手品師が、手品を披露しているところを見たことがあるでしょう。
テレビで見たこともあれば、生で直接見たこともあるかもしれません。
信じられないような手品を見ると「超能力者なの?」「魔法を使っているようだ!」と感心します。
コインが突然消えたり現れたり、トランプカードがいつの間にか入れ替わったりなど、目を疑うような手品を披露してくれるのです。
もちろん手品師は、超能力者でもなければ、魔法使いでもありません。
きちんとタネがあります。
人間の心理や思い込み、錯覚やバイアスなどを巧みに利用しているのです。
タネを明かしてもらうと「なんだ、そういうことだったのか」と拍子抜けします。
魔法のように見える手品ほど、意外とシンプルなタネということがあるのです。
さて、面白いのはここからです。
タネがわかったので、自分も簡単に真似ができそうに思えます。
タネさえわかってしまえば、手品は誰にでもできる、簡単なパフォーマンスに思えます。
ところが実際やってみると、うまくいかないのです。
タネも方法もわかっているのに、うまく再現できません。
スムーズに手先が動かず、いつも途中で失敗します。
「ここぞ」というところで不自然な動きになってしまい、相手にバレてしまいます。
高い技術力が求められるからです。
ここであらためて、手品師のすごさを理解します。
手品師のすごさは、タネそのものではありません。
「自然に見せる技術」です。
手品師は、何千回・何万回と練習を繰り返した結果、スムーズな動きができるようになっています。
滑らかな動きといい、器用な手さばきといい、簡単にできることではありません。
高い技術力がなければできないことです。
技術力を理解すると、手品師の見る目が変わります。
すごい手品を見せてもらったら、手品師の高い技術力に拍手を送りましょう。