執筆者:水口貴博

愛犬を長生きさせる30の方法

16

犬は虫歯になりにくい一方、歯のトラブルを抱えやすい。

犬は虫歯になりにくい一方、歯のトラブルを抱えやすい。 | 愛犬を長生きさせる30の方法

一般的に、犬は虫歯になりにくいとされています。

大量のだ液を出す性質があり、酸を薄める効果があります。

また、そもそも犬のだ液には、人とは異なる大きな特徴があります。

人間はだ液が酸性ですが、犬はアルカリ性です。

人間はそもそもだ液が酸性であり、歯垢しこうを分解したときに酸が発生するため、虫歯になりやすい。

一方、犬の場合は、アルカリ性のだ液が歯垢を分解したときに発生する酸を中和する働きがあり、虫歯になりにくいです。

しかし、です。

たしかに犬は虫歯になりにくいですが、別の歯のトラブルを抱えやすい。

それが「歯周病」と「歯肉炎」です。

犬のだ液はアルカリ性であるため、虫歯には強いですが、歯石がつきやすいという難点があります。

糖分を分解すれば、歯に歯垢がこびりつきます。

歯垢ははじめ柔らかいため、歯磨きをすれば取り除けますが、通常犬は歯磨きをする習慣がありません。

歯垢は長時間ほうっておくと、石のように固くなってしまう性質があります。

これを「歯石」といいます。

歯垢が、石のように固い歯石になってしまうと、厄介です。

単なる歯磨きでも取れなくなり、専門医に任せるしか手はありません。

この歯石が原因で歯周病や歯肉炎になりやすくなります。

歯のトラブルは、犬の寿命にも影響します。

人間の場合でも、虫歯で歯が痛くなると、気力に影響します。

歯の痛みは体全身に及び、痛みのため、行動力が奪われます。

犬が歯のトラブルを抱えた結果、歯の痛みのため運動しようという意欲が失われ、散歩の距離や頻度などが少なくなります。

運動量が著しく低下すれば、筋力低下。

筋力が低下すれば、老化の促進という悪循環を招く危険性があります。

ほんの数本の歯とはいえ、侮れません。

では、どうすればいいのでしょうか。

予防するためには、飼い主が定期的に犬の歯を磨いてあげるのが一番です。

一般的な飼育書には「犬は虫歯にならないので歯磨きをしなくていい」と書かれているものが多いですが、誤りです。

歯周病や歯肉炎の可能性があるため、やはり歯磨きは必要です。

頻度はそれほど多くはなくてもいいですが、2日に1回や3日に1回くらいはしましょう。

犬の歯の状態を見ながら、状況に応じて頻度を変えるようにしましょう。

愛犬を長生きさせる方法(16)
  • 虫歯にならなくても、歯磨きをしてあげる。
かわいいからと言って、太ったペットをほうっておかない。

愛犬を長生きさせる30の方法

  1. 犬の高齢は、早く訪れる。
  2. 犬のぼけは、脳細胞の死滅によって生じる。
  3. 犬のぼけ対策は、生まれたときから始まる。
  4. いつもと違った散歩コースを歩けば、愛犬の脳は活性化される。
  5. 屋外より室内のほうが、愛犬がぼけにくくなる。
  6. 知育おもちゃで、頭を鍛える。
  7. 犬にとって旅行は、頭にいい刺激がいっぱい。
  8. 小さな日帰り旅行をしてみよう。
  9. 犬も褒められたいと思えば、もっと行動的になる。
  10. 何気ない愛犬の存在を、常に感謝することが大切。
  11. 子犬を出産して家族が増えても、飼い主の手間は変わらない。
  12. 犬は、1匹だけより2匹飼うほうが、安定する。
  13. 犬の2種類の筋肉を鍛えることで、老化を防止する。
  14. 犬のぼけを予防するなら、DHAとEPAが効く。
  15. 食事も運動も問題ないはずの犬が、なぜか太ってしまう理由。
  16. 犬は虫歯になりにくい一方、歯のトラブルを抱えやすい。
  17. かわいいからと言って、太ったペットをほうっておかない。
  18. 犬の食事は、適量で与えてはいけない。
  19. 噛むことは、犬の歯の健康だけでなく、脳の健康にもつながる。
  20. 犬も白内障になる。
    散歩をするなら、早朝と夕方がおすすめ。
  21. 「犬が生きていける世話」ではなく「犬を満足させる世話」をする。
  22. 語りかけるすべてのタイミングは、スキンシップの時間にもなる。
  23. 犬の不安定になった心は、お漏らしとして表れやすい。
  24. テレビほど、犬にさまざまな刺激を与えられる便利な道具はない。
  25. 犬用ビデオは、飼い主がいない間の退屈しのぎになる。
  26. 飼い主に期待された犬ほど、強く育つ。
  27. 人が必要とする栄養と犬が必要とする栄養は、大きく異なる。
  28. 犬は、2人で散歩するより、大勢で散歩するほうが喜ぶ。
  29. 予防接種で、未然に病気を防ぐ。
  30. 犬がぼける本当の原因は、私たち人間にあった。

同じカテゴリーの作品

関連記事

© HAPPY LIFESTYLE CORPORATION