「貴博、腰が曲がっているぞ!」
私は幼いころ、両親から腰を叩かれながら、叱られていました。
何回、両親から指摘を受けたか数え切れません。
昔は「いちいちうるさいなあ」と思っていました。
しかし、今になって思えば、両親が指摘していたのは、単なる「姿勢の問題」だけではありませんでした。
腰が曲がっていると、自信がないように見えるばかりか、気持ちまで下向きになってしまうからです。
これから受験・恋愛・仕事に向かっている息子に、胸を張ることで気持ちを上向きにさせる世渡り術を教えていました。
両親が口うるさく言うだけあって、胸を張っていると、なぜか自信がみなぎってきます。
私たち人間の「気」は、背筋を通って体全体に巡っています。
背骨が、人の体の最も太い気の通り道です。
背筋がぴんと伸びていると、気が体全体にスムーズに行き渡ります。
しかし、腰を曲げていると、気の通りも悪くなり元気がなくなります。
姿勢は、気力にも大きく影響することでした。
両親は、直感的・経験的にそういうことを悟っていたのでしょう。
気の通り道をしっかり延ばして、気力の巡りを活性化させることです。
胸を張って背筋を伸ばしていると、気力が出てくるのです。