日本には、箸の文化があります。
欧米人から見ると、箸を使っているアジア人はとても手先が器用に見えるそうです。
特に、2本の細い棒を使って、小さなご飯粒をつかんで口にしているのは、驚かれます。
日本人が精密機械を作るのが得意なのは、箸の文化によって手先が器用になったからだともいわれています。
私たちには当たり前のことですが、箸の文化は意外にも、手先の器用さに一役買っています。
そんな箸の使い方を、あなたなら子どもに対してどう教えますか。
使うのが難しい箸です。
箸の正しい持ち方や使い方を、言葉だけで教えるのは難しいことです。
口でうまく説明するのは難しいですね。
そういうときは、まず親が手本を見せることです。
子どもへのしつけは、常に親が先行する形です。
親が見せて、子どもに真似をさせるという順です。
「脱いだ靴をきれいに揃えなさい」という前に、親がきれいに靴を揃えます。
親がきれいに靴を揃えているところを見て、子どもも真似をして、上手に靴を揃えるようになります。
「勉強しなさい」という前に、親がきちんと勉強する。
親が楽しく勉強していると、子どもも勉強がしたくなります。
「人と会ったら挨拶しなさい」という前に、まず親がきちんと挨拶します。
親が人と挨拶をして明るくなっているところを見て、子どもも人と会ったら挨拶がしたくなります。
子どもは、親のやっていることを真似して、習得します。
親が手本を見せることそのものが、重要なしつけになっています。
箸の使い方も、言葉で説明する必要はありません。
「こうやって使うんだよ」と言って、親が箸の持ち方を子どもに見せればいい。
難しくはない。
これだけです。
しつけを施す前に、まず親が手本であることが大切なのです。