執筆者:水口貴博

子どもを上手に叱る30の方法

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子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。

子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。 | 子どもを上手に叱る30の方法

子どもを叱るときに、人格を否定する言葉を使わないことです。

人格を否定する言葉は、もはやしつけではなく、言葉の虐待と言っていいでしょう。

子どもは自分の存在価値の評価を落としてしまい、自信がなくなります。

しかし、叱り方に気をつけていても、自分でも気づかずに使ってしまう人格を否定する言葉があります。

私たちの日常会話で、しばしば耳にするため、気づけない言葉です。

「ばか」と「あほ」です。

これも、れっきとした人格を否定する言葉です。

相手の人間性を無視して否定するという、最悪の表現です。

特に、親の中には「冗談のつもり」で口にする人がいます。

「あなたは本当にばかね」

「そんなことをするなんて、あほだ」

地域によっては、挨拶や冗談のつもりで口にするところもあります。

少なくとも品があり、前向きになるような言葉ではありませんね。

冗談で言っているのかもしれませんが、素直な子どもは本気で信じます。

人格を否定されて、出来の悪い自分にひどく落ち込みます。

いえ、ばか・あほと言われ続ける身になりましょう。

「言われる」のではなく「言われて続ける」というのがポイントです。

親から「ばか」や「あほ」と何度も繰り返し言われ続けていると、どうなりますか。

子どもはだんだん洗脳されます。

「自分は生まれつき頭が悪いのか」

「どうせ自分はばかだから、努力をしても無駄だろう」

「こんな自分は、何をやっても仕方ない」

前向きな努力を怠るようになります。

さらに、物事に失敗したときも「自分はあほでばかだから仕方ない」という、口実をつけるようになる。

親に「ばか」と言われ続けた子がばかになるのは、本当の話です。

いくら軽い冗談とはいえ、その影響は思ったより大きい。

冗談を言うなら、もっと別の表現を使うことです。

品があり、知性を感じる冗談のほうが、はるかにかっこいい。

冗談のつもりが、本気になって受け止める人がいるかぎり、別の表現を使うほうが無難です。

子どもを上手に叱る方法(6)
  • 冗談のつもりでも「ばか」や「あほ」を言うのはやめる。
面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。

子どもを上手に叱る30の方法

子どもを上手に叱る30の方法
  1. 消極的な性格の原因は、親の叱り方にあった。
    消極的な性格の原因は、親の叱り方にあった。
  2. 怒鳴られて育った子どもは、消極的になる。<br>褒められて育った子どもは、積極的になる。
    怒鳴られて育った子どもは、消極的になる。
    褒められて育った子どもは、積極的になる。
  3. 単に怒るだけではいけない。<br>なぜいけないのか理由を必ず含めること。
    単に怒るだけではいけない。
    なぜいけないのか理由を必ず含めること。
  4. 「なぜ」は、魔法の言葉。<br>子どもに質問すると、成長が促される。
    「なぜ」は、魔法の言葉。
    子どもに質問すると、成長が促される。
  5. 人格否定・存在否定をしない。<br>否定するのは行為だけでいい。
    人格否定・存在否定をしない。
    否定するのは行為だけでいい。
  6. 子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。
    子どもにばかと言い続けると、本当にばかになるのは本当の話。
  7. 面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。
    面倒でも、一人一人に接するのが一番効果は高い。
  8. 名前をきちんと呼んであげると、子どもは素直に言うことを聞く。
    名前をきちんと呼んであげると、子どもは素直に言うことを聞く。
  9. ゆっくりした叱り方を心がけよう。
    ゆっくりした叱り方を心がけよう。
  10. 一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。
    一度にいくつも指摘すると、どれも覚えられなくなる。
  11. 子どもの反省を促すためには、厳しい言葉より、長い沈黙のほうが効果的。
    子どもの反省を促すためには、厳しい言葉より、長い沈黙のほうが効果的。
  12. 大勢の前では、叱らない。
    大勢の前では、叱らない。
  13. しゃがんで目線を子どもに合わせると、訴える力が強くなる。
    しゃがんで目線を子どもに合わせると、訴える力が強くなる。
  14. 行動を制限する言葉より、行動を変える言葉を口にする。
    行動を制限する言葉より、行動を変える言葉を口にする。
  15. 軽微な注意は、1分ルールを徹底する。
    軽微な注意は、1分ルールを徹底する。
  16. 「ダメです」という表現を「よくない」という表現に言い変える。
    「ダメです」という表現を「よくない」という表現に言い変える。
  17. 1つのおもちゃから、たくさんの楽しみ方を引き出すことが大切。
    1つのおもちゃから、たくさんの楽しみ方を引き出すことが大切。
  18. 存在を肯定しながら叱ると、子どもは前向きになる。
    存在を肯定しながら叱ると、子どもは前向きになる。
  19. 子育ての限界の兆候を見逃すな。
    子育ての限界の兆候を見逃すな。
  20. いらいらしたときに、叱らない。<br>怒ったときほど、叱らない。
    いらいらしたときに、叱らない。
    怒ったときほど、叱らない。
  21. 自分より成長が早くても、気にしないように子どもを力づける。
    自分より成長が早くても、気にしないように子どもを力づける。
  22. ひどい体罰をされた子は、親を否定し始める。
    ひどい体罰をされた子は、親を否定し始める。
  23. 叱ったことが改善されていれば、すかさず褒める。
    叱ったことが改善されていれば、すかさず褒める。
  24. 子どもに共感してから、叱る。
    子どもに共感してから、叱る。
  25. どうすればいいのかわからないだけ。
    どうすればいいのかわからないだけ。
  26. 子どもが高価な花瓶を落として割ったとき、あなたならなんと言いますか。
    子どもが高価な花瓶を落として割ったとき、あなたならなんと言いますか。
  27. 子どもの身の回りに高価な物を置かなければ、叱る回数も少なくなる。
    子どもの身の回りに高価な物を置かなければ、叱る回数も少なくなる。
  28. 叱った後こそ、いつもより話しかける回数を増やす。
    叱った後こそ、いつもより話しかける回数を増やす。
  29. 子どもの話がわからなくても、うやむやにしない。
    子どもの話がわからなくても、うやむやにしない。
  30. 父と母が同時に叱るのは、逃げ場がなくなりショックが大きくなる。
    父と母が同時に叱るのは、逃げ場がなくなりショックが大きくなる。

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