裁判所の傍聴をしたことはありますか。
傍聴とは、当事者以外が、発言権なしにその場に行き、やりとりを見聞きしに行くことです。
他人が裁かれる様子を、関係ない人が見るのは変な感じがしますが、裁判の公正を保つ意味から、一般にも公開されているのです。
誰でも自由に、傍聴できます。
服装も自由で、年齢制限もなく、お金さえ不要です。
私が初めて裁判所の傍聴をしたのは、社会人になってからでした。
普段から読書をしているのですが、本の中で傍聴の話がよく出てくるため、関心が出て、見に行くことにしたのです。
やはり本物のやりとりは、緊張感が違います。
裁判の流れを実際に体験すると、よくわかります。
そして、深く考えさせられます。
被告人が、なぜ罪を犯したのか。
罪を犯すと、どれだけ迷惑がかかるのか。
執行猶予は、何のためにあるのか。
罪や法律について、深く考えるきっかけになりました。
「自分も決して罪を犯してはいけない」と、強く再認識もできました。
それはよかったのですが、驚いたのは、傍聴する人の年齢層でした。
被告人の関係者、司法を目指す人などがいるのはわかるのですが、以外に目立っていたのが、学生でした。
大学生、高校生、中学生などです。
おそらく学校の帰りに、裁判所に立ち寄っているのでしょう。
学生服のまま、傍聴席に座っているのです。
私は「素晴らしい」と思ったのです。
社会人でさえいい勉強になるのですから、学生なら、もっと勉強になるはずです。
早いうちから政治や法律に関心を持てば、より良い正義感も磨かれることでしょう。
きっと彼らは、若いうちから社会を見る目を磨くことができているはずです。
「こんなことなら、自分ももっと若いうちから傍聴を経験しておくべきだった」と思ったのです。
皆さん、傍聴を大げさに考えているのではないでしょうか。
思ったより、気軽に見に行けます。
できることなら、学生のうちに裁判所の傍聴を経験しておきましょう。
社会を見る目が、必ず変わります。