執筆者:水口貴博

完璧主義を治す30の方法

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相手に完璧を求めなければ、自分も完璧に苦しまなくて済む。

相手に完璧を求めなければ、自分も完璧に苦しまなくて済む。 | 完璧主義を治す30の方法

完璧主義者は、人に対しても完璧を求める傾向があります。

お金を払っているなら、完璧な商品・サービスを手に入れたいと思います。

外注費を支払って、仕事を依頼しているなら、完璧な結果を出してもらうのは当然と考えるでしょう。

自分にできるなら、相手にもできてほしい期待もあるのかもしれません。

あくまで相手に求めていることであり、自分には無関係に思えます。

しかし、ここが落とし穴です。

実は、相手に完璧を求めると、自分の完璧主義を悪化させてしまいます。

相手に完璧を求めるとき、心の中で「私も完璧でなければいけない」と考えています。

人に厳しくするなら、主義・主張に矛盾がないよう、自分も厳しくなくてはなりません。

人に完璧を求めることは、自分にも完璧を求めているのと同じことになります。

相手に「絶対間違えるな」と言うとき、自分にも「絶対間違えるな」と言っているのと同じになります。

相手に「完璧にしてください」と言うとき、自分にも「完璧にしなさい」と言っているのと同じになります。

相手に与えたストレスやプレッシャーが、自分に跳ね返ってくることになる。

自分で自分の首を絞めることになる。

どんどん自分を追い込んでしまい、生きるのがつらくなります。

さらには人付き合いの摩擦が生じて、人間関係まで悪くなってしまう二重の苦しみです。

相手に完璧を求めるのは、自分のストレスが増えるだけでなく、人間関係にも悪影響なのです。

完璧主義を治したいなら、相手に完璧を求めるのはやめたほうがいいでしょう。

「少しくらい間違ってもいい。遅れてもいい。不備があってもいい」と考える。

限度を超えたものでなければ、多少のミスもよしと考えます。

うっかりということもあれば、勘違いということもあるでしょう。

ミスの許容範囲を広げておくほうが、自分にも優しくなれます。

相手に「完璧でなくてもよい」と言うことは、自分に対しても「完璧でなくてもよい」と言っているのと同じになります。

ストレスやプレッシャーが軽くなり、気持ちが楽になります。

完璧主義を治す方法(8)
  • 相手に完璧を求めるのはやめる。
「白か黒か」「0か100か」という極端な考え方をやめる。

完璧主義を治す30の方法

  1. 完璧主義は、嫌われるのか。
  2. 完璧主義は、改善できる性格。
  3. 完璧主義の8つの長所・メリット。
  4. 完璧主義の9つの短所・デメリット。
  5. うまくいかなくても、自分を責めないようにする。
  6. 満点の定義を再設定する。
    100点満点ではなく、70点満点にすればいい。
  7. 100点満点を意識するから苦しくなる。
    合格点を意識すれば楽になる。
  8. 相手に完璧を求めなければ、自分も完璧に苦しまなくて済む。
  9. 「白か黒か」「0か100か」という極端な考え方をやめる。
  10. 完璧主義から最善主義になる。
  11. ミスの許容範囲を広げるにつれて、完璧主義も治っていく。
  12. 目標ではなく、目的に集中する。
  13. 完璧主義を打開するには、不得意を経験することが大切。
  14. 1人で仕事を背負い込まない。
    できる範囲から人に仕事を任せていこう。
  15. 完璧主義者は、自分の価値観を押し付けないように注意する。
  16. 深みにはまりそうなら、最初から関わらないのが得策。
  17. 適度は、限界を知ってこそ、設定できる。
  18. 客観性と柔軟性を取り戻す一言。
    「そんなにこだわって何の意味があるの?」
  19. 完璧主義者は、休暇の予定から先に入れよう。
  20. 重要な順番が、正しい優先順位とは限らない。
    時間のかかる仕事なら、優先順位を下げたほうがいい場合もある。
  21. 自分と他人は別である。
    完璧な結果を出す人に憧れても、惑わされない。
  22. 「完璧にしよう」と思うから完璧主義になっている。
  23. いったん結果は忘れよう。
    過程を楽しむことに集中しよう。
  24. ナンバーワンよりベストスリー。
    ベストスリーよりベストファイブ。
    ベストファイブよりベストテン。
  25. 未達成で満足する経験を積み重ねていく。
  26. そもそも完璧にできないことではないか。
  27. 完璧主義者は「人生は長い」と意識することが大切。
  28. もっと肩の力を抜こう。
    もっと深く呼吸をしよう。
  29. 諦めることを「前進」と考えてみる。
  30. 無駄になった経験は「別の機会で生かされる」と考えること。

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