幼少期を思い出してください。
まだ幼いあなたは、エスカレーターを乗るとき、恐怖を感じてどきどきしていたでしょう。
エレベーターの前で立ち止まり、動いている床をじっと見つめます。
「タイミングがずれたら大変なことになる。けがをするかもしれない。死ぬかもしれない」
そんなことを心配しながら、はらはらどきどきしていたでしょう。
踏み出すタイミングを見計らって「えい!」と飛び乗っていたはずです。
子どものころは、エレベーターに乗るだけでも大きなチャレンジでした。
ところがあるときから、だんだん乗り方に慣れてきます。
結局のところタイミングは、だいたい合っていればいいことに気づくのです。
1歩でも1秒でもタイミングがずれたら大変なことになると思っていましたが、そんなことはありませんでした。
ちょうどいいタイミングはありますが、少しくらいずれても問題ありません。
転ぶわけでもけがをするわけでもありません。
位置が少しずれても、エレベーターの上で微調整すればいいだけです。
そもそも手すりがあるので、よろけても平気なのです。
「タイミングはだいたい合っていればOK」ということがわかってきて、いつの間にか怖くも何ともなくなっているのです。
きっと今のあなたなら、目をつぶってもエレベーターに乗れるはずです。
手すりをつかんでいれば、足元がずるっとなっても立て直せるでしょう。
そのくらい適当なタイミングでいいのです。
人生もエレベーターと同じです。
「少しでもタイミングがずれたら大変なことになる。けがをするかもしれない。死ぬかもしれない」と思いますが、考えすぎです。
もちろん無駄や非効率はあるでしょうが、それだけのことです。
まったく重大ではありません。
タイミングがずれたとしても、後から微調整すればいいだけです。
だいたい合っていればいい。
少しずれていても、なんだかんだで何とかなります。
もうベストタイミングを待つのはやめましょう。
ベストタイミングを待ったまま、じっと動かないでいることのほうがもったいない。
大切なことは「今すぐ踏み出すこと」です。
まず前に踏み出しましょう。
「だいたいこのあたりかな」と思ったら、それが正解です。
タイミングはだいたい合っていればいいのですから、一刻も早く踏み出すことに重点を置いてください。
踏み出さないかぎり、何も始まらず、何も変わりません。
踏み出せば、その瞬間から始まり、未来が変わります。
前に踏み出せば、仕事の半分は終了したようなもの。
タイミングが悪くても、後から微調整をすれば間に合います。
踏み出すタイミングはだいたい合っていればいいとわかれば、人生がどんどん前に進みます。