時折動きの遅い人を見かけることがあります。
歩くのが遅い人、話すのが遅い人、仕事をするのが遅い人、すべてのことが遅い人。
動きが遅い人にいらいらすることはありませんか。
「さっさと歩いてほしい」
「話し方をもっと速くしてほしい」
「仕事のスピードをもっと上げてほしい」
動きの遅い人がいると、待たされている感があります。
だんだんいらいらしてくるかもしれません。
待たされているときのストレスは意外と大きいものです。
しかし、ここが要注意です。
動きが遅い人にいらいらしてはいけない。
その人は、あなたを困らせようと、わざと遅く動いているわけではありません。
あなたにとって遅いペースに感じても、その人にとっては普通のペースです。
相手に悪気や悪意はないことを理解してください。
人によって価値観が違います。
生まれも育ちも人それぞれですが、人によって考え方が異なって当然です。
これはペースについても同じです。
人によって普通のペースが違うことを理解してください。
動きの遅い人がいても「その人にとって普通のペースなのだね」と思えばいいことです。
そこでばかにしたり悪口を言ったり無理にせかしたりしないことです。
「速く動いてほしい」「スピードアップしてほしい」と思うかもしれませんが、要注意です。
自分のほうが速いからといって、相手をせかさないことです。
無理にせかすと、事故を招いたりトラブルにつながったりする可能性があります。
いらいらをぶつけたところで仕方ありません。
車のあおり運転と同じです。
ここでひとつ気づいてほしいことがあります。
「なぜ動きが遅い人にいらいらしたのか」です。
「相手の動きが遅いから」と思うかもしれませんが、そうではありません。
動きの遅い人に非があるのではありません。
それだけ自分に余裕がないのです。
動きが遅い人にいらいらするのは、自分に余裕がない証拠です。
これはゆゆしき事態です。
スピード重視の生活もいいですが、だからといって余裕のない生活を送るのはよくありません。
余裕のない生活になるくらいなら、少しスピードを落としたほうが健全です。
余裕は、スピードよりも大切な要素です。
余裕があるから、当たり前の幸せを実感できたり、質の高い生活を実現したりできます。
人に優しくできたり、相手の気持ちに配慮したりできるのも、余裕があるおかげです。
動きが遅い人にいらいらしたら、心に余裕がない状態です。
自分にイエローカードを出して、スケジュールを調整するなり生活スタイルを見直すなりして、余裕を作ってください。
精神的豊かさには余裕が欠かせません。
心に余裕を持てば、動きが遅い人がいても、いらいらすることはありません。