執筆者:水口貴博

子どもを上手に叱る30の方法

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人格否定・存在否定をしない。否定するのは行為だけでいい。

人格否定・存在否定をしない。否定するのは行為だけでいい。 | 子どもを上手に叱る30の方法

子どもにどんな叱り方をするのかです。

テーブルからうっかり皿を落として、割ってしまったとします。

もちろん子どもとしては「わざと」ではなく「うっかり」です。

こんなとき、叱ると言っても千差万別です。

かっとなって行きすぎた表現を使っていませんか。

「あなたは本当にダメな子ね」

「もっと素直な子だったらよかったのに」

「生まれてきたときから、出来の悪い子なのよ」

叱るとはいえ、これは言いすぎです。

人格まで否定している言葉だからです。

こんな言葉を言われた子どもはどう感じるでしょうか。

子どもは自分を否定されたと感じ、ひどく落ち込んでしまうに違いありません。

人格否定や存在否定をする言葉は、絶対に避けておきたい叱り方です。

悪いのは「人」ではなく「行為」だけです。

皿を割ったとき、割ったという「行為」だけが悪いです。

行為だけが悪いのであって、人ではない。

親は淡々と、行為のどこが悪いのかを教えてあげるだけでいい。

「次からはもっと丁寧に皿を扱いましょう」

「こういうふうに持てば、落としにくくなるよ」

「皿を持つときは、しっかり持ちましょう」

指摘するのは、行為だけ。

いま一度、自分の言葉を振り返ってみましょう。

行為だけ叱ればいいのに、人格まで否定するような言葉を使っていませんか。

叱るなら、行為だけにするよう心がけましょう。

子どもを上手に叱る方法(5)
  • 人格を否定するような言葉で叱るのは、やめる。
子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。

子どもを上手に叱る30の方法

  1. 消極的な性格の原因は、親の叱り方にあった。
  2. 怒鳴られて育った子どもは、消極的になる。
    褒められて育った子どもは、積極的になる。
  3. 単に怒るだけではいけない。
    なぜいけないのか理由を必ず含めること。
  4. 「なぜ」は、魔法の言葉。
    子どもに質問すると、成長が促される。
  5. 人格否定・存在否定をしない。
    否定するのは行為だけでいい。
  6. 子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。
  7. 面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。
  8. 名前をきちんと呼んであげると、子どもは素直に言うことを聞く。
  9. ゆっくりした叱り方を心がけよう。
  10. 一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。
  11. 子どもの反省を促すためには、厳しい言葉より、長い沈黙のほうが効果的。
  12. 大勢の前では、叱らない。
  13. しゃがんで目線を子どもに合わせると、訴える力が強くなる。
  14. 行動を制限する言葉より、行動を変える言葉を口にする。
  15. 軽微な注意は、1分ルールを徹底する。
  16. 「ダメです」という表現を「よくない」という表現に言い変える。
  17. 1つのおもちゃから、たくさんの楽しみ方を引き出すことが大切。
  18. 存在を肯定しながら叱ると、子どもは前向きになる。
  19. 子育ての限界の兆候を見逃すな。
  20. いらいらしたときに、叱らない。
    怒ったときほど、叱らない。
  21. 自分より成長が早くても、気にしないように子どもを力づける。
  22. ひどい体罰をされた子は、親を否定し始める。
  23. 叱ったことが改善されていれば、すかさず褒める。
  24. 子どもに共感してから、叱る。
  25. どうすればいいのかわからないだけ。
  26. 子どもが高価な花瓶を落として割ったとき、あなたならなんと言いますか。
  27. 子どもの身の回りに高価な物を置かなければ、叱る回数も少なくなる。
  28. 叱った後こそ、いつもより話しかける回数を増やす。
  29. 子どもの話がわからなくても、うやむやにしない。
  30. 父と母が同時に叱るのは、逃げ場がなくなりショックが大きくなる。

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