SNSでのある写真投稿が大きな問題となりました。
ある美容医師が、海外で行われた解剖研修の場を撮影し、モザイクをかけたうえでSNSにアップしました。
これが大きな問題となったのです。
SNSでは大炎上。
本人はモザイクが一部外れた献体写真があったと謝罪し、投稿記事はすぐ削除されました。
しかし、問題はそこではありません。
たとえすべて完全にモザイクがかかっていたとしても、炎上は免れなかったでしょう。
献体を冒瀆する行為だからです。
献体は、純粋な善意によって提供されたものです。
そこには「自分の死後、医学・医療の発展に役立ちたい」というご本人の生前のご意思と、ご家族の理解と協力があります。
生前のご意思には感謝と尊敬の念を覚えます。
にもかかわらず、篤志家によって提供された献体を軽い気持ちで撮影し、SNSにアップしたことが問題です。
あたかも献体を「見せ物」であるかのように扱うことは極めて失礼なことであり、倫理にもとる行為。
ご遺体を捧げたご本人やご家族を愚弄するような行為といえます。
そもそも解剖研修の場では、スマホ撮影は厳禁のはずです。
倫理観は、常に忘れてはならないものなのです。
ある美容医師による炎上トラブルですが、私たちにとっても人ごとではありません。
世の中には「カメラを向けてはいけないもの」があります。
「モザイクをかけても投稿してはいけない写真」があります。
事故現場、災害現場、深い悲しみに暮れる人々。
大けがをした人や、ご遺体を目にすることもあるかもしれません。
平和な日常を送っていても、ふいにそういう場が訪れる可能性はあります。
とっさにカメラを向けたくなりますが、そういうときこそ冷静になり、倫理観を思い出すことです。
「自分がやろうとしていることは倫理に背いていないか」と、客観的に見ることが大切です。
スマホが広く普及し、気軽に写真をSNSにアップできるようになりました。
「1億総カメラマン」ともいえる時代です。
カメラの性能も高くなり、動画撮影も簡単にできるようになりました。
こういう時代だからこそ、逆に倫理観が求められ、SNSに上げてはいけないものに慎重になることが必要です。