クレームは言っていいのです。
言ったほうがいいのです。
気になる点があれば「ちょっとおかしんじゃない?」と一言言いたくなるもの。
「嫌な客と思われそう」「悪質クレーマーと思われそう」と思い、目をつぶることもあるかもしれません。
言いたい気持ちはあるものの、ぐっと我慢することもあるかもしれません。
あまりクレームを言うのも相手に悪いと思ってしまいます。
しかし、クレームだからといって、すべてが嫌な客や悪質クレーマーにつながるわけではありません。
企業にとってクレームは「改善の材料」です。
大いに歓迎されます。
クレームのおかげで商品やサービスの悪い点に気づけ、改善につながるのです。
では、クレームの何がいけないのかというと「言い方」なのです。
クレームを言う場面は、不満があるということもあり、ストレスを感じているタイミングであることが多い。
いらいらが募っていて、時には強い怒りを感じていることも少なくありません。
つい感情が先走って、乱暴な言葉遣いになりやすいのです。
これが良くないのです。
相手も人間です。
いくら相手に非があるとしても、乱暴な言い方が目立つと、相手は反感を覚えるでしょう。
むっとしたり落ち込んだりするものです。
入ったばかりの新人の場合、急に大声でクレームを言われると、大きなショックを受けるはずです。
それはそれでトラブルにつながることがあります。
相手も悪気があってそうしたわけではありません。
気づかないうちにそうなったこともあります。
だからこそ、クレームを言うときは、いっそうの慎重さが求められます。
クレームを伝えるときは、丁寧な態度と言葉遣いを心がけたい。
「少し気になることがあるのですが」
「ちょっとお伝えしたいことがあるのですが」
「ちょっとご相談があるのですがよろしいでしょうか」
まず丁寧な枕ことばから始めます。
そしてできるだけ角の立たないような言い方を心がけるのが得策です。
腰を低くしながら、丁寧にクレームを伝えるのです。
丁寧な態度と言葉遣いがあれば、相手もすんなり受け止められます。
アンケートボックスがあって、クレームを伝えたいこともあるでしょう。
そんなときでも、角が立たないような書き方を心がけることが大切です。
丁寧な文面なら、読んだ人も「なるほど」と受け止めてくれ、すぐ改善してくれます。