完璧主義者はナンバーワンを目指す傾向があります。
ナンバーワンは最もよい状態です。
仕事で言えば、最優秀。
スポーツで言えば、金メダル。
芸術で言えば、最優秀賞。
それ以上、上がなく、まさしく最高の状態です。
ナンバーワンを達成できれば、完璧の状態を実現できます。
ナンバーワンにこだわるのは、完璧主義者に見られる傾向の1つです。
しかし、現実でナンバーワンになれる人はごくわずかです。
圧倒的な実力がないかぎり、ナンバーワンになれないほうが多いでしょう。
限られた範囲のため、激しい競争になります。
ナンバーワンを目指すと、自分が納得する範囲が1つだけになります。
ナンバーワンを目指すとなると、ナンバーワン以外はすべて不満足になります。
焦ったり落ち込んだりいらいらしたりすることが増え、不満を抱きやすくなります。
仮にナンバーワンになったとしても、安心できません。
ほかの人に抜かれないよう、いつも気が休まらない日々になります。
いくら頑張っても、追いかけてくる人たちが気になり、おちおち夜も寝られません。
ナンバーワンを目指すのは、いばらの道になるはずです。
そこで少し考え方を変えてみましょう。
ナンバーワンを目指すのではなく、ベストスリーを目指すようにします。
自分が納得できる範囲が広がるため、少し楽になります。
ベストスリーが厳しいなら、ベストファイブやベストテンを目指すようにします。
自分が満足できる範囲が広がることで、完璧主義者の納得の範囲が広がり、穏やかな心が手に入ります。
自分を甘えさせているように感じますが、その考えこそ完璧主義です。
自分を甘えさせているのではなく、自分に優しくしていると考えてください。
どの範囲まで許すかは状況によりますが、できるだけ許容範囲を広げたほうが楽になります。