犬は、人間よりはるかに虫歯になりにくいというのは有名な話です。
理由は、大量に分泌されるだ液のためです。
人間より何倍も多くだ液が分泌されるため、歯を溶かす酸を中和してくれます。
その結果、歯磨きをしないにもかかわらず、虫歯になりにくいです。
とても羨ましい話ですね。
だからとはいえ、必ずしも虫歯にならないわけではありません。
やはり甘いものばかり与えていると、まれに虫歯になることがあります。
「なりにくい」というだけで、ならないわけではありません。
一昔前は「犬は虫歯になりにくいから歯磨きをしなくていい」というのが定説でした。
しかし、最近ではそうも言い切れなくなっています。
快適な住環境のうえ、医療科学も進んだため、犬も長生きをするのが当たり前になっています。
歯は、健康にもつながります。
あなたも歯の調子が悪いと、元気が出なくなり、気持ちが沈んだ経験があるのではないでしょうか。
たった1本でも歯が痛み始めると、生活全体に支障が出るのは、人間でも犬でも同じです。
犬も、1本でも歯が痛み始めると、散歩のときに歩く距離が短くなったり、元気がなくなったり、食欲不振に陥ったりします。
1本の虫歯のせいで、犬の生活全体の調子が狂ってしまう可能性があります。
虫歯1本とはいえ、侮れません。
飼い主なら、犬に与える食事の内容にも気を使ってあげましょう。
たまにおやつとして、チョコレート以外の甘いものを与えるのはいいですが、甘いものばかり与えすぎないこと。
チョコレートには、テオブロミンという分解や代謝ができない成分が含まれているため、犬に与えてはいけません。
歯の健康を長く保つためにも、1日1回の歯磨きです。
どうしても毎日の手間が難しければ、最低3日に1回は飼い主が歯ブラシで歯磨きをするように心がけましょう。
これも最初は嫌がっていても、次第に慣れていくはずです。
犬の歯が長持ちすることは、犬の長生きにつながるのです。