こうした絶望的な経験をしたときには、挫折感を抱くことでしょう。
「もうダメだ」
「自分の人生は終わった」
「もう立ち直れない」
挫折感というのは、自分の思い描いている夢が崩れたときに感じます。
「自分の理想になれない」という現実から、挫折を感じます。
中には、あまりの大きな挫折感のために、自殺をする人さえいます。
受験に失敗して自殺、仕事に失敗して自殺、離婚をして生きる希望を失い自殺。
挫折感という感情は恐ろしいことに、自分を殺してしまうほどの大きな力があります。
生物の中でも、自分で自分を殺してしまう生き物は、人間くらいです。
人間は理想を抱いているがために、あるときには挫折をして、自分で自分の人生に終止符を打ちます。
挫折は、避けられるなら、避けたいものです。
では、そもそも挫折を感じる原因は何でしょうか。
理想が、挫折感を作り出しているのです。
理想を持つことで、実現しなかったときには、強い挫折を感じて、自分で自分を殺そうとします。
挫折を感じたくなければ、理想も、作らなければいいのです。
理想があるかぎり、常に挫折感と隣り合わせということです。
理想がない人には、挫折感もないのです。
野原を飛び回るチョウは、挫折を感じることはありません。
チョウは、理想を抱いていないからです。
ただ、そのまま、ありのまま、自然に生きています。
雨の日、餌が取れなくてがっかりすることはありません。
交尾相手を見つけられなかったときに、挫折をして自分から自殺するようなことはありません。
また次の日、普通に飛び回ります。
理想がないから、挫折を感じることもないのです。