テレビ番組で、あるユニークな検証を見かけました。
「恐ろしい状況を想像させると、人はどうなるか」という内容です。
まず低い平均台を用意します。
平均台の高さは、地面からわずか30センチ。
もちろん大けがをするような高さではありません。
被験者には目隠しをしてもらい、案内役に誘導されながら、その低い平均台の上をゆっくり歩かせます。
そして案内役は、わざと被験者を怖がらせるようなことを言います。
「今から細い道を歩きます。下は断崖です。落ちたら大変なことになります。絶対落ちないでください」と。
それを聞いた被験者は、本当に断崖の上を歩いていると思い込みます。
だんだん足が震え始め、恐怖のあまり、途中から前に進めなくなってしまうのです。
さて、次に目隠しを外して、種明かしをします。
被験者は、自分が立っていたのは崖ではなく、実は低い平均台の上だったのだとわかります。
安全な場所だったことに気づくと、ほっとして、笑顔になります。
その瞬間、震えはぴたりと止まります。
目隠しを外し、実際の状況をきちんと確認すれば、恐怖も震えもなく、平均台の上を普通に歩けるのです。
実は私たちも、これと似たような状況に陥っていることがあります。
人から恐ろしいことを言われることがあるかもしれません。
「間違えたらけがをするぞ。失敗をしたら大変なことになるぞ。落ちたら、人生が終わるかもしれないぞ」
そんなことを言われたら、誰でも恐怖を感じ、びくびくするものです。
「そうなのかな」と思い込んでしまうでしょう。
悪い想像がどんどん膨らみ、恐怖も必要以上に大きくなるでしょう。
足がぶるぶる震え、いずれ怖くて前に進めなくなるはずです。
この状況は、いわば、目隠しをしながら低い平均台を歩いているようなものです。
心の目隠しを外してみるのです。
そして本当に危ない場所かどうか、きちんと確認してみてください。
よく見ると、思っているほど危ない場所ではないことがあります。
崖の上と思い込んでいただけで、実は低い平均台の上なのかもしれません。
安全な場所であるとわかれば、震えはぴたりと止まります。
そして、再び前に進めるようになるのです。
心の目隠しを外しましょう。