ある男性が、初のフルマラソンを完走しました。
初めての42.195キロは、やはり大変でした。
フィニッシュ直後は達成感がありつつも、疲労困憊で、歩くのもやっとでした。
そんなとき、ベテランランナーからこう言われました。
「1回目ならまだまだ。最低でも3回は出なきゃね。もっと頑張らないとね」と。
ある女性が、壮絶な難産を経験しました。
出産はなかなかスムーズに進みませんでした。
手術で体にメスが入り、1リットル以上の出血もあり、痛みと苦しみに耐えました。
初めての出産で、体はぼろぼろです。
壮絶な出産を経た翌日、3人の子どもを育てる女性からこう言われました。
「1人目ならまだまだ。最低でももう1人は産まなきゃね。一人っ子だとかわいそうね」と。
この会話に違和感を覚えたのなら、あなたはまともな感覚の持ち主です。
「最初にかける言葉は、そうじゃないでしょ」と思うのです。
たしかに経験者から見ると、1回目は「まだまだ」と思えるのかもしれません。
そうだとしても、頑張って乗り越えた後にかける言葉は大切です。
経験を重ねると、つい上から目線でものを言いがちです。
「もっと頑張らないとね」と言われる筋合いはありません。
「一人っ子だとかわいそう」というのも価値観の押し付けです。
「まだまだ」という言葉をかけると、相手は上から目線だと感じ、いい気がしないでしょう。
本人は、ようやく1回目を経験したのです。
わからないことや慣れないことも多く、不安でいっぱいだったでしょう。
フルマラソンにせよ出産にせよ、頑張って乗り越えたこと自体がすごいことです。
そもそも1回の経験だけでも十分です。
頑張って乗り越えた人には、まず温かい言葉をかけることが大切です。
「おめでとう」
「素晴らしいですね」
「すごいですね」
シンプルな一言でいいのです。
温かい言葉をかけると、相手は「頑張ったかいがあった」と感じるでしょう。
自分の頑張りが認められたと感じ、嬉しくなるのです。