執筆者:水口貴博

子どもを上手に叱る30の方法

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ゆっくりした叱り方を心がけよう。

ゆっくりした叱り方を心がけよう。 | 子どもを上手に叱る30の方法

「こら!」

あなたが小学生のころ、叱られた記憶を思い出しましょう。

怒鳴られた記憶は出てくることでしょう。

先生の怖い顔・恐怖・雰囲気は、昨日のことであるかのように思い出せる。

しかし、です。

一方で「先生たちが語った言葉」というのは、うまく思い出せないのではないでしょうか。

叱られたときの光景ははっきり目に浮かぶけれど、親や先生から言われた具体的な言葉は、印象が薄いはずです。

不思議だと思いませんか。

強く叱られたなら、親や先生からの厳しい言葉も、はっきり耳に残りそうな気がします。

しかし、実際は残らない。

なぜでしょうか。

「勢い」がありすぎるからです。

往々に、叱る側は、言葉が早口になりがちです。

子どものいたずらに腹を立てるので、叱る言葉も早口になる。

また、早口のほうが勢いはあって言葉を強調できるから、相手も反省しやすいだろうと思います。

しかし、逆です。

早口の場合「勢い」という印象しか残らず、肝心の叱った内容がきちんと頭に残りません。

「すごい勢いで叱られたなあ。ところで何で叱られたんだっけ……」

後から思い出そうとすると、叱られた「勢い」しか印象に残っていません。

肝心の叱られた内容がすっぽり抜け落ちる。

こうならないためには、どうすればいいか。

叱るとき「ゆっくり」とした口調を心がけることです。

勢いよく叱りたい気持ちを抑え、叱るスピードを落とします。

子どもは、言葉を一つ一つ確かめる余裕が生まれます。

起こった出来事を整理できたり、考えながら話を聞くことができたりなど、心の準備の余裕が生まれます。

その中で、次から気をつけようと心がける意識も芽生えてくることでしょう。

叱るといえば「勢い」を想像しますが、そうではありません。

「ゆっくり」のほうが深く印象に残り、子どものためになるのです。

子どもを上手に叱る方法(9)
  • ゆっくりした口調で叱る。
一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。

子どもを上手に叱る30の方法

子どもを上手に叱る30の方法
  1. 消極的な性格の原因は、親の叱り方にあった。
    消極的な性格の原因は、親の叱り方にあった。
  2. 怒鳴られて育った子どもは、消極的になる。<br>褒められて育った子どもは、積極的になる。
    怒鳴られて育った子どもは、消極的になる。
    褒められて育った子どもは、積極的になる。
  3. 単に怒るだけではいけない。<br>なぜいけないのか理由を必ず含めること。
    単に怒るだけではいけない。
    なぜいけないのか理由を必ず含めること。
  4. 「なぜ」は、魔法の言葉。<br>子どもに質問すると、成長が促される。
    「なぜ」は、魔法の言葉。
    子どもに質問すると、成長が促される。
  5. 人格否定・存在否定をしない。<br>否定するのは行為だけでいい。
    人格否定・存在否定をしない。
    否定するのは行為だけでいい。
  6. 子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。
    子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。
  7. 面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。
    面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。
  8. 名前をきちんと呼んであげると、子どもは素直に言うことを聞く。
    名前をきちんと呼んであげると、子どもは素直に言うことを聞く。
  9. ゆっくりした叱り方を心がけよう。
    ゆっくりした叱り方を心がけよう。
  10. 一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。
    一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。
  11. 子どもの反省を促すためには、厳しい言葉より、長い沈黙のほうが効果的。
    子どもの反省を促すためには、厳しい言葉より、長い沈黙のほうが効果的。
  12. 大勢の前では、叱らない。
    大勢の前では、叱らない。
  13. しゃがんで目線を子どもに合わせると、訴える力が強くなる。
    しゃがんで目線を子どもに合わせると、訴える力が強くなる。
  14. 行動を制限する言葉より、行動を変える言葉を口にする。
    行動を制限する言葉より、行動を変える言葉を口にする。
  15. 軽微な注意は、1分ルールを徹底する。
    軽微な注意は、1分ルールを徹底する。
  16. 「ダメです」という表現を「よくない」という表現に言い変える。
    「ダメです」という表現を「よくない」という表現に言い変える。
  17. 1つのおもちゃから、たくさんの楽しみ方を引き出すことが大切。
    1つのおもちゃから、たくさんの楽しみ方を引き出すことが大切。
  18. 存在を肯定しながら叱ると、子どもは前向きになる。
    存在を肯定しながら叱ると、子どもは前向きになる。
  19. 子育ての限界の兆候を見逃すな。
    子育ての限界の兆候を見逃すな。
  20. いらいらしたときに、叱らない。<br>怒ったときほど、叱らない。
    いらいらしたときに、叱らない。
    怒ったときほど、叱らない。
  21. 自分より成長が早くても、気にしないように子どもを力づける。
    自分より成長が早くても、気にしないように子どもを力づける。
  22. ひどい体罰をされた子は、親を否定し始める。
    ひどい体罰をされた子は、親を否定し始める。
  23. 叱ったことが改善されていれば、すかさず褒める。
    叱ったことが改善されていれば、すかさず褒める。
  24. 子どもに共感してから、叱る。
    子どもに共感してから、叱る。
  25. どうすればいいのかわからないだけ。
    どうすればいいのかわからないだけ。
  26. 子どもが高価な花瓶を落として割ったとき、あなたならなんと言いますか。
    子どもが高価な花瓶を落として割ったとき、あなたならなんと言いますか。
  27. 子どもの身の回りに高価な物を置かなければ、叱る回数も少なくなる。
    子どもの身の回りに高価な物を置かなければ、叱る回数も少なくなる。
  28. 叱った後こそ、いつもより話しかける回数を増やす。
    叱った後こそ、いつもより話しかける回数を増やす。
  29. 子どもの話がわからなくても、うやむやにしない。
    子どもの話がわからなくても、うやむやにしない。
  30. 父と母が同時に叱るのは、逃げ場がなくなりショックが大きくなる。
    父と母が同時に叱るのは、逃げ場がなくなりショックが大きくなる。

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