まだ発達段階の子どもは、いろいろな失敗を犯します。
しかし、何もわからなくて知らない子どもたちが、失敗を犯すことは当然のことです。
むしろ子どもの仕事は、数え切れないほどの失敗を犯すことです。
これを前提にして、親は教育に取り組んでいただきたいと思います。
失敗の天才である子どもに対して、親は次のことを心得ておいてください。
「失敗に対して寛大になり、許してあげること。
失敗をしてしまったときは、どうすればいいのかを教えること」。
これが親の仕事です。
基本はたったこれだけであり、シンプルで単純なことです。
子どもの教育と言ってもさまざまなことがありそうですが、基本はたったこれだけのことなのです。
「許すこと」と、それに続く「教えること」が親の仕事です。
こう書けば、教育とはとってもシンプルだということに気づきますよね。
幼い子どもであるほど次から次へと失敗を犯します。
それらをまず許してあげて、なぜいけなかったのかどこがいけなかったのかを教えてあげるのです。
教育という字を見れば、明らかです。
教育という字は「教えて育む」と書きます。
まさに子どもの失敗に対して「許し」、正しい物事を「教えること」です。
私もまだ幼かったころ、数多くの失敗を犯してきました。
毎日親を困らせるのが、私の仕事と言ってもいいくらいでした。
私の幼少期は、最初からうまく物事をこなせた経験は、ほとんどありません。
うまくできなくて、周りに迷惑をかけた思い出ばかりです。
しかし、私の親はどんな失敗に対しても寛大であり、許してくれました。
決して怒鳴ることはなく、その代わりに「どうすればいいのか」を優しく教えてくれました。
また親でさえもわからないことは一緒になって考えてくれました。
こうした教育方法が、私の成長を伸ばしてくれたことは言うまでもありません。