執筆者:水口貴博

子どもがすくすく成長する30のしつけ

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しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。

しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

「モンスターペアレント」という言葉をご存じですか。

そのまま直訳すれば「怪物のような親」という意味です。

子どもを大切にする気持ちが行きすぎて、社会のルールを破ったり、度が過ぎたクレーマーになっていたりする親のことです。

給食で子どもの嫌いな食事を出したので、学校を訴えようとする親。

授業中に挙手をした子どもたちの中で、当てられなかったから、無視されたとして先生を訴える親。

子どもの喧嘩を止めに入った先生の行為を、体罰として訴える親。

信じられないような、ひどい事例まであります。

いま一度、自分にもそういう兆しがないか振り返ってみましょう。

子どもを大切にしようとしたり、子どもにいい教育を施そうとしたりする気持ちがあるのはわかります。

しかし、いくらしつけとはいえ、誤ったしつけです。

怒りを向ける矛先も、明らかにおかしい。

なぜこのように非常識になるのか。

わが子を大切に思うあまり、ほかが見えなくなっています。

親は、わが子に一点集中です。

その視野の狭さが、いつの間にか、非常識な行為へと結びついています。

こうした状態では、しつけが必要なのは、子どもより親のほうと言われても仕方ありません。

子どもをしつけるのも大切ですが、その前に親として、常識にそった行動ができているかどうか、客観的な目を持つことです。

子どもをしつける前に、1人の親として常識的かどうか振り返ってみましょう。

わが子を愛する気持ちが強すぎて何かに盲目になっていないか。

判断が常識からずれていないか。

考え方が卑屈になっていないか。

自分を客観視できる時間を作ってください。

客観的に自分を見ることができれば、非常識なことをしたときに、すぐ気づけることでしょう。

子どもがすくすく成長するしつけ(28)
  • 親としての自分を客観視できるようになる。
親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。

子どもがすくすく成長する30のしつけ

  1. 自由奔放は教育ではない。
    きちんとしたしつけを施すのが親の努め。
  2. 子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。
  3. 食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。
  4. 「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。
  5. 歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。
  6. お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。
  7. 言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。
  8. 整理整頓の基本は、実にシンプル。
    「使い終われば、元の場所に戻す」
  9. 品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。
  10. 子どもは、親が考えるよりはるかに怯えやすい。
  11. 父と母の教育論は、違っていて当然。
  12. 時には、夫婦喧嘩も必要。
    大切なことはきちんと仲直りすること。
  13. 子どもの前で、夫婦喧嘩をしない。
  14. 子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。
  15. 子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。
  16. 面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。
  17. 意味もなく、子どもにお金を与えない。
  18. 子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。
  19. 喧嘩は、最初に手を出したほうが負け。
  20. 一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。
  21. 靴とはいえ、侮れない。
    脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。
  22. できなかった部分より、できた部分を見て褒める。
  23. 10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。
  24. 子どもにも家族運営に参加させる。
  25. やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。
  26. 外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。
  27. 子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。
  28. しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。
  29. 親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。
  30. しつけは弱くても問題ない。
    むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

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