完璧主義者は、得意なことを好む傾向があります。
「完璧」という理想を達成したいため、苦手なことは避け、得意なことに集中します。
もちろん得意なことに集中するのは大切です。
むしろ推奨です。
自分の得意なことに集中すれば、ますます能力も向上して、立派な結果を出せます。
慣れているからこそ、ミスや失敗も最小限に抑えられます。
自分の得意な土俵なら、物事を有利に進めやすくなるため、勝率・成功率は高くなるでしょう。
自分の得意を発揮できる分野に集中して大いに結構。
得意なことに集中するのは、人生を豊かに生きるための正しい選択です。
しかし、得意なことをするのはいいですが、得意なことしかしないのは要注意です。
完璧主義者は、得意なことばかりをして、不得意なことを避ける姿勢が顕著です。
得意なことばかりしていると、ミスや失敗をする経験も不足します。
その経験の偏りがあるかぎり、なかなか完璧主義は治りません。
完璧主義を打開するには、未知の領域に挑戦して、視野や世界観を広げていく必要があります。
つまり、ミスや失敗をたくさん経験できることに挑戦すればいいのです。
それが、不得意なことです。
あなたが不得意なことは何ですか。
あえて不得意なことに挑戦して、ミスや失敗をたくさん経験しましょう。
将棋に無知なら、将棋に挑戦してみます。
音楽が苦手なら、楽器演奏に挑戦してみます。
料理が下手なら、料理教室で本格的に学んでみるのもいいでしょう。
不得意なことなら、ミスや失敗を経験するため、完璧にしたくてもできない状況になります。
自分の無知や未熟を思い知れば、悔しい・恥ずかしいといった経験ができます。
このとき、ミスや失敗を楽しむことが大切です。
「間違えたけど面白い」
「なかなかうまくいかないけど、楽しい」
ミスや失敗をポジティブに受け止めれば、余計に落ち込まなくて済みます。
不得意なことなら、完璧主義を実現できないので、心の器を広げる機会になります。
ミスや失敗をたくさん経験することで「まだまだ自分の知らない世界がある」とわかります。
自分より優れた人を知ることで、純粋に尊敬できるでしょう。
得意なことばかりするのはよくありません。
完璧主義者こそ、不得意なことに挑戦しましょう。
不得意なことを経験するなかで心が柔らかくなり、完璧主義の程度が小さくなります。