スムーズな退職と転職を実現するなら、きちんと引き継ぎを行いましょう。
「どうせいなくなるのだから後のことは知らない」と、引き継ぎをサボって職場から去る人がいます。
たしかに引き継ぎの仕事は山ほどあって、面倒に感じるところはあるでしょう。
後任担当者に教えたり、マニュアルを作成したり、資料を整理したりなどなど。
今まで自分が行ってきたことを引き継ぐのですから大がかりな仕事となるはずです。
いなくなる職場ですから、いくら頑張ったところで昇進にも昇給にはつながりません。
いなくなる職場のため頑張るのは、なかなかモチベーションが上がらず、おっくうに感じることがあるでしょう。
だからといって、引き継ぎを中途半端にするのはよくありません。
引き継ぎが中途半端になると、新しい職場に確認の問い合わせがきます。
「これはどうすればいいの?」「この資料はどこにあるの?」という問い合わせが山のようにくるでしょう。
問い合わせが来るたびに仕事を中断しなければいけなくなり、業務の進行が妨げられます。
離席回数も増えてしまい、周りから「どうしたのだろう」と心配されることもあるでしょう。
意外なことですが、あなたの評判が新しい職場まで伝わってくる可能性もゼロではありません。
業界は広いようで狭い。
まさかと思いますが、同じ業界内で転職するなら大いにあり得る話です。
しかも悪い評判ほどよく伝わります。
「○○さんの引き継ぎはひどかった」という悪い評判が伝わってくれば、転職の出だしからつまずくことになるでしょう。
引き継ぎを中途半端にすると、新しい職場で思わぬ足かせとなるのです。
引き継ぎも仕事の1つです。
おっくうな気持ちがあっても丁寧な引き継ぎを心がけましょう。
後任担当者が決まっていれば、手取り足取り細かく丁寧に教えます。
誰でも運用できるよう、わかりやすいマニュアルを作成します。
丁寧に資料を整理して、ファイリングやラベリングの工夫も惜しみません。
素晴らしい引き継ぎを実現して、有終の美を飾ってください。
きちんと引き継ぎを行えば、職場からいなくなった後も良い評判が立つでしょう。
「○○さんは最後まで一生懸命だったね。○○さんの引き継ぎ資料はよくできているね」といった声が飛び交うでしょう。
きちんと引き継ぎを行うと、円満な退職を実現でき、気持ちよく次の職場で働けます。
確認の問い合わせもなく、新しい職場の業務に集中できます。
また、あなたの良い評判が人づてで新しい職場に伝わってくる可能性もゼロではありません。
悪い評判が伝わるように、良い評判も伝わります。
引き継ぎは、社会人としての真価が問われる場面の1つです。
人の人間性は「去り際」に現れます。
きちんと引き継ぎを行うと、新しい職場にも仕事運が引き継がれるのです。