執筆者:水口貴博

子どもを上手に叱る30の方法

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「なぜ」は、魔法の言葉。子どもに質問すると、成長が促される。

「なぜ」は、魔法の言葉。子どもに質問すると、成長が促される。 | 子どもを上手に叱る30の方法

しつけというのは「親から子へ」と一方的になりがちです。

「ああしなさい」「こうしなさい」と親が言うことに対して、子どもは「はい」と言って、したがいます。

子どもだから素直に従うでしょう。

しかし、したがっているからとはいえ、その意味を本当に理解しているかどうかは、疑問です。

親から子へ一方的な指示が続くと、子どもは「親の言うとおりにしていればいい」と思うようになります。

親がしつけるときの基本は「理由をセットにして叱ること」です。

「なぜいけないのか」をきちんと伝えながらしつけていくと、子どもの理解が促されます。

さて、そういうしつけをしていく中で、ときどき親は子どもの理解度をチェックです。

頭の中までは目に見えません。

子どもが頭できちんと理解できているかどうかを、尋ねてみることで確かめます。

本当に意味を理解してこそ、しつけの意味があります。

そこで魔法の言葉があります。

「なぜ」です。

ある程度、子どもの行儀がよくなったとき、ふと子どもに優しく質問してみましょう。

「なぜ挨拶は必要かな?」

「なぜ挨拶をしたほうがいいと思う」

「なぜ仲直りをしたほうがいいの?」

「なぜ勉強は必要かな?」

もし、質問に答えられたときには、子どもが行動の意味をきちんと理解している証拠です。

自分の言葉で発言するのは、いわばアウトプットです。

教育は「インプット」というアプローチだけではなく「アウトプット」というアプローチも必要です。

答えられたときには、思いきり褒めてあげましょう。

もし、答えられなくてもいきなり怒鳴らないでください。

答えられないときには、親がしつけるとき、理由をきちんと言っていないか、よく理解できていないということです。

理由が説明できなくても、子どもが悪いと一方的に決め付けず、まず親を振り返ってみましょう。

親の説明のスピードが速すぎるかもしれません。

少し難しい言葉を使っているのかもしれません。

一度に数多くのことを言いすぎているのかもしれません。

もう一度、きちんと理由を説明する。

わからなければ、わかるまで優しく丁寧に教える。

これらを、いかに粘り強く続けるかなのです。

子どもを上手に叱る方法(4)
  • 子どもの理解度を「なぜ」という言葉でチェックする。
人格否定・存在否定をしない。
否定するのは行為だけでいい。

子どもを上手に叱る30の方法

子どもを上手に叱る30の方法
  1. 消極的な性格の原因は、親の叱り方にあった。
    消極的な性格の原因は、親の叱り方にあった。
  2. 怒鳴られて育った子どもは、消極的になる。<br>褒められて育った子どもは、積極的になる。
    怒鳴られて育った子どもは、消極的になる。
    褒められて育った子どもは、積極的になる。
  3. 単に怒るだけではいけない。<br>なぜいけないのか理由を必ず含めること。
    単に怒るだけではいけない。
    なぜいけないのか理由を必ず含めること。
  4. 「なぜ」は、魔法の言葉。<br>子どもに質問すると、成長が促される。
    「なぜ」は、魔法の言葉。
    子どもに質問すると、成長が促される。
  5. 人格否定・存在否定をしない。<br>否定するのは行為だけでいい。
    人格否定・存在否定をしない。
    否定するのは行為だけでいい。
  6. 子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。
    子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。
  7. 面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。
    面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。
  8. 名前をきちんと呼んであげると、子どもは素直に言うことを聞く。
    名前をきちんと呼んであげると、子どもは素直に言うことを聞く。
  9. ゆっくりした叱り方を心がけよう。
    ゆっくりした叱り方を心がけよう。
  10. 一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。
    一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。
  11. 子どもの反省を促すためには、厳しい言葉より、長い沈黙のほうが効果的。
    子どもの反省を促すためには、厳しい言葉より、長い沈黙のほうが効果的。
  12. 大勢の前では、叱らない。
    大勢の前では、叱らない。
  13. しゃがんで目線を子どもに合わせると、訴える力が強くなる。
    しゃがんで目線を子どもに合わせると、訴える力が強くなる。
  14. 行動を制限する言葉より、行動を変える言葉を口にする。
    行動を制限する言葉より、行動を変える言葉を口にする。
  15. 軽微な注意は、1分ルールを徹底する。
    軽微な注意は、1分ルールを徹底する。
  16. 「ダメです」という表現を「よくない」という表現に言い変える。
    「ダメです」という表現を「よくない」という表現に言い変える。
  17. 1つのおもちゃから、たくさんの楽しみ方を引き出すことが大切。
    1つのおもちゃから、たくさんの楽しみ方を引き出すことが大切。
  18. 存在を肯定しながら叱ると、子どもは前向きになる。
    存在を肯定しながら叱ると、子どもは前向きになる。
  19. 子育ての限界の兆候を見逃すな。
    子育ての限界の兆候を見逃すな。
  20. いらいらしたときに、叱らない。<br>怒ったときほど、叱らない。
    いらいらしたときに、叱らない。
    怒ったときほど、叱らない。
  21. 自分より成長が早くても、気にしないように子どもを力づける。
    自分より成長が早くても、気にしないように子どもを力づける。
  22. ひどい体罰をされた子は、親を否定し始める。
    ひどい体罰をされた子は、親を否定し始める。
  23. 叱ったことが改善されていれば、すかさず褒める。
    叱ったことが改善されていれば、すかさず褒める。
  24. 子どもに共感してから、叱る。
    子どもに共感してから、叱る。
  25. どうすればいいのかわからないだけ。
    どうすればいいのかわからないだけ。
  26. 子どもが高価な花瓶を落として割ったとき、あなたならなんと言いますか。
    子どもが高価な花瓶を落として割ったとき、あなたならなんと言いますか。
  27. 子どもの身の回りに高価な物を置かなければ、叱る回数も少なくなる。
    子どもの身の回りに高価な物を置かなければ、叱る回数も少なくなる。
  28. 叱った後こそ、いつもより話しかける回数を増やす。
    叱った後こそ、いつもより話しかける回数を増やす。
  29. 子どもの話がわからなくても、うやむやにしない。
    子どもの話がわからなくても、うやむやにしない。
  30. 父と母が同時に叱るのは、逃げ場がなくなりショックが大きくなる。
    父と母が同時に叱るのは、逃げ場がなくなりショックが大きくなる。

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