大人が大人の悩みを聞くときは、真剣に聞きます。
顔と体を相手のほうに向け、真剣な表情と態度を見せます。
うなずきながら聞き、話の腰を折らず、傾聴に集中します。
真剣に聞く姿を見せることで、相手も心を開きやすくなります。
大人の悩みは深刻で複雑なものが多いので、聞くほうもおのずと真剣になるものです。
大人同士だと「私も同じことに悩んでいて」「私の知り合いにも同じことに悩んでいる人がいて」となりやすい。
人ごととは思えず、相手の悩みが身近に感じられます。
相手と立場や年齢が近いと、共感しやすいケースも多くなり、おのずと真剣な聞き方になるものです。
ところが、大人が子どもの悩みと聞くときになると、様子が変わります。
往々にして軽い聞き方になりがちです。
大人から見ると、子どもの悩みは小さなことに思えます。
子ども時代の経験は、良いことも悪いことも、一度自分が通ってきた道です。
「私も昔同じことを経験した。今思えばたいしたことに悩んでいた」となります。
自分も子どものころ同じことを悩んでいて、大人になった今なら大したことではないとわかります。
そのため子どもが悩みを打ち明けたとき「なんだ、そんなことか」と言わんばかりの態度を見せやすいのです。
鼻で笑ったり、話の腰を折ったり「大したことではない」と言い放ったり。
心当たりがあれば要注意です。
いい加減な聞き方をしていると、子どもは不信感を覚えます。
自分の悩みが真剣に聞いてもらえていないと感じて、心が傷付きます。
そして、思い切って悩みを打ち明けたことを後悔するのです。
子どもの悩みとはいえ、子どもなりに真剣です。
大人にはささいなことに思えても、子どもには深刻で複雑な問題です。
人生を左右するほど重大なことだと感じています。
子どもの悩みを聞くときは、大人の悩みと聞くのと同じように、真剣に聞くことです。
顔と体を相手に向けます。
話の腰を折らず、傾聴に集中します。
うなずきながら聞き、共感の姿勢や、相手に寄り添う姿勢を見せます。
相手が子どもであっても、誠実に聞くこと。
大人が真剣な聞き方をすれば、子どもは心を開きやすくなります。
子どもの悩みを聞くときは、大人の悩みを聞くときと同様、真剣になりましょう。
真剣に悩みを聞いてくれる親を、子どもは嬉しく感じます。
親子関係にもプラスに働くのです。
そして親なりに、本気で子どもの悩みに回答します。
その真剣な姿勢は必ず子どもに伝わります。
悩みを打ち明けて良かったと思うのです。