執筆者:水口貴博

子どもがすくすく成長する30のしつけ

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靴とはいえ、侮れない。脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。

靴とはいえ、侮れない。脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。 | 子どもがすくすく成長する30のしつけ

アメリカでは、家の中も寝室も土足で入るのが一般的です。

ずっと靴を履き続けるのは蒸れたり疲れたりするので、家庭によっては、スリッパやサンダルなどに履き替える家庭もあるようです。

しかし、まだ少数であり、土足文化は根強くあります。

私がアメリカに留学した際、訪問したホスト先ではやはり土足でした。

すべての部屋に土足で入ることに、最初は違和感を覚えた記憶があります。

一方、日本には靴を玄関で脱ぐ文化があります。

畳は神に通じる神聖なものだという言い伝えがあるからです。

そういう文化の中で生活していますから、文化にのっとったルールを守ることが大切です。

では、玄関でただ靴を脱げばいいのかというと、そうでもない。

脱いだ靴が、きちんと出船に備えられていることが大切です。

脱いだ靴を、きれいにそろえる。

なぜかというと、マナーや文化だけの問題ではありません。

脱いだ靴の状態で、その人の生まれや育ちまで判断されてしまうからです。

玄関できれいに揃えられた靴を見ると、いい印象を受けますね。

「まあ。脱いだ靴をきれいに揃えて偉い」

「親からのしつけがきちんとなっているのね」

「マナーがいいね」

きれいに靴のかかとを揃えている人のほうが、賢い印象を受けやすいから不思議です。

一方、靴が散らかっているとどうでしょうか。

「何てマナーが悪いのだろうか」

「親のしつけができていない」

「普段もやんちゃで、いたずらばかりしているに違いない」

靴が散らかっていると、ネガティブな印象を持たれがちです。

「信じられない。脱いだ靴くらいで人間性を判断させてたまるか」

たしかにそのとおりです。

脱いだ靴くらいで人間性まで判断されてはたまったものではありません。

しかしです。

いくら自分がそう思ったところで、そう判断してしまう世の中があります。

実際のところ、脱いだ靴でその人の育ちを判断してしまう場合のほうが多いです。

そういう世間であり、世の中です。

単なる玄関で脱ぐ靴とはいえ軽視できません。

親は、子どものころに玄関で靴を脱いだら、きちんと揃えることをしつけることです。

子どものためです。

しつけるときも、親が靴を揃えるのではありません。

それでは意味がない。

子どもが脱ぎ捨てた靴が散らかっていれば、子どもを呼んで、きれいに整えさせます。

「脱いだ靴はきれいに揃える」という常識を、徹底的にしつけます。

「当たり前のこと」と思わせるくらいに、しつけておくことです。

この基本があるかないかで、その後の人生で得をします。

きれいに靴を脱ぐだけで「きちんとした人だ」と判断されるようになるのです。

子どもがすくすく成長するしつけ(21)
  • 脱いだ靴をきちんと揃えるように、しつける。
できなかった部分より、できた部分を見て褒める。

子どもがすくすく成長する30のしつけ

  1. 自由奔放は教育ではない。
    きちんとしたしつけを施すのが親の努め。
  2. 子どもへのしつけは、常に親が先行する形を取る。
  3. 食べたものは後片付けをさせるよう、しつける。
  4. 「勉強しろ」という親こそ、勉強をする。
  5. 歯磨きの習慣がないと、大人になってから苦労する。
  6. お墓参りの意味を、納得するまできちんと説明する。
  7. 言い訳をしない癖をつけ、反省を促そう。
  8. 整理整頓の基本は、実にシンプル。
    「使い終われば、元の場所に戻す」
  9. 品行方正のある親からは、品行方正のある子が育つ。
  10. 子どもは、親が考えるよりはるかに怯えやすい。
  11. 父と母の教育論は、違っていて当然。
  12. 時には、夫婦喧嘩も必要。
    大切なことはきちんと仲直りすること。
  13. 子どもの前で、夫婦喧嘩をしない。
  14. 子どもは、期待されるほど成績を伸ばす。
  15. 子どもからの難易度の高い質問には「調べて教えてほしい」と答えればいい。
  16. 面倒見のよすぎる親は、子どもから失敗する機会を奪っている。
  17. 意味もなく、子どもにお金を与えない。
  18. 子どもにトイレ掃除をさせると、トイレをきれいに使うようになる。
  19. 喧嘩は、最初に手を出したほうが負け。
  20. 一度のしつけで、素直に言うことを聞く子のほうが珍しい。
  21. 靴とはいえ、侮れない。
    脱いだ靴で、人間性まで判断されてしまう。
  22. できなかった部分より、できた部分を見て褒める。
  23. 10歳になれば、そろそろ子どもへの対応を変える時期。
  24. 子どもにも家族運営に参加させる。
  25. やりたくない習い事は、無理にやらせないほうがいい。
  26. 外国語学習に力を入れるなら、母国語の学習から徹底すること。
  27. 子どもに求めるべきは、速いかより、できるか。
  28. しつけが必要なのは、子どもより、親のほうかもしれない。
  29. 親子の仲とはいえ、閉まっているドアを開けるときにはノックをする。
  30. しつけは弱くても問題ない。
    むしろ、しつけが厳しすぎて非行に走るほうが多い。

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