幼いころは、やれば何でもできるような気がするものです。
時間が無限にあるような気がしました。
まだ現実や自分のことをよくわかっていなかった時期です。
無知であるゆえに、大きな考えを持っているのです。
しかし、高校生になったくらいから、感じ方が変わり始めます。
万能人間にはなれないことに気づくのです。
人生は有限です。
すべてを完全にしたくても、時間が足りません。
現実的に、自分の性格や能力に気づき、適正と不適正が見えてきます。
受験もスポーツも人間関係も、すべてを完全にしたいが、難しいとわかり始めます。
万能人間になれないとわかったとき、どうするかです。
落ち込むのではありません。
「気づけてよかった」と思うことです。
万能人間になれないと気づけるのは、成長しているからです。
自分をよく見つめ、現実をより深く知ることができた意味で、前に進んでいます。
大切なことは、気づいた現実にきちんと立ち向かうことです。
適正と不適正がわかれば、対策も立てやすいはずです。
どうしてもできないことがあれば、避けて進む方法もあります。
ダメだと思うことは、早々に見切るのも、1つの手です。
人生の無駄遣いをせずに済みます。
それでいいのかと思いますが、万能人間にはなれないのですから。
できないことに執着し続けるのは、賢くありません。
その代わり、余った体力や時間は、できることに回しましょう。
適正がわかれば、専念して得意に仕上げます。
人生には限りがあるのですから、やるべきことを絞ることが大切です。
万能人間になれないとわかったとき、自分の集中を絞るときです。
狭く深くです。
万能になれないと気づいたときこそ、一歩成長できるのです。