執筆者:水口貴博

愛犬を長生きさせる30の方法

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子犬を出産して家族が増えても、飼い主の手間は変わらない。

子犬を出産して家族が増えても、飼い主の手間は変わらない。 | 愛犬を長生きさせる30の方法

私は、過去に犬を同時に2匹飼ったことがあります。

いえ、2匹どころではありません。

最高でいえば、6匹も同時に飼った経験もあります。

実は、ちょっとした縁がきっかけで、同時に飼わざるを得ない状況になりました。

ある朝のことです。

なんと、飼っている犬が子どもを産みました。

それも1匹ではなく、5匹も子犬を産んでいました。

私は、犬を屋外で飼っています。

おそらくどこかの野良犬が寄ってきて、飼い主が目を離した隙に交尾をしたのでしょう。

飼い主としては「いつの間に」と驚きました。

犬は、一度に何匹も産みます。

そのときは子犬を5匹産んで、親犬を含めて合計すれば、6匹になりました。

今まで1匹しか飼っていなかったのに、いきなり6匹は大きな変化でした。

さすがにそれだけ多くの犬を一度に飼うのは大変です。

産まれたばかりの子犬を、知人か誰かにすぐ引き取ってもらおうと思いましたが、しばらくして考え直しました。

さすがに生まれたばかりの犬を、すぐ親から引き離すのはかわいそうだと思いました。

少しためらいました。

私もいい経験だ、しばらくの間だけでもと思い、複数の犬を飼うことになりました。

「これは犬の世話が相当大変になるに違いない」

おそらく毎日が運動会さながら、犬の世話に忙しくなるに違いないと、私も家族も覚悟していました。

犬が6匹増えたのですから、単純に考えれば、今までの6倍くらい手間が増えるだろうと思っていました。

しかし、です。

飼い始めてから数日が過ぎ、気づきました。

6匹も犬がいるにもかかわらず、飼い主の手間は変わりません。

覚悟していただけに、拍子抜けしました。

今まで通り、1匹を飼っているかのようです。

それはなぜか。

子犬の世話は、親犬がほとんどすべてしてくれるからです。

まず餌の量が増えると思いましたが、さほど変わりませんでした。

子犬は親犬のおっぱいを飲むので、子犬用の餌を用意する必要がありませんでした。

しばらく経って、子犬が目を開け、歩けるようになりました。

さあ、犬6匹分の散歩の時間です。

ときどき2匹の犬を散歩している飼い主に出会いますが、それどころではありません。

親犬と子犬を含めた、合計6匹を一度にリードにつないで散歩するのは、絶景でした。

しかし、これも大変ではありません。

犬が6匹いるからとはいえ、1日6回散歩をするわけではありません。

1匹でも6匹でも、一度に散歩へ連れて行けば、手間は1回で済むことに気づきました。

子犬の世話も、手はかかりませんでした。

私は生まれたばかりの子犬の対応は初めてだったので、どう接していいのかわかりませんでした。

しかし、心配はまったく不要でした。

やはり母犬のおかげです。

母犬が子犬たちの面倒を見てくれています。

犬はどこで学んだのか、犬の育て方をきちんとわかっています。

生まれたばかりのときは、母犬のおっぱいを吸っています。

子犬の危険を感じたら、親犬が口でくわえて回避させます。

適度に子犬同士を喧嘩させたりして、犬社会のルールを教えている様子も見られました。

また、犬の吠える声も心配でしたが、取り越し苦労でした。

犬が6匹もいれば、1日中わんわんと吠え、近所迷惑になるに違いないと思っていましたが、しんとしていました。

母親がそばにいるからです。

母犬がそばにいる間は、子犬がたくさんいても、おとなしいです。

やはりお母さんのそばにいるのが一番安心するのでしょう。

人間の赤ちゃんも、お母さんの胸に抱かれているとおとなしくなるのと同じです。

子犬の世話のほとんどは、親犬がしてくれるので、飼い主はあまり手を加える必要がありませんでした。

いえ、感じ方によっては、飼い主の苦労が減っていることさえあります。

ほぼすべてを親犬が面倒を見てくれているので、飼い主は親犬を集中的にケアしていればいいだけでした。

これは意外な事実でした。

「犬は何匹いても、飼い主の手間は変わらない」

私の実体験から、わかったことでした。

愛犬を長生きさせる方法(11)
  • 思い切って、複数の犬を飼ってみる。
犬は、1匹だけより2匹飼うほうが、安定する。

愛犬を長生きさせる30の方法

  1. 犬の高齢は、早く訪れる。
  2. 犬のぼけは、脳細胞の死滅によって生じる。
  3. 犬のぼけ対策は、生まれたときから始まる。
  4. いつもと違った散歩コースを歩けば、愛犬の脳は活性化される。
  5. 屋外より室内のほうが、愛犬がぼけにくくなる。
  6. 知育おもちゃで、頭を鍛える。
  7. 犬にとって旅行は、頭にいい刺激がいっぱい。
  8. 小さな日帰り旅行をしてみよう。
  9. 犬も褒められたいと思えば、もっと行動的になる。
  10. 何気ない愛犬の存在を、常に感謝することが大切。
  11. 子犬を出産して家族が増えても、飼い主の手間は変わらない。
  12. 犬は、1匹だけより2匹飼うほうが、安定する。
  13. 犬の2種類の筋肉を鍛えることで、老化を防止する。
  14. 犬のぼけを予防するなら、DHAとEPAが効く。
  15. 食事も運動も問題ないはずの犬が、なぜか太ってしまう理由。
  16. 犬は虫歯になりにくい一方、歯のトラブルを抱えやすい。
  17. かわいいからと言って、太ったペットをほうっておかない。
  18. 犬の食事は、適量で与えてはいけない。
  19. 噛むことは、犬の歯の健康だけでなく、脳の健康にもつながる。
  20. 犬も白内障になる。
    散歩をするなら、早朝と夕方がおすすめ。
  21. 「犬が生きていける世話」ではなく「犬を満足させる世話」をする。
  22. 語りかけるすべてのタイミングは、スキンシップの時間にもなる。
  23. 犬の不安定になった心は、お漏らしとして表れやすい。
  24. テレビほど、犬にさまざまな刺激を与えられる便利な道具はない。
  25. 犬用ビデオは、飼い主がいない間の退屈しのぎになる。
  26. 飼い主に期待された犬ほど、強く育つ。
  27. 人が必要とする栄養と犬が必要とする栄養は、大きく異なる。
  28. 犬は、2人で散歩するより、大勢で散歩するほうが喜ぶ。
  29. 予防接種で、未然に病気を防ぐ。
  30. 犬がぼける本当の原因は、私たち人間にあった。

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