本や映画を紹介すると「面白いですか」と聞く人がいます。
これは難しい質問です。
万人に受ける本や映画はありません。
面白いかどうかは、その人次第です。
本でも映画でも何でも「私を楽しませろ。笑わせろ」という受け身の姿勢だと、センサーが鈍くなり、なかなかわくわくできません。
大切なのは「面白がる姿勢があるか」です。
本でも映画でも、面白がる姿勢があれば、何でも面白く感じられます。
「さあ、楽しむぞ! たっぷり面白がるぞ!」と思えば、自然とわくわくして、受け止め方がポジティブになるのです。
面白がる姿勢があれば、面白いところを探す癖がつき、センサーも鋭くなります。
平凡な本でも「表現が面白い」「話の展開が面白い」と思えるでしょう。
映画で物語が平凡だとしても「映像がきれい」「セリフが印象的」といった魅力を発見できます。
良いところは、探せば必ず見つかります。
どんなことにも面白いところがあるし、面白がれば面白くなります。
それは、本人がどのくらい面白がる姿勢を持っているかにかかっています。
2020年7月、世田谷美術館で「作品のない展示室」という企画展が開催されました。
名前のとおり、作品は何もありません。
空っぽの展示室のみがあるだけです。
ちょうどコロナ禍の真っ最中で、行動が制限されていた時期でした。
世田谷美術館は、工夫を凝らしたイベントを考えました。
「涼しいところで良い景色を眺めてもらいたい。コロナの疲れを癒やしてもらいたい」と、空っぽの展示室だけを解放したのです。
入館は無料です。
来場者の感想を聞くと「展示品のない空間に入ることができ、新鮮だった」「窓の風景が素晴らしい」という声がありました。
そういう人は、面白がる姿勢を身につけているのです。
空っぽの展示室は、それはそれで楽しめます。
面白がる姿勢があれば、作品のない空っぽの展示室さえ楽しめるのです。
本や映画を面白いかどうか聞くのではありません。
まず面白がる姿勢を身につけるほうが重要です。
その姿勢が身につきさえすれば、本でも映画でも何でも、面白く感じられるようになります。
世の中、面白いことだらけになるのです。
面白がる姿勢があれば、陳腐なギャグでも笑えるようになります。
面白がる姿勢があれば、最強の武器になります。
豊かな人生を送るためには、面白がる姿勢が欠かせないのです。