「わかってもらえない」と愚痴をこぼす人がいます。
「誰も私のことをわかってくれない……」
「無視されているように思える……」
「こんな大変な思いをしているのに、誰からも理解してもらえない……」
たしかに誰からも声をかけてもらえないと、自分のことが無視されているようで、悲しい気持ちになるでしょう。
特に苦しいとき、誰からもわかってもらえないと、孤独感が深まっていくように感じるものです。
しかし、ここで一度振り返ってみてほしいことがあります。
「わかってもらえない」と言う前に、相手をわかろうとしているかです。
自分のことをわかってもらいたいと思うばかりで、当の本人は、人のことを気にかけないケースがあります。
人のことは差し置いて、自分のことをわかってもらいたいと思うばかりでは、相手との距離はなかなか縮まりません。
大変なときは、いつの間にか視野も狭くなり、自分本位になりがちです。
自分の世界に入り込んでしまうと、ますます孤独感が深まってしまいます。
「わかってもらえない」と愚痴をこぼす前に、まず相手をわかろうとすることです。
身近な人に注意を向け、その人の気持ちや大変さを想像してみましょう。
もちろん余裕がないときであれば、無理をする必要はありません。
しかし少しでも余裕があるなら、ほんの少しでもいいので、相手に意識を向け、理解の声をかけてみるのです。
仕事で疲れている様子なら「ちょっとお疲れになってませんか。少し休憩を入れませんか」と声をかけましょう。
試験が近い様子なら「勉強、大変そうですね。調子はいかがですか」と声をかけてみましょう。
育児で悩んでいる様子があれば「育児って大変ですよね。無理してないですか」と声をかけてみましょう。
そうすると、相手は「わかってもらえた」と感じて嬉しくなります。
人間関係には、返報性の法則があります。
相手をわかろうとすると、今度は相手からも気にかけてもらいやすくなるのです。