あなたが自分の部屋のドアを閉めるとき、どのようなときでしょうか。
大きく分けると、次の2つのうちどちらかです。
子どもの部屋のドアが閉まっているときも同じです。
「中を見られたくない」か「1人にしてほしい」かのどちらかです。
服を着替えている最中で人に見られたくない。
勉強に集中しているから、1人にしてほしい。
閉まっているドアから、そうした無言のメッセージが伝わってきますね。
親であるあなたも自分の部屋をしめるときには「中を見られたくない」か「1人にしてほしい」かのどちらかのはずです。
着替えている最中で見られたくない時間や、読書で1人にさせてほしいときです。
子どもの部屋に入るときとはいえ、きちんとノックです。
それがマナーです。
大切なことは相手を驚かせないことです。
「今から入りますがいいですか」という合図を相手に送ります。
「子どもの部屋くらい別にノックなんていらないだろう、親子の仲じゃないか」と思いますが、そうではない。
親子でも、きちんと線引きは必要です。
家庭内は、礼儀やマナーを身につける、最も基本的な場所です。
子どもはいきなり前触れもなく部屋のドアが開くと、驚きます。
子どもの部屋は、子どものプライベートです。
ノックもなく、いきなり子どもの部屋に入る親なら、自分の部屋なのに気が休まりません。
いつ親が入ってくるかわからないので、聞き耳を立てて、びくびくしていないといけません。
自分の部屋であるにもかかわらず、落ち着けない。
親へのしつけに聞こえるでしょうが、子どもへのしつけです。
親がそうする手本を見せることで、子どもは真似をします。
もし親が子どもの部屋に入るときノックをしないと、子どもも親の部屋に入るときノックをしなくなります。
そればかりではありません。
他人の部屋でも、仲がよければノックはいらないと思い、日常の至る所でいきなり用件から始めようとする。
他人の部屋に入るとき「お邪魔します」と言わなかったり、トイレの個室をノックなしでいきなりドアを開けようとしたりなどです。
電話をしていきなり自分の用件から話し始めます。
親がそうしていたから、普通だと思ってしまう。
だからこそ、子どもの部屋とはいえ、きちんとノックをしましょう。
基本的なマナーです。
親の礼儀正しい行動を見て、子どもは親からのメッセージを受け取ります。
「親子のような慣れ親しんだ仲でさえ、最低限のマナーを保ちましょう。それが人間関係を長続きさせるコツですよ」
という教えを伝えています。
ノックをしてから、他人の部屋に入ってみましょう。
かっこいいです。
品があり、礼儀や育ちのよさが伝わってきませんか。