勉強すると、何が良いのでしょうか。
それは、楽しいことや面白いことが増えるということ。
そして、感動の量が増えるのです。
勉強をしている人と、していない人とでは、人生における楽しさ・面白さ・感動の量に大きな差が生まれます。
雲泥の差と言っても過言ではありません。
たとえば、歴史を勉強していない人が壇ノ浦を訪れると、ただの海峡にしか見えません。
もちろん関門海峡の美しい景観を楽しむことはできますが、それだけで終わってしまいます。
一方で、歴史を勉強した人が訪れると、わくわくが止まりません。
「ここがあの有名な壇ノ浦か! 源平の最後の合戦地だよね。ここで平家が滅亡したんだ!」
そんなふうに心が動かされます。
合戦の様子を思い描きながら、目の前の光景に重ねられます。
歴史を動かした重大な場所だと知っていれば、ただの海峡が、特別な意味を持った場所に変わります。
知識があることで、歴史背景を踏まえて鑑賞でき、何倍にも楽しめるのです。
東京・新宿にあるSOMPO美術館には、印象派の画家・ゴッホの代表作『ひまわり』が展示されています。
美術に関する知識がなければ「ひまわりの絵だね」「力強い感じがするね」程度の印象で終わるかもしれません。
それはそれで楽しめるのですが、一方、美術の背景を学んだ人なら、鑑賞の深みがまるで違います。
「これがあの有名な『ひまわり』か! ゴーギャンの到着を待ちながら描いた作品だよね! ゴッホの精神性が伝わってくる!」
絵画の前で息を飲み、鳥肌が立ち、心が震えます。
稲妻に打たれたような衝撃が走り、しばらくその場から動けない。
そんな素晴らしい体験ができるのです。
歴史や美術を学ぶことで「背景」を知ることができます。
そしてその背景を知ることで、私たちの感受性を高めてくれ、世界をより豊かに味わわせてくれます。
特に歴史的な場所や有名な絵画を目の当たりにしたとき、何倍も感動できるようになるのです。
たしかに勉強は楽ではありません。
時間もかかるし、根気も必要です。
しかし、勉強すればするほど世の中の理解が深まり、楽しいことや面白いことが増えます。
そして、人生における感動まで増えるのです。
勉強のメリットは何か。
それは、人生における感受性を高めてくれることです。
勉強とは、人生を味わい深くするスパイスなのです。