執筆者:水口貴博

仕事をスムーズに進める30の手順の工夫

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わざと長めに宣言して、早めに終わらせる。

わざと長めに宣言して、早めに終わらせる。 | 仕事をスムーズに進める30の手順の工夫

「いつくらいに仕事が完了できそうですか」

社会人として仕事をしていると、仕事の完了予定を尋ねられるときがあります。

あなたなら、この回答にどう答えますか。

真面目な人は、つい予定より少し早めに答えてしまいがちです。

少しでも仕事が速く終わることを宣言して、かっこいいところを見せたいからです。

少しでも早く仕事を終わらせられれば、それだけ評価も上がるだろうと思います。

その前向きな気持ちはわかります。

しかし、この言い方はあまり得策ではありません。

約束を守りにくくなるからです。

締め切りまでの残り時間があまりに短すぎると、強烈なタイムプレッシャーを感じます。

無理なタイムスケジュールになり、仕事の品質を落としてしまいます。

しかも、約束を守れなければ「遅い」「信用できない」などの印象を持たれる場合があります。

では、正直にありのまま答えるのがいいのかというと、これも賢い答え方とは言えません。

万が一、仕事中に想定外の事象が発生したとき、どうするのでしょうか。

思ったより手間取ったり時間がかかったりすることは、よくある話です。

できるだけ仕事の品質を上げ、しかも想定外の事象が発生したときのことも考えるほうがいい。

結論を言えば、不自然にならない程度に「わざと長め」に宣言しておけばいい。

ささいな違いですが、仕事では大きな変化をもたらします。

たとえば、2日で完了できそうな仕事があったとすれば「3日で終わらせます」と伝えておきます。

7日くらいで終わりそうな仕事なら「10日で終わらせます」と言えばいい。

少し長めなら、不要なタイムプレッシャーを感じることはありません。

時間に余裕があるほうが仕事にも専念できるため、ミスが減り、質が向上します。

もし、仕事で想定外のトラブルが発生しても、時間に余裕があるため、改善できることでしょう。

もちろん予定より早く終わらせられるなら、早く終わらせてください。

そうすることで「仕事の速い人」という印象も強くなります。

「わざと長めに宣言して、早めに終わらせる」

これが段取りのいい仕事術なのです。

仕事をスムーズに進める手順の工夫(11)
  • 完了予定は、わざと長めに宣言しておく。
真の交渉術とは、お互いのメリットを考えること。

仕事をスムーズに進める30の手順の工夫

  1. 計画を立てる手間が、最も手間を少なくさせる。
  2. 雨の日は、いつもより通勤に時間がかかる。
  3. 視覚からの刺激をシャットアウトすれば、疲れや体力が回復しやすくなる。
  4. 理由を3つ挙げるだけで、説得力は格段に向上する。
  5. メールによる賛成の募集は、返信不要を基本にする。
  6. 複数のペンは1本にまとめて能率アップ。
  7. 人間は、想像する生き物。
    イメージトレーニングを最大限に活用せよ。
  8. 仕事をスムーズに進めるキーワードは「3」。
  9. 朝一と午後一の電話は、話がうまくまとまりにくい。
  10. 神様は、あなたの段取りを試している。
  11. わざと長めに宣言して、早めに終わらせる。
  12. 真の交渉術とは、お互いのメリットを考えること。
  13. 「はい。
    わかりました」の後は必ず復唱する。
  14. 高級な包装紙と箱を使えば、プレゼントのグレードが向上する。
  15. アナログ式の時計をデスクに置くだけで、時間感覚は自然と身につく。
  16. なぜ段取りがいい人のデスクの上は、ひどく散らかっているのか。
  17. 段取りがいい人は、頻繁に使うものと、そうでないものを区別している。
  18. ワンフレーズを心がけると、自動的にキーフレーズになる。
  19. 「できるかもしれない」と考えていると、本当にできる。
  20. 知らない場所でも、人に聞けば迷わない。
  21. 真の引き継ぎとは「仕事」だけでなく「感情」までも引き継ぐこと。
  22. 試行錯誤をしていないうちから、諦めない。
  23. 人の数だけ、可能性は大きくなる。
  24. 成功する人は、他人の失敗を笑うのではなく、参考にする。
  25. テンプレートを使えば、手間と時間が激減する。
  26. 「こうすればうまくいく」という仕事の型を作っておく。
  27. 儀式があると、仕事がはかどりやすくなる。
  28. 「記号」や「略語」を使えば、メモする力が劇的に向上する。
  29. 休憩は「仕事の区切り」で入れると、ミスやトラブルが少なくなる。
  30. 大きな要求には段階がある。

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