完璧主義には、短所やデメリットがあります。
完璧主義がプラスに働く場面がある一方、マイナスに働く場面があるのも事実。
短所・デメリットは仕方ない点ではありますが、あらかじめ把握しておけば、トラブルを防ぐことは可能です。
完璧主義の、短所・デメリットは、次の9つのポイントが代表的です。
完璧主義は、100点満点や100パーセントを求める性格です。
仕事のことが気になって、不安を感じることも多くなります。
物事が思いどおりに進まないと、神経をすり減らし、焦りやいら立ちを感じやすくなります。
感情の高ぶりがひどくなると、冷静や自制心を失いやすくなります。
完璧主義者は、できたところよりできなかったところを見る癖があります。
99点や99パーセントでも「1点取れなかった」「1パーセント不足した」と考えます。
求めているものは100点満点や100パーセントなので、めったに達成することはありません。
ネガティブに考えやすいため、仕事の充実感や満足感を得にくくなります。
完璧主義者は、責任感が強く、常に緊張感を持っています。
ストレスやプレッシャーを感じることが多いため、ストレスも感じやすくなります。
もちろん定期的にストレス発散をすればいいのですが、仕事を優先させて、ストレス対策を軽視しがちです。
その結果、ストレスをためやすくなります。
完璧主義者は、仕事が思いどおりにならないとき、自分を責める傾向があります。
「恥ずかしいミスをした。自分が情けない。自分はダメな人間だ」と、自分で自分を攻撃し始めます。
うまくできなかったことの罪悪感にさいなまれ、自己嫌悪や自己否定に悩むことも多くなります。
妥協を許さない性格のため、仕事の進行が遅くなる傾向があります。
たとえほとんど仕上がっている仕事であっても「もう少し」「まだ物足りない」と先延ばしにする傾向があります。
少しでも完璧に近づけたいため、余計に時間を費やします。
周りの人を待たせてしまうこともしばしば。
時には納期までに仕事が仕上げられないこともあります。
質や理想を追求するのは、素晴らしい仕事を発揮できる能力がある反面、リスクもあります。
完璧とはいえ、目指すのは簡単でも、実現は困難です。
もちろん最後まで完璧な状態が続けばいいのですが、うまくいかないこともあります。
1つでもミスが発生すると、自分の理想である完璧の実現が不可能になるため、一気にやる気を失うところがあります。
途中で意欲や気力をなくした結果、物事を途中で投げ出す可能性が高くなります。
完璧主義者は、一度取りかかると、納得するまで仕上げる性格です。
新しいことに取り組むとき慎重になります。
失敗に対する恐怖が強いため、新しいことに挑戦するのが苦手です。
また自分に関係することなら行動力がある一方、関係ないなら行動力は低めです。
完璧を求める性格であるゆえに、相手に求める仕事もレベルが高くなりがちです。
完璧主義の性格があると、知らず知らずのうちに自分の理想や価値観を押し付けてしまうことがあります。
当然ですが、自分は簡単にできることでも、相手は簡単にできるとは限りません。
せかしたり責めたりする場面が多くなるため、人との摩擦が増える傾向があります。
どんなにパワフルな人でも、人であるかぎり、限界が存在します。
徹夜や残業など頑張る状況も、一時的ならいいですが、長期間続くと体調に悪影響を及ぼします。
体力・気力・精神力を消耗し続けると、いずれ疲れ果ててしまいます。
その結果、何らかの病気に至ることがあります。
初期症状としては、不眠症や食欲不振です。
さらに悪化すれば、鬱病・摂食障害・強迫性障害・燃え尽き症候群といった神経症を発症することもあります。