成長の遅い人は、自分の経験を大切にします。
もちろん実体験は一次情報であり、純度は100パーセントです。
五感を通して得た情報は間違いありません。
自分の経験は大切な成長の糧であり、何よりも信頼できます。
痛い目に遭った経験があれば、同じことを繰り返さないよう注意意識が高まり、次からしっかり回避できるようになるでしょう。
経験から得たことは知恵となり、今度の人生に役立つのは間違いありません。
しかし「自分の経験からしか学ばない」となると、話は変わります。
自分一人の経験とはいえ、程度が知れています。
1人の人生は、せいぜい80年から100年です。
長いように思えますが、1人の一生で経験できることは限られています。
そのため、自分の経験しか学ばない人は、学びの範囲が限定されるため成長ペースが遅くなってしまうのです。
成長の早い人は、自分の経験だけでなく、他人の経験からも学びます。
分け隔てなく、できるだけさまざまな人の経験から学ぼうとします。
自分は1人しか存在しませんが、自分以外の他人は無数に存在します。
他人の経験からも学ぶ姿勢があれば、吸収範囲が飛躍的に広がるため、1人ができる経験の限界を突破できる。
著しい成長を遂げることが可能となるのです。
他人の経験を学ぶためにはどうすればいいのでしょうか。
一番の基本は「人から直接聞くこと」が挙げられます。
成功談であれ失敗談であれ、人から具体的な話を聞けば、疑似体験が得られ、成長の糧にできます。
特に親や先生、上司や先輩など、年上の方々の話は要チェックです。
世代が違っていて、時代錯誤の話もあるかもしれませんが、聞いておくに越したことはありません。
自分より長く生きている分だけさまざまな経験をしているはずですから貴重な話を聞けるでしょう。
ただし、年上に限定せず、同世代や年下の人からもどしどし吸収してください。
年下であっても、自分の知らない世界を経験しているのはよくあることです。
特定分野に関しては、自分よりはるかに詳しいことがあるでしょう。
たとえ一回り年下であっても、それは同じです。
若い人からは、若い感性も学べます。
謙虚に耳を傾ける姿勢があれば、成長のチャンスが得られます。
「本」という手段も手っ取り早くておすすめです。
世の中にはさまざまな著者による本が出版されています。
読書とは著者との対話です。
それぞれの本には、著者の経験が詰まっています。
読書を通して専門家の話が聞けたり、貴重な教え学べたりできます。
忘れてならないのは「ドキュメンタリー番組」です。
ドキュメンタリー番組は脚色がなく、ありのままの様子を見せてくれます。
自分では経験できないような現場を見ることができるので参考になります。
自分がその現場にいるかのような感覚を覚え、生々しい情報が得られるでしょう。
成長の早い人と遅い人の違いは、学ぶ対象に表れます。
「自分の経験からしか学ばない姿勢」と「他人の経験からも学ぶ姿勢」とでは、時間が経つにつれて雲泥の差が生まれます。
すべての人の経験から学ぶ姿勢になれば、必ずあなたは飛躍的に成長します。