います。

ある日、親から「お墓参り」なるものに行くと言われ、とぼとぼついていった記憶があります。

お墓参りの意味はわかりませんでしたが、とりあえず家族で出かけました。

水口家のお墓は、小高い山の上にあります。

「誰か特別な人に会うのかな?」

行った先にあるのは、大きな石でした。

たいていお墓参りは、1カ所だけではなく、複数の墓地を巡ります。

どこのお墓に行っても、あるのは大きな石だけ。

別に人がいるわけでも、誰かに会いに行くわけでもない。

そんな大きな石を掃除して、手を合わせて拝むだけ。

何の意味があるのだろうと思っていました。

お墓参りとは大きな石を掃除するものだと思っていました。

もしかしたら以前に、親から「お墓参り」の説明を受けていたのかもしれませんが、覚えていません。

「ご先祖様」という意味がわからなかったり「死」のイメージがわからなかったりして、理解できていなかったのだと思います。

子どもに「ご先祖様」という言葉を使っても、まだ通じません。

ご先祖様と言わず「お父さんのお父さんのお父さん」というほうが、まだ直感的でわかりやすい。

ある日、母から「ご先祖様とはお父さんのお父さんのお父さん」という説明を聞いて、ようやく意味がわかり始めました。

「おじいちゃんより昔に生きていた人」

ようやくですが意味がわかり始めました。

しかし、です。

そのことが、まだ信じられませんでした。

頭で理解できても、まだ実感が湧きません。

当時、まだ一度も人の死に遭遇したことがなく「人はいつか死ぬ」ということすら空想の世界のような話だと思っていました。

お墓参りの意味がきちんと理解できず、自分のご先祖様が眠っているという実感が湧きませんでした。

「嘘だ! 信じられない!」

どうしても信じようとしない私を見るに見かねて、祖父は驚くべき行動を取ります。

なんと墓石をずらして、本物の骨が入っているところを見せました。

今でもその光景ははっきり覚えています。

ひときわ古い壺の中に、たしかに本物の骨が入っていました。

かなり強烈な光景でした。

「これがお前のご先祖様の骨だ」

「うわっ、本当だ。気持ち悪い!」

骨を見ると、やはり驚かずにはいられません。

実際に手にとって、触ってみました。

自分が生まれる前に、お世話になった人の骨。

この世にはもういない。

何か骨の重さ以外の、違った重みを感じました。

もちろん墓石をずらすのは、ご先祖様も喜ばないでしょう。

しかし、信用しようとしない孫への特別措置でした。

「今、自分が生きているというのは偶然ではない」

それを教える機会です。

自分には父がいて、その父にも父がいて、さらにその父にも父がいる。

長い時間を経た、遺伝子のつながりがある。

遺伝子のつながりや、過去のご先祖様のおかげで、今の自分がいることを必死に教えようとしていました。

「このお墓の下には、自分のご先祖様が眠っている。この人がいなければ今日の自分もいなかった」

そういうことをしっかり実感させるのも、親のしつけの1つです。

お墓参りの意味を徹底的に子どもに教える。

ご先祖様への感謝の気持ちを持たせるということです。

もうこの世にはいないけれど、自分が生まれる以前、とてもお世話になった人がいたのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(6)
  • お墓参りの意味を、教える。
7

言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。

言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

トラブルがあったとき、子どもはまず言い訳をしようとします。

自分が悪くても悪くなくても、言い訳です。

たとえば、テーブルから皿を落として割ってしまった。

「自分は悪くない」

「たまたま皿が落ちた」

「割れやすい皿が悪い」

何か失敗やミスを犯したとき、子どもとはいえ、とっさに言い逃れを考えようとします。

そう思いたい気持ちは、誰でも同じです。

では、なぜ言い訳をするのか真剣に考えたことがあるでしょうか。

言い訳をしたい気持ちの原点は「愛」です。

「親から嫌われたくない」

「親から愛されたい」

そういう「嫌われたくない。愛されたい」という気持ちが根底にあるから、言い訳したくなります。

自分が悪いことをしたとわかると、親から嫌われるからです。

できるだけ嫌われないように、あらゆる言い逃れを考え、責任を回避しようとします。

ここが難しいところです。

言い訳が癖になると、いちばん問題になるのは「反省しなくなること」です。

責任を回避することで、反省しなくなり、自己を改善しようとしなくなります。

ほうっておけば、やはり子どもは言い訳する方向へと傾きます。

子どものころに言い訳をする癖をつけると、大人になっても言い訳をする人になります。

大切なことは、本人が反省できるかどうかです。

言い訳をやめて、同じ過ちがないように自分を省みることを促す。

親は優しく言いましょう。

「言い訳をしてはいけませんよ。きちんと反省しましょう」

単に言い訳だけを禁止させるのではなく、きちんと反省ができればいい。

子どもが反省をしていれば、きちんと褒めてあげましょう。

反省できることが成長のきっかけです。

子どもがすくすく成長するしつけ(7)
  • 言い訳をやめて、反省を促す。
8

整理整頓の基本は、実にシンプル。「使い終われば、元の場所に戻す」

整理整頓の基本は、実にシンプル。「使い終われば、元の場所に戻す」 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

整理整頓の基本は、単純かつシンプルです。

「使い終われば、元の場所に戻す」

これだけです。

なぜ散らかるのかというと、2つのパターンがあります。

  • 取り出してから元の場所に戻さないから
  • 戻すときに、元の場所とは違う場所に戻すから

このどちらかです。

この2つをきちんと守っていれば、元の状態より散らかることはありません。

おもちゃや本など、取り出すまではいいですが、問題はそれからです。

使った後、そのままにします。

おもちゃで遊んで、そこで目的が達成され、ほったらかしになります。

だから散らかります。

遊ぶのはいいですが、そこで終わりではないことを教えましょう。

後片付けまでが終わって、遊びが終了です。

後片付けは面倒ですが、きちんとしつけることです。

「使い終わったら元の場所に戻す」

これが一連の動作なのだとしつけます。

徹底させましょう。

子どもがすくすく成長するしつけ(8)
  • 使い終われば、元の場所に戻すように、しつける。
9

品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。

品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

赤ちゃんは、何も知らない状態で生まれてきます。

常識も、作法も、礼儀もわかりません。

何をどうしていいのかわからないことだらけ。

  • 嘘はつかない
  • けんかはしない
  • 言い訳をしない

私たちから見れば、こんな当たり前のことですら、幼児にはいいのか悪いのかわかりません。

そんなとき、幼児は手本を探します。

幼児ともなれば、近くには親が付きっきりになるでしょう。

子どもは、親を見て育ちます。

子どもは、親のやっているあらゆることを真似して、吸収しようとします。

大切なことは、子どもをしつける前に、親が手本となることです。

親が「ああしなさい。こうしなさい」という前に、自分がそういう作法・礼儀を見せることです。

親が悪いときには、たとえ子どもに対してでも素直に謝ります。

「悪いことをしたら謝るものだ」と子どもは納得します。

きちんと謝り、仲直りができる子へと育ちます。

素直な親からは、素直な子が育ちます。

親にも落ち度があって言い訳したくなっても、辛抱します。

すると、それを見ている子どもも「言い訳はしないのがいいのだな」と、親の姿から学びます。

人に合ったら挨拶をしなさい」と子どもに押し付けるのではなく、親が人と会ったら挨拶をしている姿を見せます。

そういう基本的な部分こそが大事です。

いちばんのしつけは、子に対してより、親が立派な手本を見せることです。

当たり前のことを、当たり前にするだけでいい。

品行方正のある親からは、素晴らしい手本をたくさん見て学び、結果として品行方正のある子が育ちます。

子どもがすくすく成長するしつけ(9)
  • 子どもをしつける前に、親が立派な手本を見せる。
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子どもは、親が考えるよりはるかにおびえやすい。

子どもは、親が考えるよりはるかに怯えやすい。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

親は、自分の立場で考えすぎる傾向があります。

親には、叱るとき「これくらい厳しく言ってもいいだろう」と思います。

「本当にダメな子ね」

「ばか野郎」

「いい子にしないと家の外に追い出すよ」

子どもにとって恐怖や不安は、親が思っている以上に強く感じています。

怒るとき、叱るときなどは、恐怖や痛みを持ってわからせようとします。

たとえば「こら!」と言われたときを考えてみましょう。

精神的な強さを身につけている親に対して、まだ身につけていない子どもです。

子どもにとって「こら!」と怒鳴られたときの精神的ショックは、親が感じるショックよりはるかに大きなショックです。

悪さをしたお仕置きで、子どもを家の外に追い出したとします。

親には、別に家の外に出しただけと思います。

しばらく経てばドアを開けて、また家の中に入れてあげようと思います。

しかし、まだ幼い子どもには、家から追い出されるだけで強い疎外感を抱きます。

もう二度と家の中に入ることができないのではないかと思って、強い精神的ショックを受けます。

時にはトラウマになるほど心が傷つくこともある。

親はすでに世間の荒波を経験して、つらい言葉や精神的な強さを身につけています。

その自分を基準に「これくらい強く叱っても大丈夫だろう」と思ってしまう。

子どもは、親が考えるよりはるかに怯えやすい。

そういう親と子とで受ける精神的ストレスの違いを知っておくことです。

子どもがすくすく成長するしつけ(10)
  • 精神的な強さを身につけていない子どもを、強く叱るのはやめる。
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父と母の教育論は、違っていて当然。

父と母の教育論は、違っていて当然。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

子どもをきちんと育てようとする父と母の間で、よくありがちな対立があります。

「教育論の違いによる対立」です。

おおむね父は厳しく育てようとする傾向があり、一方で母は優しく育てようとする傾向があります。

男性は一般的に「強さ」を身につけるため、過去に親から厳しく育てられた。

逆に女性は、優しさを身につけるため、過去に親から優しく育てられた。

もちろん必ずしもこのとおりとは限りませんが、おおむねそういう傾向が強いはずです。

男性には男性として育てられたプロセスがあり、女性には女性として育てられたプロセスがあります。

性別が違うので、親から受けた教育が違います。

父と母の教育論に、差があります。

その結果、子どもへの教育の差で、めます。

母が子に甘い教育を施しているのを見て「それでは甘えた子に育つ! もっと厳しく育てろ!」と言って、母に怒鳴る。

父が子を厳しく育てているところを見て「厳しすぎて子どもがかわいそう」と母は泣く。

父と母が求める教育のすれ違い、価値観の違いからけんかが起きてしまいます。

厳しく教育すべきか、それとも優しく教育すべきか。

父の教育と母の教育のどちらが正しいのか。

両方が必要です。

むしろ教育の仕方が違っているからこそいい。

単に、父と母とで、教育する仕方が違うだけです。

父は厳しさを持って教えようとし、母は優しさを持って教えようとしている。

しかし、どちらも「子どものことを真剣に考えている」という根底部分は変わりありません。

子どもへの教育アプローチが違うだけ。

子どもがすくすく育つためには「厳しさ」も「優しさ」も両方必要です。

本来、父と母との教育観が違ってこそいい。

悩むところではなく、むしろ喜ぶべきことです。

厳しさから、忍耐や辛抱を覚えます。

優しさから、親切や丁寧さを覚えます。

子どもは両方の価値観から学べ、すくすく育つのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(11)
  • 父と母の教育論の違いを、認める。
12

時には、夫婦げんかも必要。大切なことはきちんと仲直りすること。

時には、夫婦げんかも必要。大切なことはきちんと仲直りすること。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

夫婦とはいえ、まったくけんかをしない夫婦は珍しいです。

生まれも育ちも性別も違う。

いくらお互いの仲がよくて結婚をしたとはいえ、結婚してからも、まったくけんかがないということはまれです。

一緒に暮らしていると、パートナーの気になる癖や生活習慣が見えてきます。

時には、けんかをすることもあるでしょう。

けんかは悪いことではありません。

むしろ、けんかはよくないと思い、むやみにけんかを避けようとするほうが良くありません。

夫婦なのに言いたいことをずっと言えないのは、本当の夫婦ではない。

会社での社交辞令と大差がなくなります。

ストレスがたまり、いずれ夫婦も崩壊です。

友人とのけんかでもそうですが、けんかをしてこそ、本当の友情が育まれます。

言いたいことを言い合って、お互いが刺激し合える関係こそ、本当の人情です。

大切なことは、けんかを避けることではなく、きちんと仲直りをすることです。

仲直りさえできれば、けんかをしても、以前より深い仲へ発展させることができます。

一度、お互いの胸の内をさらけ出すことで、お互いのことを本当によく理解できるチャンスになるからです。

仲直りができるなら、夫婦げんかをしてもいい。

子どもへきちんとした教育も大切ですが、まず夫婦仲をきちんと深めていくことが、第一です。

子どもがすくすく成長するしつけ(12)
  • 言いたいことを適度に吐き出し、夫婦仲を深める。
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子どもの前で、夫婦げんかをしない。

子どもの前で、夫婦げんかをしない。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

夫婦のけんかは、悪いことではありません。

けんかをすることで、本音を出し合えます。

それも大げんかこそ、本音が出し合える。

大切なことは仲直りです。

きちんと仲直りさえできれば、以前より深い仲に発展させることができるはずです。

ただし、1つ守っておきたいことがあります。

どんなけんかであろうと、子どもの前では夫婦げんかをしないということです。

「お友だちとけんかをしてはいけません」と言っている親がけんかをしていると、子どもはどう思うでしょうか。

「なんだ。自分こそけんかをしているではないか」と幻滅されてしまいます。

けんかをしているのが幼く見えるように、けんかをしている親を見て、子どもは気を落とします。

父と母がいがみ合っているところは見たくない。

いつも夫婦げんかをしていると、子どもは悲しくなります。

大切な人が怒ったり泣いたりしていると、子どもも情緒が不安定になります。

それは心の健康にも悪い影響を与えます。

けんかをしている父や母を見て、子どもはいつも不安になり、元気がなくなります。

けんかは、子どもに見せることではありません。

夫婦でけんかをするなら、子どものいない場所や時間にしましょう。

2人きりになれる場所ならいいでしょう。

誰も聞いていないので、言いたいことが言えることでしょう。

親は、そういう心がけをしましょう。

子どもがすくすく成長するしつけ(13)
  • 夫婦げんかは、子どものいないところでする。
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子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。

子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

ギリシャ神話には「ピグマリオンの恋」という有名なお話があります。

キプロス島の王ピグマリオンは、ある日、象牙で女性の像を造りました。

彫刻作品とはいえ、その出来栄えが素晴らしく、恋をしてしまいました。

「何て美しいんだ。いっそのこと生命が吹き込まれ、動き出せばいいのに!」

彫刻に命が宿ることを、寝ても覚めても祈り続けました。

熱意が強いので、それに見かねた恋愛の神アフロディテが特別措置をしました。

なんと、女性の像に生命を与えました。

ピグマリオンとその女性は、めでたく結ばれたというお話です。

祈りが強ければ、その願いのとおりになるという素晴らしいお話ですね。

空想の世界の話であるギリシャ神話に聞こえますが、実は現実の世界でも同じ現象が見られます。

実はこれと似た現象が、今、教育の現場でも起こっています。

先生が生徒に期待をすると、その生徒の成績が伸びやすい結果が発表されています。

「君ならできる」

「君は頭がいいんだよ」

「もっと成績が良くなるはずだ」

先生から期待されていることが生徒に伝わります。

すると生徒たちは、先生からの期待に応えたいと思い、一生懸命に勉強するようになります。

その結果、成績が上がりやすくなります。

先生の願いや気持ち、祈りが生徒に伝わり、そのとおりの結果になっていくというのは、ピグマリオンと同じです。

これを「ピグマリオン効果」と言われます。

ギリシャ神話のピグマリオンのように、祈りが強ければその願いどおりになることから、名付けられました。

親がすることといえば、子どもに大いに期待することです。

前向きで、ポジティブな言葉をかけて、できると信じるだけでいい。

目に見えない期待でも、子どもには強い影響があります。

子どもは親からの期待を感じると、期待に応えようと行動力が増すのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(14)
  • 期待していることを、子どもに伝える。
15

子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。

子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

子どもは何でも興味を持ちます。

「紙は何からできているの?」

「なぜあの人は太っているの?」

「太陽に手をかざすと、赤く見えるのはなぜ?」

単純な質問がほとんどであり、親なりに答えることでしょう。

「紙は木からできているよ」

「太っているのは食べすぎたから」

「手が赤く見えるのは、血が流れているから」

子どもは「なるほど」と思い、合点がいきます。

しかし、です。

時には大人でもわからないような難しい質問が飛んでくることがあります。

「なぜ空は青いの?」

「なぜお砂糖は甘いの?」

「なぜ空気は見えないの?」

シンプルな質問です。

しかし、返答に詰まるのではないでしょうか。

難易度が高い質問に度肝を抜かれることがあるはずです。

そういうとき、わからない質問に対して、大人としてありがちな口実は「大人になったらわかる」です。

「大人になったらわかる」という言葉では、子どもは納得できません。

話を濁された気になり、もやもやした感覚が残ります。

なぜか親から見放された気持ちになります。

こういうとき、子どもの成長が促される答え方があります。

「お母さんもわからないから、調べて教えてほしいなあ」

子どもに調べさせるような質問を返せばいい。

自分で調べさせることを促す言葉です。

無理にかっこつけず、わからないことは正直にわからないと答えましょう。

「図書館に行けばわかるかもしれないよ」

「学校で先生に聞いてよ」

子どもは子どもなりに、わからないことを調べようとします。

先生に聞いたり、本を開いたりするでしょう。

自分から調べたことは身につきやすくなります。

実際のところ、大人でもわからないような内容なので、うまく答えにたどり着けないことがほとんどです。

しかし、大切なことは「調べる」という行為です。

正確な答えにたどり着けなかったとしても、調べるプロセスの中で、知識の向上につながる発見があることでしょう。

いきなり正解にたどり着けなくてもいい。

シンプルな答えほど、答えにたどり着くまでに前提となる知識がたくさん必要です。

階段を上るように、一つひとつ知識を積み上げていく習慣をつけることです。

そういうものです。

いきなり初めから答えは見つからないかもしれないが、何か一歩、前進することです。

子どもなりに調べた結果が返ってきたときは、親は喜んで聞きましょう。

「偉いね。よく調べたね。詳しいね」

子どもはぱっと明るくなり、もっと詳しく調べたくなるでしょう。

その中で、いつの間にか博識になるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(15)
  • わからない質問をされたら「調べて教えてほしいな」と答える。
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面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。

面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

素晴らしく面倒見のいい親がいます。

落としてもすぐ見つかるように、子どもの持ち物すべてに名前を書きます。

ズボンにも、ティッシュとハンカチをあらかじめ入れておきます。

子どもには大きなお金の管理が難しいと思い、子どもからお金を取り上げ、親がお金の管理をします。

子どもは面倒見のいい親のおかげで、大きな失敗は避けられるでしょう。

一見すれば、なんて面倒見のいい親なんだと思います。

しかし、これでは良くありません。

子どもの行動を先回りして、失敗させないようにしています。

子どもが失敗する貴重な機会を奪っているにすぎない。

これでは子どもは本当に育ちません。

失敗するのが悪いことだと思っています。

失敗してこそ成長します。

面倒見がよすぎると、子どものためになっているようで、実はなっていない。

親の面倒見があまりによすぎると、子どもが失敗することがなくなり自立心が養われません。

子どもにある程度の失敗をさせるのも勉強の1つです。

失敗をして、初めて得られることがあります。

失敗を経験させ、悔しい思いをさせることで、子どもは次から同じことにならないように考えるようになる。

どこが悪かったのか積極的に反省するようにもなります。

対策を考えたり、知恵を振り絞ったりして効率のいい方法を考えようとすることでしょう。

「もうこんな悔しい気持ちは味わいたくない」

そのときこそ本当の生きる力が活性化されます。

面倒見のよすぎる親にならないことです。

子どもが悔しがったり失敗したりする経験を与えるのが、本当に子どもの成長を考えた親なのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(16)
  • 子どもが失敗できるよう、面倒を見すぎないようにする。
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意味もなく、子どもにお金を与えない。

意味もなく、子どもにお金を与えない。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

学校では、お金の勉強をきちんと教えてくれません。

教えてくれないからこそ、家庭の中でお金の教育が必要です。

子どもとはいえ、お金の勉強もきちんとさせる必要があります。

お金の勉強は早ければ早いほどいい。

大人になってからお金の勉強をしたのでは遅すぎます。

できるだけ早い段階からお金の勉強をさせたほうが、子どもの金銭感覚が養われます。

お金を使うのが上手な人へと育ちます。

子どもだからお金を稼ぐ力はまだありません。

仕方なく、むやみにお金を手渡すのは良くありません。

毎月、意味もなくお小遣いを与えるのは注意が必要です。

子どもは「お金はもらえるものだ」と勘違いします。

もしくは「お金は親にせびればもらえるものだ」と思う子どももいることでしょう。

本来、お金とは「働くことで手に入れる対価」です。

お金の土台となる考え方です。

一生懸命働くことで、その報酬としてお金を手に入れますね。

何も働かずにお金を与えてしまうと、子どもの金銭感覚が狂ってしまいます。

社会に出たときに、水のようにお金の失敗をしてしまい、あっという間に借金生活になってしまうでしょう。

また、社会に出てからも親のお金を頼ってばかりになり、自立が阻害されます。

これはいくら言葉で教えたところで、本当に理解できません。

子どもとはいえ、身をもって体験させるのがいちばんです。

では、どうお金の勉強をさせればいいのでしょうか。

もちろんまだ幼い子どもにいきなり社会経験をさせるのも酷な話です。

難しく考える必要はありません。

「家のお手伝い」があるではありませんか。

小さく簡単なお手伝いでもいいです。

時間も力も必要になるような大きなお手伝いでもいいでしょう。

働くことでお金を手にする習慣をつくります。

そういう仕事を、わざと親がつくり出してもかまいません。

一生懸命にお手伝いをして「ありがとう。よく頑張ったね」といい、仕事の対価としてお金を与えるようにします。

小さくて簡単な仕事なら金額も小さく、大きくて大変な仕事ならそれだけ金額も大きくします。

いきなりそういう生々しい教育でいい。

お金とは、本来生々しいものです。

子どもは「お金は働いて手にするものだ」という基本的な金銭感覚を身につけることができるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(17)
  • お手伝いの対価として、お金を与える。
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子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。

子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

「トイレをきれいに使いなさい」

親なら、一度は口にするしつけでしょう。

まだやんちゃな子どもは、親からきれいに使えと言われてもなかなか言うことを聞いてくれません。

もしトイレ掃除を親がするとどうでしょうか。

「どうせ最初から汚いトイレだ。もっと汚しても大して変わらない」

「別に自分が掃除するわけじゃない」

「自分には関係ない」

トイレに対して気を使わなくなり、汚く使ってしまいます。

掃除をする人のことや、次に使う人のことを考えない人へと育ってしまいます。

そういう人に限って、公衆トイレでトイレを散らかしていきます。

そういう子どもには、トイレ掃除をさせましょう。

汚いトイレを掃除するなんて、誰でも嫌ですね。

くさくて汚れていて、気分が悪くなります。

だからこそいい。

まだ子どもだから早すぎることはありません。

嫌がりますが、いい。

トイレを掃除する側になり、初めて感じることがあります。

汚く使うと、掃除をする人が大変だということが実感できます。

そういう経験があると、次からトイレで用を足すときには、きれいに使おうと心がけるようになります。

同時に「トイレはきれいに使うものだ」という常識がしっかり身につきます。

汚いという不快感が、逆に品行方正につながります。

もちろん毎回子どもだけでは不満が募るので、親と子が交代でトイレ当番をつくるなどすればいいでしょう。

トイレ掃除に強い子どもは、大人になってから絶対に強くなります。

汚いことに絶えられる子どもは、社会に出てからも強くなるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(18)
  • 子どもにトイレ掃除をさせる。
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けんかは、最初に手を出したほうが負け。

けんかは、最初に手を出したほうが負け。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

「けんかは、最初に手を出したほうが負け」

これは、私が親から教わったことでした。

幼いころからいつも言っている口癖です。

そういう両親の教えがあってか、けんからしいけんかをしたことはありません。

私が記憶するかぎり、最後に友人と殴り合いのけんかをしたのは、幼稚園のときだと思います。

それ以来、友人と言い合うことはあっても、殴り合いまで発展したことはありませんでした。

「けんかは、最初に手を出したほうが負け」という親からの教えが、どこか潜在意識にあります。

殴り合うようなけんかをしなかったのも、親からの教えのおかげです。

いかなるけんかでも、初めに手を出してしまえば、その人が悪い。

手を出すけんかは、絶対に良くありません。

子どもとはいえ、道具を武器にしてけんかをすれば、取り返しのつかない大けがを相手にさせてしまう可能性があります。

子どもにしつけるべきことは、とにかく相手に危害を加えないということです。

けんかはしてもOKです。

自己主張をすることは大切なことです。

いけないのは、手を出すことです。

「言い合い」まではOKですが「殴り合い」はNGです。

子どもにはできるだけ早く、どんなに言い合いはしてもいいが、手を出すのだけはいけないと教えることです。

手を出したほうがけんかに勝つのではありません。

手を出したほうがけんかでは負けます。

大人の世界はそういうものです。

子どもでも、早くから大人の世界のルールを教えることです。

大人の場合、手を出したらそのまま警察行きです。

相手にけがを負わせることは、どんな場合でも悪いことなのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(19)
  • けんかをしても、手を出すのはやめる。
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一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。

一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

しつけには根気が必要です。

1回言って子どもが納得し、次からきちんと言うとおりにできるのはまれです。

子どもはすぐ忘れます。

さっき指摘した間違いを、また繰り返します。

こんなとき、怒鳴りたくなります。

「さっきも言ったでしょう」

「何度同じことを言ったらわかるの!」

「親を侮辱するのもいいかげんにしなさい!」

ここですぐ理性を失う親ではいけません。

何度言っても言うことを聞かないから、怒鳴ったり体罰をしたりするのは良くありません。

そもそも子どもは、一度のしつけで素直に言うことを聞きません。

一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。

親に必要なのは、根気です。

子育てとは「根気の塊」と言っても過言ではありません。

根気がなければ、どう子どもをうまくしつけられるのでしょうか。

親は初めてしつけるかのように、何度でも繰り返ししつけることです。

いかに同じことを繰り返せるかです。

子どもによって、その回数に差があるだけです。

3回目で素直に聞く子どももいれば、10回目で聞くようになる子もいますし、100回目でようやく言うことを聞く子もいます。

子どもは親の言っているしつけが、いかに重要なのかすら、まだわかりません。

1回言っただけでは、その印象が弱い。

何度も繰り返すことで「繰り返されるということはそれだけ重要なのだ」と印象づけることができます。

何度も繰り返すことで、子どもはだんだん言うことを聞くようになります。

親が理性を失ってはいけないのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(20)
  • 子どもが言うことを聞くまで、何度でもしつけられる親になる。
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靴とはいえ、侮れない。脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。

靴とはいえ、侮れない。脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

アメリカでは、家の中も寝室も土足で入るのが一般的です。

ずっと靴を履き続けるのは蒸れたり疲れたりするので、家庭によっては、スリッパやサンダルなどに履き替える家庭もあるようです。

しかし、まだ少数であり、土足文化は根強くあります。

私がアメリカに留学した際、訪問したホスト先ではやはり土足でした。

すべての部屋に土足で入ることに、最初は違和感を覚えた記憶があります。

一方、日本には靴を玄関で脱ぐ文化があります。

畳は神に通じる神聖なものだという言い伝えがあるからです。

そういう文化の中で生活していますから、文化にのっとったルールを守ることが大切です。

では、玄関でただ靴を脱げばいいのかというと、そうでもない。

脱いだ靴が、きちんと出船に備えられていることが大切です。

脱いだ靴を、きれいにそろえる。

なぜかというと、マナーや文化だけの問題ではありません。

脱いだ靴の状態で、その人の生まれや育ちまで判断されてしまうからです。

玄関できれいにそろえられた靴を見ると、いい印象を受けますね。

「まあ。脱いだ靴をきれいにそろえて偉い」

「親からのしつけがきちんとなっているのね」

「マナーがいいね」

きれいに靴のかかとをそろえている人のほうが、賢い印象を受けやすいから不思議です。

一方、靴が散らかっているとどうでしょうか。

「何てマナーが悪いのだろうか」

「親のしつけができていない」

「普段もやんちゃで、いたずらばかりしているに違いない」

靴が散らかっていると、ネガティブな印象を持たれがちです。

「信じられない。脱いだ靴くらいで人間性を判断させてたまるか」

たしかにそのとおりです。

脱いだ靴くらいで人間性まで判断されてはたまったものではありません。

しかしです。

いくら自分がそう思ったところで、そう判断してしまう世の中があります。

実際のところ、脱いだ靴でその人の育ちを判断してしまう場合のほうが多いです。

そういう世間であり、世の中です。

単なる玄関で脱ぐ靴とはいえ軽視できません。

親は、子どものころに玄関で靴を脱いだら、きちんとそろえることをしつけることです。

子どものためです。

しつけるときも、親が靴をそろえるのではありません。

それでは意味がない。

子どもが脱ぎ捨てた靴が散らかっていれば、子どもを呼んで、きれいに整えさせます。

「脱いだ靴はきれいにそろえる」という常識を、徹底的にしつけます。

「当たり前のこと」と思わせるくらいに、しつけておくことです。

この基本があるかないかで、その後の人生で得をします。

きれいに靴を脱ぐだけで「きちんとした人だ」と判断されるようになるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(21)
  • 脱いだ靴をきちんとそろえるように、しつける。
22

できなかった部分より、できた部分を見て褒める。

できなかった部分より、できた部分を見て褒める。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

テストで悪い点を取れば、叱る。

テストで良い点を取れば、褒める。

親としては、子どもの成績で善しあしを判断してしまいがちです。

点数の善しあしで「叱る・褒める」というのは、あまりいいことではありません。

子を思う親心としては「できなかった部分」に着目してしまいがちです。

丸がついているところはできているからそのままにして、できていないバツがついているところを指摘します。

そうではありません。

まず、正解できたところに着目します。

テストの結果を見て、バツ印を最初に見る癖がついていませんか。

バツ印より先に、丸がついているところを見るようにしましょう。

テストで悪い点をとっても、上手に褒めることができます。

「丸がたくさんついているね。もう少し頑張れば、もっとたくさん丸がもらえるよ」

そういう言い方をすればいい。

できているところを見て、褒めてあげます。

子どもは「もっと褒められたい。もっと勉強するぞ」とやる気を出します。

子どもがすくすく成長するしつけ(22)
  • バツ印より、丸印を先に見る癖をつける。
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10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。

10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

10歳以前の子どもは、まだ十分な分別がありません。

まだ手先も不器用ですから、道具を誤って使い、大けがをさせてしまうこともあるでしょう。

まだ親の関与が必要な時期です。

しかし、10歳を過ぎればどうでしょうか。

10歳にもなれば、それなりに分別がつき、常識・作法・マナーなどを覚えます。

足し算や引き算ができるようになるので、買い物もできるようになります。

道具の使い方もわかるようになっている年齢です。

お金とは何かを理解し、世の中のことが少しずつわかり始める。

10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期です。

できるだけ子どもに、自分のことは自分でさせるよう教育方針を変えるようにします。

子どものことが心配とはいえ、いつまでも親が子どもの面倒を一から十までやるのも良くありません。

子どもへの過保護・過干渉を、そろそろ卒業する時期です。

たとえば、今まで学校で使うノートには、親が名前を書いていました。

10歳前は、まだ字の書き方を十分にわかっておらず、漢字もわかりませんでしたから仕方なかった。

しかし、10歳にもなれば、自分で自分の名前くらいは書けるようになっているはずです。

自分でノートに名前を書かせます。

下手な字でも結構です。

子どもができるのに、親がやる必要はありません。

散髪もそうです。

10歳までは、親が子どもを散髪屋まで連れて行き、散髪が終わるまで待っていました。

交通ルールもわかっていませんし、どこに散髪屋があるのかもよくわかっていないので仕方なかった。

しかし、10歳にもなれば、散髪屋の場所がわかり、交通ルールも覚え、お金の支払い方も自分でできるようになります。

親は子どもに、散髪に必要なお金だけを持たせ、近くにある散髪屋に1人で行かせます。

どうすればいいのか自分でもわかっているはずです。

散髪屋は危険なところではありません。

子どもができる範囲のことからでいい。

もちろん10歳といわず、成長が早ければ、9歳からでも8歳からでもいい。

大けがや、大金が関わるようなことは、親の関与が必要ですが、日常の雑務は子どもにやらせるくらいでいい。

親がするのは、子どもが大けがをしないサポートだけでいい。

「自分のことは自分でやる」というしつけです。

できるようになったことは、自分でやらせるようにする。

できる範囲を、次第に広げていく。

これが「自立の第一歩」です。

まだ世間から見れば小さな第一歩ですが、本人には大きな一歩です。

自分のことを自分でできるようになっただけでも、大きな成長です。

この積み重ねによって、子どもは成長していくのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(23)
  • 10歳前後になれば、子どもへの過保護・過干渉をやめる。
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子どもにも家族運営に参加させる。

子どもにも家族運営に参加させる。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

まだ1人で買い物ができないくらい幼いころは、家のことを親が全部してくれました。

子どもは、何もしなくて良かった。

たとえば食事です。

朝になれば、テーブルには朝食が並べられ、夕方には夕食が並べられました。

別に何の苦労もありません。

全部親がしてくれていたので「全部親がやってくれるもの」「食事はテーブルに並べられるもの」という甘えた意識があります。

しかし、そうではない。

家庭での食事は、当たり前に出るものではありません。

それまでには、努力・苦労・時間など「プロセス」があります。

父が会社で働いて、お金を稼ぐ。

母はそのお金で、買い物をする。

買い物で買ってきた食材を使い、栄養のバランスが良くなるように知恵を振り絞りながら、一生懸命に料理をつくる。

子どもたちは食事ができています。

影で見えない努力をしている親がいます。

かわいい子どもだからいつまでも甘やかしたいところですが、良くありません。

子どもが本当にかわいいなら、そろそろ厳しくなる必要があります。

親だからとはいえ、いつまでも親が子どもの面倒を一から十まで見る必要はありません。

子どもたちへ本気の教育を施し始める時期です。

目安は、10歳前後です。

10歳前後になれば、子どもはある程度の分別がつき始めます。

自分で考え、判断し、自分の意思で行動できるようになるはずです。

そこで次のステップです。

家族運営に、子どもも参加をさせるようにします。

「家族とはチームワーク」という実感を持たせることです。

子どもたちに、食事は勝手に出るものではなく、父と母のおかげで食べていけているという理解をさせ、実感を持たせるためです。

家族の一員であることを実感させるためには、家族運営に参加をさせるのがいちばんです。

まずは、子どもにお買い物の手伝いをさせてみましょう。

子どもにお使いをさせます。

買ってほしい食材のメモだけを渡し、買ってこさせるようにします。

食材の分量まできちんと書いておきます。

そういう時間があると、いつも家で出る食事へのありがたみが湧いてきます。

なぜ父は朝早くから会社に向かうのかが理解でき、母のつくる食事のありがたみがわかってきます。

食べている食材を、どこから手に入れているのかが理解でき、食事への感動が増えます。

家族運営に参加させることで、家族の結束が強まり、連帯感が生まれます。

お使いだけではなく、洗濯物の取り入れ、掃除の手伝い、ごみ捨ての手伝いなどもどんどんお願いしましょう。

家族というのは「大きな船」と同じです。

全員が協力して、進めていきます。

もちろんできる範囲からで結構です。

できる範囲のことからで、こつこつやらせるようにしましょう。

子どもは嫌がってもやらせるくらいでいい。

10歳にもなれば、子どもでも家族の力になります。

家族を支えているという実感を持たせるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(24)
  • 子どもに、お使いを頼む。
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やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。

やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

親は子どもにたくさんの習い事をさせようとします。

親としては、子どもにたくさんのことを覚えてもらいたいと思います。

子どもを思う、当然の親心ですね。

その結果、学習塾から始まり、ピアノ・水泳・ダンス・習字・体操などの、たくさんの習い事を子どもに勧めようとします。

目まいを感じそうですね。

1週間にいくつも塾や習い事をするのは立派ですが、もっと前提となる大切なことがあります。

「子どもがやりたいことなのかどうか」です。

子どもが「やりたい」と言ってやらせるのと「やりたくない」と嫌がっているのに無理にやらせるのとでは、全然違います。

やりたいといってやらせる習い事は、子どもが前向きになっているので、習得が早いです。

習い事そのものより、友人がいるからという理由かもしれません。

それでもいい。

挑戦をするいいきっかけは何でもいい。

とにかく、本人がやりたいかどうかです。

何か新しいことを始めたいという子どものサポートをするのが、親の努めです。

そういうところから、才能の芽が伸びていきます。

しかし、やりたくないといっているのに、無理にやらせるのは良くありません。

親としては子どもに習ってほしいことがあるのでしょう。

子どもが嫌がっているにもかかわらず無理にやらせるのは、余計に嫌いになってしまうだけです。

ピアノが嫌いなのに、無理にピアノを習わせても、上達どころかピアノがもっと嫌いになります。

習い事にはお金がかかりますから、経済的とも言えません。

どうせお金を使うなら、子どもがやりたいと思う習い事に対して投資することです。

それが子どもの才能を伸ばすお金の使い方です。

習い事をするときの主役は、あくまでも子どもなのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(25)
  • 子どもがやりたいという習い事を、させる。
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外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。

外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

現在、世界共通語といえば「英語」です。

国際的に定められているわけではありませんが、世界経済では英語を使ってビジネスをするケースが多い。

事実上の標準になっています。

昔は英語を知らなくても、生活に支障はありませんでした。

しかし、時代は国際化です。

国と国同士の交流が盛んになっています。

仕事でも、ほかの国と積極的に仕事をしたり交渉したりするケースが増えています。

「英語は話せて当たり前」という日が近づいています。

いえ、もうそうなっているのかもしれませんね。

実は、語学というのは「学ばせる時期が早いほど習得も早い」という特性があります。

若いころは脳に柔軟性があるので、新しい言語を覚えるのに適しています。

外部からの刺激に適応するのが早い。

そうした「国際化の風潮」と「脳の適正事情」から、幼い時期から英語教育に力を入れる家庭が増えています。

幼い時期から英語に触れさせたほうが、将来は英語力を武器に、就職にも有利になるはずだろうと思います。

もちろん第二言語として英語に触れるのは悪いことではありません。

基本的な日常会話くらいは触れさせて、英会話への抵抗を小さくするのは大きな意味があります。

しかし、いくら英語が大切でも、生活の大半を英語に浸からせるのは良くありません。

自分が話すべき優先言語が、混乱してくるからです。

自分の気持ちを言いたいとき、母国語でも外国語でも、とっさに出てこなくなります。

きちんと母国語を理解していないと、外国語の理解すらできません。

母国語と外国語の半々になってしまうと、どちらの言語も中途半端になってしまいます。

英語力で本当に土台となるのは、母国語です。

いくら英語が将来必要とされるとはいえ、語学習得の基本はやはり母国語です。

軸をつくるためです。

母国語をしっかり学ぶことで、自分を表現するための「軸」が体の中に出来上がります。

自分の考えを表現する軸があって、その軸を中心に応用ができます。

軸があれば、ほかの言語を取得しようとしたとき、うまく比較できたり、単語の意味が頭に入ってきたりするようになります。

母国語をきちんと学ぶからこそ、自分の考えを分析したり、まとめたり、うまく伝える表現などができるようになる。

「母国語」という軸が先にあって、外国語もうまく話せるようになります。

本当に外国語を磨きたければ、実は母国語を徹底的に学ぶことです。

なにより大切なことは「これが私の母国語なんだ」という意識です。

母国語を通して、自分の国への愛着・興味・関心が出てきます。

外国語学習の土台は、実は母国語の学習です。

遠回りになるようで、実はいちばん近道なのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(26)
  • 外国語の勉強は、母国語から始める。
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子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。

子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

スピードの問題があります。

今は国際社会です。

スピードが物を言う時代であり、仕事の速い人が評価される世の中です。

大人である親なら、痛切に実感していることでしょう。

そのため、わが子を思う親なら「スピードのある子に育ってほしい」と願います。

将来、わが子がスピード社会でうまくやっていけるように、早い時期から「スピード」を求めようとします。

その結果、子どものしつけにもスピードを要求してしまうようになるケースがあります。

お買い物をさっさとできるようになってほしい。

素早く着替えができるようになってほしい。

早足で歩けるようになってほしい。

もっと勉強のスピードを上げてほしい。

教育熱心な親ほど、いつの間にか子どもの教育に「スピード」を求めようとします。

のろのろ動く子どもにいらいらしていませんか。

それは知らぬ間に、子どもへスピードを求めている兆候です。

そういう親に限って、子どもができるようになってもそれが当然だと思い素直に喜びません。

いつもいらいらを隠せず「早くしなさい!」と叱ってばかりになります。

子どもは叱られて元気をなくし、なかなかスピードが身につくようになりません。

生きていくために、速いかどうかは問題ありません。

もちろんスピードがあれば、強力な武器の1つになりますが、必須ではない。

あればいいですがなくてもいい。

英語と同じです。

あったほうが便利ですが、生きるために必須ではありません。

なくても生きていくことはできますし、幸せになることもできます。

本当に大切なのは、速いかより、できるかです。

「できること」が1つでも増えれば、素直に心から喜べる親になりましょう。

できることが増えていく子どもの成長に喜びを感じてください。

親が喜ぶと、子どもは嬉しくなります。

できるかどうかを親が喜ぶと、実は子どもは自然にスピードが出てきます。

もっと手際よくやってみせ、親を驚かせようとするからです。

親の喜んでいる顔を見たいと思い、手際よくするために知恵を振り絞り始めるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(27)
  • 子どもができるようになることを、素直に喜ぶ。
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しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。

しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

「モンスターペアレント」という言葉をご存じですか。

そのまま直訳すれば「怪物のような親」という意味です。

子どもを大切にする気持ちが行きすぎて、社会のルールを破ったり、度が過ぎたクレーマーになっていたりする親のことです。

給食で子どもの嫌いな食事を出したので、学校を訴えようとする親。

授業中に挙手をした子どもたちの中で、当てられなかったから、無視されたとして先生を訴える親。

子どものけんかを止めに入った先生の行為を、体罰として訴える親。

信じられないような、ひどい事例まであります。

いま一度、自分にもそういう兆しがないか振り返ってみましょう。

子どもを大切にしようとしたり、子どもにいい教育を施そうとしたりする気持ちがあるのはわかります。

しかし、いくらしつけとはいえ、誤ったしつけです。

怒りを向ける矛先も、明らかにおかしい。

なぜこのように非常識になるのか。

わが子を大切に思うあまり、ほかが見えなくなっています。

親は、わが子に一点集中です。

その視野の狭さが、いつの間にか、非常識な行為へと結びついています。

こうした状態では、しつけが必要なのは、子どもより親のほうと言われても仕方ありません。

子どもをしつけるのも大切ですが、その前に親として、常識にそった行動ができているかどうか、客観的な目を持つことです。

子どもをしつける前に、1人の親として常識的かどうか振り返ってみましょう。

わが子を愛する気持ちが強すぎて何かに盲目になっていないか。

判断が常識からずれていないか。

考え方が卑屈になっていないか。

自分を客観視できる時間をつくってください。

客観的に自分を見ることができれば、非常識なことをしたときに、すぐ気づけることでしょう。

子どもがすくすく成長するしつけ(28)
  • 親としての自分を客観視できるようになる。
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親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。

親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

あなたが自分の部屋のドアを閉めるとき、どのようなときでしょうか。

大きく分けると、次の2つのうちどちらかです。

  • 見られたくないから
  • 1人にしてほしいから

子どもの部屋のドアが閉まっているときも同じです。

「中を見られたくない」か「1人にしてほしい」かのどちらかです。

服を着替えている最中で人に見られたくない。

勉強に集中しているから、1人にしてほしい。

閉まっているドアから、そうした無言のメッセージが伝わってきますね。

親であるあなたも自分の部屋をしめるときには「中を見られたくない」か「1人にしてほしい」かのどちらかのはずです。

着替えている最中で見られたくない時間や、読書で1人にさせてほしいときです。

子どもの部屋に入るときとはいえ、きちんとノックです。

それがマナーです。

大切なことは相手を驚かせないことです。

「今から入りますがいいですか」という合図を相手に送ります。

「子どもの部屋くらい別にノックなんていらないだろう、親子の仲じゃないか」と思いますが、そうではない。

親子でも、きちんと線引きは必要です。

家庭内は、礼儀やマナーを身につける、最も基本的な場所です。

子どもはいきなり前触れもなく部屋のドアが開くと、驚きます。

子どもの部屋は、子どものプライベートです。

ノックもなく、いきなり子どもの部屋に入る親なら、自分の部屋なのに気が休まりません。

いつ親が入ってくるかわからないので、聞き耳を立てて、びくびくしていないといけません。

自分の部屋であるにもかかわらず、落ち着けない。

親へのしつけに聞こえるでしょうが、子どもへのしつけです。

親がそうする手本を見せることで、子どもは真似をします。

もし親が子どもの部屋に入るときノックをしないと、子どもも親の部屋に入るときノックをしなくなります。

そればかりではありません。

他人の部屋でも、仲がよければノックはいらないと思い、日常の至る所でいきなり用件から始めようとする。

他人の部屋に入るとき「お邪魔します」と言わなかったり、トイレの個室をノックなしでいきなりドアを開けようとしたりなどです。

電話をしていきなり自分の用件から話し始めます。

親がそうしていたから、普通だと思ってしまう。

だからこそ、子どもの部屋とはいえ、きちんとノックをしましょう。

基本的なマナーです。

親の礼儀正しい行動を見て、子どもは親からのメッセージを受け取ります。

「親子のような慣れ親しんだ仲でさえ、最低限のマナーを保ちましょう。それが人間関係を長続きさせるコツですよ」

という教えを伝えています。

ノックをしてから、他人の部屋に入ってみましょう。

かっこいいです。

品があり、礼儀や育ちのよさが伝わってきませんか。

子どもがすくすく成長するしつけ(29)
  • 親子の仲とはいえ、ノックをしてからドアを開ける。
エピローグ
30

しつけは弱くても問題ない。むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

しつけは弱くても問題ない。むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

最後にお話ししたいのは、少々ショッキングな内容です。

「しつけ」というテーマですから、本当は最初に話をしようかと思いましたが、あえて最後に持ってきました。

しつけをしすぎる弊害についてです。

私がアメリカ留学をしていたときのことです。

Mさんという20代後半の男性と知り合う機会がありました。

一緒に食事に行ったり、ドライブへ連れて行ってもらったりして、だんだん親しく話をするようになりました。

最初は普通の男性という印象でしたが、しばらくすると、少し変なところが目につくようになりました。

一緒に歩いていると、Mさんの行動が少し変です。

買い物に一緒に行って駐車場で車を止めた後、鍵をかけ忘れていない車がないか、ドアをチェックしています。

明らかに怪しい。

部屋を物色しようとする泥棒のようです。

「ドアが開いていたら、何か盗んでやろうと思って」

信じられないことを口にします。

そういう態度にしろ、話の内容にしろ、彼の人柄があまりよくないと感じ始めてきました。

またある日「日本でどんな仕事していたの」と聞くと「密輸入をしていた。1回40万円くらいだったかな」と言います。

彼の親はどんな人なのか興味が湧き、Mさんに尋ねてみました。

おそらく親からの教育が悪かったのだろうと、それらしい返事を予想していましたが、完全に期待を裏切られました。

「学校の校長先生をやっている」といいます。

「ええ? なぜ? 何があったの?」

驚いた勢いから、続けて質問を飛ばしました。

校長先生ともなれば、むしろ品行方正の整った人に育てられるような気がします。

「親からのしつけがあまりに厳しくて絶えられなかった。体罰もたくさん受けた。それである日、爆発したんだ」

親が厳しい教育者であったがゆえに、逆に子どもは非行へと走ってしまいました。

実は、こうしたケースは彼だけではありませんでした。

留学と言えば、育ちのいいお金持ちが行くという華やかなイメージがありますが、一概にそうとも限らない。

あまり詳しくは書けませんが、彼に近いケースを数多く目にしてきました。

親からの教育が厳しくて日本から逃げるように海外へきた人は、多くいました。

親からのしつけが弱くて、非行に走る子は少ないです。

親からしつけが少なくても、それなりに子どもは育ちます。

身近にいる友人や先生などを参考にして、自分なりに学んで成長していきます。

むしろ、逆の場合のほうが多い。

親からのしつけが厳しすぎてストレスがたまり、ある日、爆発させるかのように非行に走ってしまうというパターンです。

ある日を境に、完全に親の言うことを聞かなくなり、非行に走ってしまうようになる。

特に、しつけが厳しすぎたり、体罰などをする親に育てられたりした子は、そういう傾向が強いです。

政治家の息子が非行に走ったり、大物芸能人の息子が大麻で逮捕されたりなどは、そういうたぐいです。

親から、がちがちの型にはめられた生活が窮屈になり、ある日不満を爆発させます。

これが難しいところです。

完全に甘えさせるのも良くありません。

常識や作法も礼儀もなくて社会性を欠いてしまえば、大人になったとき苦労することでしょう。

では、しつけが厳しければいいのかというとそうでもありません。

「厳しすぎるしつけ」の中でも、特に「体罰」はいけません。

大切なことは「しつけをしつつも、厳しすぎないこと」です。

ある程度は許容しながら、ゆっくりのんびりしつけるという微調整が、しつけに最も苦労するところなのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(30)
  • しつけをしつつも、厳しすぎないようにする。

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