「君のようなのろまな人間は、いい人生を送れないよ」
人の能力を基準にする人は、できない人を見下します。
叱られると「そうか。のろまはいけないことなんだ」と落ち込みます。
しかし、そんな人でも、アリと比べれば、格段に素早いものです。
のろまといわれるアリは、そんなことは気にしていません。
自分のペースで生活を歩んでいます。
ほかの人が早かろうが、遅かろうが、まったく気に留めていません。
だからいつも平然として、怒ったり、悲しんだり、いらいらすることもありません。
気に留めているのは、人間だけです。
私たちは、つい、他人と比べてしまう癖があります。
「あの人より頭がいい」
「あの人より仕事が速い」
「あの人より偉い」
比べることで、自分に安心を与えようとします。
価値を得ようとします。
ですが、比べる世界に生きているかぎり、本当の安心は一生やってきません。
どの世界でもそうですが、自分よりすごい人はたくさんいるものです。
もっと速い人、もっと頭がいい人、もっと偉い人は、たくさんいます。
比べることで得られる安心は、一時的です。
比べているかぎり、一生安定はないのです。
本当の安心は、比べることをやめたときに得られます。
アリのように、誰と比べるわけでもなく、ただありのままの自分で行動することです。