公開日:2010年2月18日
執筆者:水口貴博

子どもを上手に叱る30の方法

  • 消極的な性格の原因は、
    親の叱り方にあった。
子どもを上手に叱る30の方法

消極的な性格の原因は、親の叱り方にあった。

行動に消極的な大人の人には、ある共通点があります。
幼いころ、親から怒鳴られるようなしつけを受けた経験がたくさんあるということです。
子どものころへ、遡ります。

怒鳴られて育った子どもは、消極的になる。
褒められて育った子どもは、積極的になる。

消極的な大人には、子どものころ、親から頻繁に叱られたケースが多い傾向があります。
怒鳴られるのが嫌で行動しなくなり、結果として消極的になってしまいます。
子どものためと思って叱ったことで消極的になり、保守的な性格へと育ってしまいます。

単に怒るだけではいけない。
なぜいけないのか理由を必ず含めること。

しつけるときに使う言葉と言えば、どんな言葉が思い浮かぶでしょうか。
「ダメです」
「いけません」

「なぜ」は、魔法の言葉。
子どもに質問すると、成長が促される。

しつけというのは「親から子へ」と一方的になりがちです。
「ああしなさい」「こうしなさい」と親が言うことに対して、子どもは「はい」と言って、したがいます。
子どもだから素直に従うでしょう。

人格否定・存在否定をしない。
否定するのは行為だけでいい。

子どもにどんな叱り方をするのかです。
テーブルからうっかり皿を落として、割ってしまったとします。
もちろん子どもとしては「わざと」ではなく「うっかり」です。

子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。

子どもを叱るときに、人格を否定する言葉を使わないことです。
人格を否定する言葉は、もはやしつけではなく、言葉の虐待と言っていいでしょう。
子どもは自分の存在価値の評価を落としてしまい、自信がなくなります。

面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。

子どもを叱るとき、1人ではなく、一度に大勢を叱る場合があります。
特に先生には多いことでしょう。
1人の先生が何十人もの生徒を相手にしていると、同時に悪さをした複数人を叱るケースはよくあります。

名前をきちんと呼んであげると、子どもは素直に言うことを聞く。

「あんた、ダメでしょう」
「お前は何を考えているんだ!」
叱るとき、きちんと子どもの名前を呼んでいますか。

ゆっくりした叱り方を心がけよう。

「こら!」
あなたが小学生のころ、叱られた記憶を思い出しましょう。
怒鳴られた記憶は出てくることでしょう。

一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。

大人である親から見れば、子どもの悪い点は、山ほどあります。
あらゆることが不作法で、しつけたいことがたくさんあることでしょう。
親とはいえ、何度も言うのは疲れます。

子どもの反省を促すためには、厳しい言葉より、長い沈黙のほうが効果的。

私が小学6年生のとき、叱るのが上手な佐々木先生という女性教師がいました。
小学生のころは、あらゆる先生から叱られましたが、佐々木先生の叱り方だけは違いました。
いまだに深く記憶に残っているくらい、印象的な叱り方です。

大勢の前では、叱らない。

叱るときには、環境も大切です。
見せしめになるだろうと、大勢の前で叱る親や先生がいます。
見せしめはよくありません。

しゃがんで目線を子どもに合わせると、訴える力が強くなる。

「なぜこんなことをしたの!」
叱る親は、子どもを見下げる。
叱られる子どもは、親を見上げる。

行動を制限する言葉より、行動を変える言葉を口にする。

「ダメです」
「いけません」
「やめなさい」

軽微な注意は、1分ルールを徹底する。

叱るとまではいかない、軽微な内容があります。
「注意」です。
ひどく怒ったり、怒鳴ったりするわけではありません。

「ダメです」という表現を「よくない」という表現に言い変える。

とある作家の本を読んでいるとき、ふと、気になる表現が目につきました。
「これもダメです。あれもダメです」
「これはしてはいけません。あれもしてはいけません」

1つのおもちゃから、たくさんの楽しみ方を引き出すことが大切。

幼いころ、おもちゃが欲しいと言っても、たいていの場合は断られました。
買ってもらうためには、厳しい条件があったからです。
「前回買ったおもちゃを徹底的に遊び尽くすこと」です。

存在を肯定しながら叱ると、子どもは前向きになる。

あらためて考えてみたいことがあります。
子どもを叱るときに、なぜ一生懸命になって叱るのでしょうか。
やはり、大事な子だからですね。

子育ての限界の兆候を見逃すな。

気づけば、平手で叩いていた。
つい、大声で叱ってしまう。
かっとなって、殴っていた。

いらいらしたときに、叱らない。
怒ったときほど、叱らない。

叱るときには「怒り」があります。
子どものいたずらに腹が立ち、落ち着きませんね。
その噴き出した感情のまま、叱ろうとするのはよくありません。

自分より成長が早くても、気にしないように子どもを力づける。

子どもを叱るときの鉄則は、よその子と比べるように叱らないということです。
これは当然のことですね。
誰でも比べられるのはいい気がしません。

ひどい体罰をされた子は、親を否定し始める。

「親が嫌いだ」という人の話を聞く機会が、これまで何度かありました。
そういう人の育ちを聞くと、たいてい共通点があります。
幼いころ親から、ひどい体罰を頻繁に受けていた話が必ず登場します。

叱ったことが改善されていれば、すかさず褒める。

叱って、それで終わりではありません。
叱って教えたことが、その後、改善されているかどうか、きちんとチェックしましょう。
本当に大切なのは、叱った後です。

子どもに共感してから、叱る。

あなたが子どものころ、親から叱られたときの記憶を思い出しましょう。
「親は、自分のことを全然わかっていない!」
いきなり怒る親に理不尽さを感じたことが、何度かあることでしょう。

どうすればいいのかわからないだけ。

子ども同士が喧嘩をした後、親がかける言葉は決まっています。
「きちんと謝って仲直りしなさい」
当然の言葉ですね。

子どもが高価な花瓶を落として割ったとき、あなたならなんと言いますか。

子どもが花瓶を落として割った。
それに対して親が怒る。
こんなとき、親であるあなたなら、どんな言葉を口にしますか。

子どもの身の回りに高価な物を置かなければ、叱る回数も少なくなる。

水口家の応接間には、大きな亀のはく製があります。
これが結構大きいです。
どのくらい大きいのかというと、子どもが亀の背中に乗れるくらいの大きさです。

叱った後こそ、いつもより話しかける回数を増やす。

叱るとき、指摘するのは「悪い行為」だけです。
悪いのは行為だけ指摘して、その悪い点が改善されれば、別に落ち込み続ける必要はないはずですね。
しかし、ここが人間の難しいところです。

子どもの話がわからなくても、うやむやにしない。

子ども同士が喧嘩をしている。
兄弟がいれば、兄弟喧嘩は日常茶飯事。
友人と喧嘩をすることもあるでしょう。

父と母が同時に叱るのは、逃げ場がなくなりショックが大きくなる。

私が子どものころ、父に叱られたら母に甘えました。
父に叱られたときには、母という逃げ場があります。
逆に母から叱られたら、父に甘えました。

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