世の中に、完璧はありません。
仕事でも完璧を目指せばいいのですが、残念ながら、完璧にするのは不可能です。
「完璧にできました」という人がいれば、嘘を言っているようなもの。
アマチュアは、知識が増えて技術が向上すると、すぐ自慢をし始めます。
「すごいだろ」と言って、他人からの同意を得ようとします。
冗談交じりで言っているのではなく、本気でそう思っています。
あなたが、親しい友人と1時間ほど話をした場面を思い浮かべてください。
たった1時間とはいえ、話をした後には、多少の疲れを感じるはずです。
話をするだけとはいえ、意外に時間も体力も使います。
アマチュアは、できないことがあったときは言い訳をする習慣があります。
夢の達成には、無理難題があって当然です。
もちろん目指す夢の内容によっては、大きな課題もあることでしょう。
あなたが、初めてサッカーを経験したときのことを思い出しましょう。
サッカーを始めたばかりのころは、転がるボールばかりに集中して、追いかけていたはずです。
ボールを蹴るスポーツですから、まずはボールに目を向けて当然です。
「多種多様に幅を広げる」という戦術は、アマチュアが手をつける典型的な失敗例です。
「Aもできます。Bもできます。Cもできます。何でもできます」
できることを増やし、守備範囲が広くなれば、自分の器の大きさも表現できると思います。
「まあ、適当に計画を立てよう」
「気分に任せて予定を立てよう」
「そのときはそのときに考えよう」
アマチュアは、仕事のオンとオフを明確に分けているのが特徴です。
「さあ、今日も仕事を頑張るぞ」
仕事をするときは、まず気合を入れ、仕事モードになります。
「ここはこうしなさい!」
「こんなこともわからないのか!」
「細かいことを言うようだけど……」
アマチュアとプロの仕事ぶりは、そっくりです。
一生懸命に仕事に打ち込む姿は、一見すると、大差ありません。
成績のいい人と悪い人の勉強をしている姿は、ほとんど変わりません。
「円周率πは、3.05より大きいことを証明せよ」
2003年度、日本最高学府である東京大学の入試で出題された数学問題です。
東京大学の数学問題では、数学の教師でも苦しむような問題が出題されることで有名です。
あらゆる物事には「基本」と「応用」があります。
アマチュアは「基本」と「応用」とが別々のものだと思っています。
しかし、プロは「基本」も「応用」も同じものだと思っています。
誰でも、スタートラインは同じです。
はじめこそは、上達の具合にさほど違いはありません。
上達曲線は、誰でも同じような曲線です。
誰でも、初めから完璧な人はいません。
しかし、できるだけいい結果を出すためには、100パーセントに近づけるという努力は必要です。
100パーセントへは、クレームの内容を反映させていくことで、次第に近づけていけます。
アマチュアが、なかなか上達できない理由は、人生を捧げる覚悟がないからです。
「飽きたらやめよう」
「友人とお茶をした後に取り組もう」
仕事で成果を挙げる基本は、集中することです。
当然のことですが、仕事では関係あることだけに集中することが大切です。
仕事のスピードも質も向上します。
私たちは「リズム」の中で生きています。
あらゆる自然には、リズムがあります。
太陽系を回る星には「公転」というリズムがあります。
アマチュアは、ある程度成果が出れば、現状に満足し始めます。
アマチュアとはいえ、実力はあります。
手にしている名誉、地位、肩書などを得られることでしょう。
アマチュアは、保守的です。
挑戦より、守りに入っています。
その消極的な姿勢や考え方は、お金に対しても、はっきり表れます。
プロが見るのは、前だけです。
前しか見ません。
前しか見ないことで、前だけに集中できます。
プロもアマチュアも、どちらも読書をよくしています。
どちらも、勉強家です。
しかし、読書の仕方には、アマチュアとプロとで大きな差が見られます。
アマチュアとプロは、仕事の出来栄えに極端に大きな差があるわけではありません。
仕事をお願いすれば、出来上がった仕事の内容は、一定の水準を超えています。
どちらも実力者ですから、いい仕事をします。
アマチュアは、仕事一筋です。
仕事でたくさんの成果を出すためには、時間が必要だと思います。
「そうだ。家族や友人との時間を減らせば、自分の時間がもっと増えるはずだ」
アマチュアとプロとは、簡単に見分けられる質問があります。
「なぜ仕事をするのですか」と問いかけてください。
アマチュアならば「仕事だからやる」と答えます。
アマチュアは、都合の悪い条件があると、何かと批判し始めます。
「これではきちんとした仕事ができない」
「もっと環境を整えるべきだ」
最新の道具には、優秀な機能が搭載されています。
最新の機能を使えば、今の業務は劇的に向上して、プロに近づけるだろうと思っています。
最新の機種が発売されるのが待ち遠しくて、いつもいらいらしているのがアマチュアの特徴です。
アマチュアは、プライドが高い。
そのプライドの高さが、1人ですべてをこなすという仕事の姿勢に表れます。
自分は、強いと思っています。
自分がなりたい人になろうとするのは、やめることです。
結論から言えば、なりたい人にはなれません。
チンパンジーは、どんなに頑張っても、魚にはなれません。
アマチュアは力に自信があるので、勝利を得るために、戦おうと意気込みます。
勝利のために、戦いを求めようとするから、なかなか上達が遅くなります。
お互いが傷つくからです。
アマチュアは、ライバルがいれば、争います。
争って、白黒はっきりさせようとします。
勝てば、気持ちいいからです。