あるところに荒野を逃げ回る人がいました。
敵から追いかけられ、荒野の中を逃げ回っていました。
どんどん敵が近づいてきて、最後は崖に追い詰められました。
後ろは断崖絶壁で、もう後はありません。
崖の下には深い谷が広がっていて、落ちたら命がないのは明らかです。
絶体絶命のピンチという状況です。
するとその人は、思いがけない行動に出ました。
なんと崖を降りていったのです。
逆ロッククライミングで険しい崖を素早く降りていき、あっという間に見えなくなりました。
一方、敵も追いかけようと崖を降りようとしますが、なかなかうまくいきません。
足を滑らせ、どんどん崖から落ちていきました。
そうして敵からうまく逃げ切ることに成功したのです。
私たちは「崖=行き止まり」という認識があります。
道は途切れていて、もう先はないように思われます。
崖があって道が途切れているなら、崖を降りていけばいいのです。
「崖=道がない」ではありません。
「崖を降りる」という発想を持てば「道はまだ続いている」ともいえます。
崖だからといって、道が途切れているとは限らないのです。