ホテルや旅館に宿泊することがあるでしょう。
1泊のときもあれば、何泊か泊まることもあるでしょう。
宿泊の最終日、チェックアウトで部屋から出る際、心を豊かにするマナーがあります。
「部屋に向かってお辞儀をして感謝を伝える」というマナーです。
部屋の中に忘れ物がないことを確認して、部屋を出る瞬間があるでしょう。
このとき、くるっと振り返り、部屋に向かって軽くお辞儀をしてから立ち去ります。
「人」ではなく「部屋」に対してのお辞儀であり、感謝の表現です。
人とのお別れがあるように、部屋とのお別れもあります。
「ありがとうございました」
「居心地の良い部屋でした」
「短い間でしたが、ありがとうございました」
心の中で唱えても、声に出してもかまいません。
部屋に向かってお辞儀で感謝を伝えると、すがすがしい気持ちが広がります。
宿泊が1泊のみときもあるでしょう。
たった1泊であっても、その部屋にはお世話になりました。
狭かったり汚れが目立っていたりなど気になる点もあったかもしれませんが、少なくともその部屋のお世話になったのは事実です。
部屋にお辞儀をして感謝すれば、部屋とのお別れをきれいに締めくくれます。
ほんの5秒程度で済むことですが、感謝によって満たされた気持ちになるのは間違いありません。
きれいなお別れができると、チェックアウトの後スムーズに次の目的地へ向かえます。
誰も見ていないようですが、そういうところはきちんと神様が見えています。
きちんと部屋に感謝をすれば、神様はほほ笑んでくれます。
旅の安全と幸運をお手伝いしてくれるのです。